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オカマバ-「アコーリス」の事件簿(1)おかえり、カイラ  作者: 蘭鍾馗


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07.脅しと襲撃

 夕方、仕事を終えたダンタリオンちゃんが、避難中の私ん家に戻ったところで、同じく私ん家に避難中のカイラちゃんと三人で店を開けに雑居ビルへと向かう。


 すると、ビルの前にパトカーがいる。

 まさか。


「ビルの三階に弾丸が撃ち込まれてたんだって。」

 私が訊くよりも早く、アコーリスの隣で営業してる占い師のおばさんが教えてくれた。

「今から現場検証だって。だから、私達ビルに入れないのよ。困ったわ。」


 この間の脅しが不発に終わったから、もっと具体的な脅しを掛けることにしたみたいね。何しろあの翌日には、またダンタリオンちゃんが花を持ってきた闇バイトをシメちゃったから。

 てことは、カイラちゃんの推理が正しければ、あの「ネロ」がビルの防犯カメラにわざと姿を写したはず。近々、別件で警察に引っ張られるわね。

 そして、犯人の身柄を押さえたと思って警察がパトロールの頻度を緩めた隙に、今度はダンタリオンちゃんが狙われる。

 取り敢えず、今日は一旦家に戻ろうか。今日はまだ襲わないでしょう、明日以降ね。



 ◇



 翌日。


 警察に被害届を出した。弾丸は店のドアに撃ち込まれていた。

 この間のキーホルダーの一件は、警察にはまだ言っていない。言えば、警察は必ずネロを村長襲撃事件の犯人だと思うでしょう。そして、あいつが別件で捕まれば、2〜3日かも知れないけど巡回は必ず緩くなる。だけど、あいつが犯人じゃないんだって説明しても、今はまだ証拠がないから説得力がない。

 でも、次はダンタリオンちゃんが狙われそうなことだけは言っておいた。警察もそれは想定してたみたい。取り敢えず、ダンタリオンちゃんとカイラちゃんが私の自宅に避難している事だけは伝えておいた。警察は見回りを約束してくれた。


 でも、それくらいの事は半グレ共も想定してるわよね。やるとしたら、多分、ダンタリオンちゃんが仕事帰りに私ん家に戻ってきた所を狙われる。


 そして、その日は案外早くやって来た。



 ◇



 三日後。


 仕事を終えて私ん家に帰って来たダンタリオンちゃんは、路地からアパートの入り口に入ろうとした所を襲われた。

 警察は何してたのかって?ちゃんと見回りに来てくれてたわよ。でも、彼女が入り口に入ろうとした直前、すぐ近くで二発の発砲音がした。見回りにきていた警官が急いで確認に行った次の瞬間、彼女は撃たれた。


 狙われたのは頭と首。

 村長の時と同じ手口。


 最初の発砲音がして、警察が確認に行った辺りには何もなかったの。でもすぐに、こんどはアパートの方から発砲音がして、警官二人が急いで戻ってみると、ダンタリオンちゃんは既に倒れていた。


 戻ってきた警官が救急車を呼んで、彼女はすぐに病院に搬送されたわ。

 警官はおとりの発砲音にまんまと騙されてしまった。救急車が到着した時、警官は泣いていたそうよ。



 ◇



 そして数日後、またあいつが店に来た。



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