第73話 「旗取り合戦開始」
約一カ月ぶりの更新になりますmm
また、読んでいただけると幸いです。
各国ごとに、スキル分岐器を使用し、ポルタ―ドを発動させ、三つ蛇頭の樹海へ移動。
「皆、バラバラに飛ばされたみたいっすね」
周囲を確認し、仲間以外の姿がないことをカイザは悟る。
1次戦の出場者は19名。皆を旗から平等な距離に移動させ、1次戦は開幕した。
お互いの位置は、出場者には知らされていない。そればかりか、旗の位置すら不明だ。ただ1つ、出場達が等しく知る情報、それは、初期位置から旗までの距離が皆、平等だということだけだった。
他の国よりも先に旗を奪い、2次戦でのシード権を各々の主君に献上する。その使命を背負った、各国の精鋭が今、動き出す。
「私達は、二手に分かれて旗を探すわよ、ステーノ!」
メデューが提案する。新吉原からの1次戦出場者は、7名。大勢で旗探しをするリスクを考えると、二手に分かれた方が明らかに効率が良いとの見解だ。
「うん。じゃぁ、月華と陽炎でわかれようかぁぁ?」
「そうね。一緒に訓練を積んできた者同士、分かれた方が戦い易いわ!」
月華は、北東へ、陽炎は南東へ向け走り出す。
「メデューさん。以前はこの樹海の守護者だったんすよね?土地感とかは?」
「私達が守護していたのは、元ゴルゴーン国へ繋がる、浅い樹海の部分だけ。こんなに深くまで来たのは、始めてよ」」
カイザの質問に、否定で答えたメデュー。元自国のメデューやステーノにとっても未開の地。土地感どうのという次元の話ではない程の深い樹海。それほどの深山幽谷。
「だけど、この樹海には、確か……」
メデューは、思い出したかのように言葉を発したが、嘘か誠か、都市伝説のような、不確かな情報であるため、それ以上は語らなかった。
「三羽カラス、三龍騎。二手に分かれて旗を探すでござる。三羽カラス、お主達は、空から南東方面を頼む。三龍騎、お主らは拙者と共に南西方面へ向かうでござる。これほどの樹海、今までかつて、見た覚えがない。旗の入手は、困難極まる。時間が惜しい。すぐに散れ!」
「はッ!」
天狗・龍人の連合は、アウラールを指揮官に、二手に分かれた。
「獄卒三童子……、修羅様のお気持ち、察しておるに?」
「はい。心得ております。隠顕様、陰顕様」
「では、修羅様の御心のままに」
「はい」
鬼族は、この樹海の中、一切動揺もせず、ただ修羅の心情を汲むことのみを主とし、行動を開始した。
――――――
空を鳥のように舞い、樹海の地形を確認していたのは、三羽カラス。この樹海の異形に、始めに気付いたのは、彼らだった。
「旗の位置は、把握した。だが……」
「まさか、樹海の中央にあんなものが居たとは……」
「早く、アウラール様に伝えねば」
三羽カラスが空中で転回し、アウラールのいる地表へ戻ろうとしたその時だった。
三本の大きな金棒が、三羽目掛けて突如襲い掛かってきた。
三本の金棒は、カラス天の翼を破壊し、小天の槍を折り、青天の嘴に直撃した。
翼を失ったカラス天と、嘴に直撃をくらい意識を失った青天は、真っ逆さまに地上へ吸い寄せられていく。小天が、地上へ落下していく二羽を助けようと目をやるが、かろうじて槍で金棒を防いだは良いものの、その衝撃のすさまじさに、態勢を崩して立て直せないでいる。
「カラス天ッ!青天ー!」
二羽は、樹海の中へと姿を消した。小天は、50mほど吹き飛ばされたところで、態勢を立て直し、すぐさま、二羽の落下地点へ飛んでいく。
「赤、お前一羽取り逃がした。お前、負け」
「そうだ。赤、お前負け」
「黒、青。お前達、致命傷になってない。引き分け」
三匹の鬼が、地上で狩りの勝敗についてもめていた。
「先にトドメ刺したヤツの勝ち」
赤鬼の提案に、三匹の意見は定まったようだ。
のそのそと巨体を携えた三匹の鬼が、天狗狩りへと歩み出した。
読んでいただきありがとうございました^^
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