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雪梛の一閃  作者: 雪梛
魔王討伐編
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ブーメラン概要

初雪は途中で個人的に行きたい場所があるとのことだったので現在家にいるのは雪梛と香澄の二人のようだ。



「はあー、疲れたわ。あんな大技に他諸々の呪文も発動したからかなりしんどいわね」



どうやら魔物との戦いは疲労にすらならなかったらしい。



「あのブーメランってどういう仕組みでかけた呪文が乗るのかな?単純な足し算であったらあそこまでの火力は出ないはずだから内部の回路の方に何かしらの基準だかがあると思うんだよね」


「そしたら現時点での貴方の考察結果を教えてもらってもいいかしら?私はそれを元に考えるわ」



雪梛は思考を一旦まとめて話しはじめた。



「いいよ。まずあのブーメランの内部には簡易呪文だろうが大技だろうがとりあえず呪文を受信するアンテナみたいなものが入っていてそれが受信した際にとりあえず刃をだす。そして刃に呪文を受け取る機構を用意しておいてそこに伝達されてきた呪文を送れるようにしておく。すると刃からは呪文の特性が現れた効果が発揮されるってのが大まかな仕組みだと思ってるよ。そして今回肝心な複数回かけた際の傍受方法としては内部には呪文の際に得られるエネルギー量を基準にしたランク付けがされていてその一定を超えたら例えば簡易呪文が一段上にシフトするとかかな。多分このランクには今のところ上限がないと考えてもいいんじゃないかな?でもこの考察には一つ大きな穴があるんだよね。それは単純な話どうして世無離とか初雪とかが使っていないのかってこと。確率ドロップだから探すのが面倒とかがあったかもしれないけどこれはかなり運要素が含まれる話だから多分どこかに大きな欠点があるんだよ。耐久性だとか思ったよりも限界点が浅かったとかね。今の私じゃここあたりが限界かな」



香澄は今の話をとりあえず脳内でまとめた。



「ありがとう。それだけ分かれば十分よ」



そういうと香澄はいつぞやのノートパソコンを出して情報を整理しはじめた。



「懐かしいね。いつぶりの登場だっけそれ」


「原初のメイン組だかなんだかで分かれた時だった気がするわ。今更見返す気はないから曖昧だけど」



そんな話をしていたらちょうど初雪が帰ってきたようだ。



「ただいま。なんの話をしていたの?それに香澄は何をやっているの?」



初雪は香澄のノートパソコンを指差していった。



「これは持っていれば情報社会で戦えちゃう優れものよ。前にこの子のパソコンというものについて話したでしょう?それがちっちゃくなったのものよ。後ちょうどいいところに帰ってきたわね。ちょうど私たちだけじゃ手詰まりの議論をしていたのよ」


「多分だけどブーメランの話?」



やはりこの物語に関わってくる人物はほとんど例外なく察しが良すぎるようだ。


無論強制力は使っていない。



「そうよ。話が早くて助かるわ。私たちは貴方がブーメランを使わない理由を知りたかったのよ。教えてくれないかしら?」



初雪は少し目を逸らしてから答えた。



「あー、それなんだけどね。強すぎるから使ってないんだよ」



雪梛と香澄はキョトンとしてしまった。


雪梛は面倒だからか自身の考察内容を初雪の頭に流し込んだ。



「これが私の考察ないようだよ。多分甘いはず。そうに違いない」



初雪は雪梛の考察内容をきっちり理解してから口を動かした。



「この考察ってさ、もちろんブーメランを一回バラしたんだよね。そしてそれから考察をしたんだよね。そうに決まっている」



初雪は答えがわかっていながらも聞いた。



「もちろん香澄が使ってた所しか見てないよ。なんなら今も香澄が持っているから見れてないね。確かにそれを観ればわかる話だったか。ありがとうね」



初雪は引きながら雪梛を見た。



「どういう思考回路してんのほんと…流石にやばすぎじゃない?」


「まあこの子の考察力は半端ないから仕方ないわよ。最初の私たちの世界ではもはや謎だらけのやつを考察と私たちの大好きなブラフだけで暴いていたわよ」



香澄の話を聞いて初雪は改めて雪梛のヤバさを実感したらしい。


それと同時に前に雪梛が香澄も私と同等と言っているのを思い出して香澄も同等かと思うともはや呆れるしかできなくなった。



「考察力に関しては香澄の方が上でしょ?そもそもの刹那モードと色付きの特性時点で明確じゃん。だからこそ私はさっき最終考察を香澄に任せたんだよ」



雪梛は特に謙遜しているとかではなく本気でそう思っているようだ。



「そういえば雪梛の考察について言ってなかったね。細分化されるべき所はあると言ってもほとんどその通りだよ。もう少し細かい話が聞きたい?」


「もちろんよ。全部話してもらって構わないわ。あと無理に噛み砕いたりして話さなくていいわよ」



初雪は一度ブーメランの内部構造を思い出してから話しはじめた。



「じゃあ前に見たり聞いたりしたままに話すよ。まずは内部構造についてだね。要はどのような仕組みで刃が出てるかとか呪文を受信しているのかとかね。まずあのブーメランの内部には現在入手不可の魔石というものが組み込まれているんだよ。この魔石というものは呪文に反応する石で他の使用用途に関しては魔石に魔力という名の呪文を撃ちまくって力をためて一気に解放するとかかな。そうするとこの疑問が出てくると思うんだ。じゃあ魔石を取り出して使えばいいじゃないかと。しかしそれはできないんだ。魔石を道具に組み込む際には必ず専用にチューニングされてから入れられるんだ。要は波長が合わないから使えないよと。そしたら一旦話を戻して次は刃が出る仕組みについて話そうか。ブーメランの内部には雪梛の考察でもあった刃に呪文の力を伝達するための通路みたいなのがしているんだよ。そこの中を魔力が通った瞬間にブーメランは刃を出すためにフィルターのようなものが解放されるそして最端まで到達した瞬間に刃に魔力が伝わるように通路から刃に繋がる場所が開通される。そして刃に呪文の特性が乗るという仕組みだよ。あとランク分けと言っていた場所は少し間違っているかな。最初に説明した通り魔力をほぼ無限に溜め込めるようになっていてその中でも同じ特性の魔力が組み合わさると少しだけ量が増えるんだよ。ここの仕組みについては多分世無離にでも聞けばわかるんじゃないかな?まあ確か1.2倍程度にはなるんじゃなかったかな。ここはちょっと曖昧なんだけどまあこんなもんだよ。私が今知っているそのブーメランについてはね。ちなみにそこに大技を2発同系統でぶち込めば世無離に大ダメージは入るだろうね」



思ったよりもやばい代物だったらしく雪梛と香澄は次の世界からの使用を心に決めた。



「ありがとうね。おかげで謎が解けたよ。ところで明日からどうする?」



初雪はすでに決めていたらしく即答してきた。



「新しいダンジョンに行こうかと思うよ。とりあえず人外用の初級ダンジョンかな。前の人間上級ダンジョンなんかよりは格段に強いし内部構造に癖があるからとりあえず初級で慣れとこうかなと思ってね」



二人は納得してそのヘンテコダンジョンに向けた準備をしていたらその日は終了した。

こんにちは雪梛です。

今回は考察回となりました。

結構書いてて楽しいですね。

ではまた次回お会いしましょう!

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