2.決断と三日月
昨日は、土曜更新と言いましたが、師匠達のアドバイスで「1章は毎日更新の方がいい」との事だったので、急遽投稿しました!!
よろしくお願いします(*・ω・)*_ _))ペコリン
「リョータ!そろそろ起きなさい」
「う〜ん、起きるよ…」
母さんが起こしに来たけど、布団の魅力には勝てない。布団って最強だよね?
「はぁ、もう!ミヅキ君と何か約束があるんじゃなかったの?もう9時半よ?」
「うん……ってえぇぇぇ!!やばっ、約束は10時なのに」
「急ぎなさいよ!!朝食はできてるから」
そう言って母さんは出ていった。
俺はすぐに着替えて顔を洗い、朝食をとった。
家を出たのは9時47分だった。
ここから約束の寺までは、走って10分ほどなので、ギリギリ間に合いそうだ。
「遅れるのだけは勘弁だな」
俺は全力疾走をした。
約束の寺に着くと、既にミヅキは待っていた。
「おっす……ミヅキおはよう……」
「おはよう。ってなんでそんな疲れてんの?」
「いやー9時半に起きてさ……」
「おいおい、しっかりしろよ。まぁ、でも、それがリョータか」
そう言ってミヅキは笑った。
(ミヅキも悩んでないみたいだな)
「それで、ミヅキはどうするんだ?」
その一言でミヅキは真剣な顔になった。
「俺は行くよ。母さんが危険を冒してまではまった冒険者には興味があるんだ。それに、冒険者になる約束はリョータとしてたしな」
「あぁ、そうだな。魔王とかは正直実感ないし、分からないけど、冒険者にはなろうと思ってたしな。ちょっと早めの冒険者ってことで」
「良かった〜!リョータは行くと思ってたけど、行くって言ってくれて安心したわ〜」
「俺もミヅキが行くことになって良かったよ!」
「よし!じゃあ準備して明後日に出発な!!」
「おう!」
そう言って俺達は準備のために別れた。
家に着くと真っ先に父さんの所へ向かった。
「父さん、俺行くよ」
「そうか、行くか。なら、この刀を持っていきなさい」
「こ、これって六刃の一つ《三日月》だろ?いいのか?」
「あぁ、持っていくといい。この剣と時雨流剣術がお前の助けになるだろう」
「ありがとう!父さん!」
「さぁ、準備をしなさい。間に合わなくなるぞ」
「そうだね。次に帰った時には時雨流剣術をマスター……いや自己流にまで成長させてくるからな!くたばんじゃねーぞ」
俺はそう言って部屋を出た。
「あたりまえだバカ息子。お前が英雄になるまで死ねるかよ」
リョータの父は一人呟くのだった。
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ミヅキ宅
「親父、俺行くわ。母さんと父さんがやってた冒険者を俺もやってみてぇ。」
「反対はしないよ。というか行く気はしてたんだ。なんせ、俺と母さんの息子だからな」
「そういうこった。じゃ、準備に取り掛かるぜ」
「まて!」
「ん?」
「お前に母さんの小太刀をやる」
「小太刀?コレ短剣じゃねーか」
「すまんすまん、短剣だったな……まだ…………」
短剣を眺めていたミヅキには最後の言葉は聞こえなかった。
「それは、状態異常・毒が付いてる。母さんがお前を守ってくれる。死ぬなよ……」
「あぁ、魔王を倒すまではしねーよ!」
「頼もしい息子だな!さぁ、準備しにいけ」
「あぁ!」
そう言うと、ミヅキは部屋に戻った。
「ルミア、俺達の息子も冒険者になるってよ……俺たちと同じ道だけは辿らないで欲しいな………」
ミヅキの父は、女性の写る写真立てに向かってる話し掛けた。
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それから2人は、出発の日まで準備に費やした。
出発の前夜には、ミヅキ一家と軽いパーティーをした。
1章3話は、明日投稿します!!