第24話 「続・鈴空式村人面接」
引き続きご愛読いただき、ありがとうございます!
村人候補者達とともに村に戻った鈴空。
鈴空の思い描く理想の村の為に、村人の面接が開始される。
「ただいま!」
僕は、無事村への帰還を果たした。村に付くと、リアが出迎えてくれた。
「鈴空さん、おかえりなさい」
すると、僕の後ろにくっついて来ていた、金魚のフン達、もとい村人候補者たちが、リアに群がった。
村人候補者達「リア!久しぶり。元気だった。久しぶりのリア姉だ。わーい」
どうやら、候補者達は、皆リアの知り合いのようだ。しかも慕われている。
「えーと、リア。再会を喜んでいるところ悪いんだが、この村人候補者達の身なりを整えてきてほしいんだ」
慕われているリアに、こいつらの面倒を見てもらうのが、一番手っ取り早そうだ。
「わかりました。みんな、私に付いて来て。水浴びしてきましょう」
水浴び?風呂はないのか?
「リア、シャワーとか風呂とかないのか?」
「シャワー?風呂?なんですかそれ。よくわかりませんが、体を清潔にしてくればいいのですよね?」
この世界には、シャワーも風呂もないのか………。それって、俺にとってはかなりの死活問題だな。早急にシャワーと風呂の設置を行わなければならないな。問題は山積みってところか。
村にある集会場で待つこと1時間。水浴びが終わり、リアが村人候補者達を連れて僕の元に戻ってきた。
「リア、ありがとう。お疲れ。ちょっとこっちに来てもらえるか?」
僕は、面接用に、椅子とテーブルを用意して待っていた。リアにも面接に参加してもらう予定だ。そして、人数があまりに多いので、あらかじめ、面接用紙という名の制約書を作成しておいた。これにより、僕の考えや、村の方針に従えないものは、問答無用に振り落とす計画だ。つまり、面接には、制約書に同意した者のみ参加が認められ、面接を受ける権利を与えられる。さて、何人残ることか。楽しみだな。
「リア、まずは、みんなにこの用紙を配布して。用紙にサインができたら、俺のところまで持ってきて」
リアは、まるで秘書かのように、手際よく作業をこなす。数分で面接用紙が僕の元に集まった。僕の作った制約書。もはや誓約書と言っても過言ではないだろう。だが、それはいたってシンプルだ。いちいち回りくどいのは嫌いだし、相手を試したりするのも、僕の性には合わない。たったの5つ。5つだけの制約で僕を納得させてくれればそれで良い。
〈鈴空式 村人面接用紙〉
1、村の長たる鈴空様に忠誠を誓う
2、村の長たる鈴空様の野望に加担する
3、村の長たる鈴空様の秘密を厳守する
4、村の長たる鈴空様の詮索はしない
5、みんな仲良く助け合って楽しい村を造りましょう
私は上記の項目全てを厳守致します 名前______
以上が、今回、僕がほしい人材の最重要項目だ。
「さて、面接を始めよう!リア、制約書にサインできた者だけ、一人ずつ、部屋に通してくれ」
リアが一人目を連れてきた。
「り、鈴空様。こんにちわ。私、ネメアです。こ、この村で頑張って働きたいです。よろしくお願いします」
一人目は、デミヒューマンの女のコだった。震える声で、精一杯挨拶をしてきた。
「くッ。こ、これは………。可愛い!!!採用!!!!!合格だ!」
ケモ耳とは、一本取られたぜ!
二人目は、デミヒューマンの男の子だった。
「鈴空様、こんにちわ!僕は、カイザ。鈴空様の面接用紙に好感を持ったぜ!鈴空様の元で働かせてくれ」
ふむ。男か。しからば、聞いておかなければならない大切なことがあるな。
「カイザ。漢には大切なことがある。それは何か?」
少し、難しい質問だが、大切なことだ。元気があって、若くて勢いもある。正解を答えてくれよ。
「それは、女を守ることだ!」
正解!!!女つまりは、ケモ耳少女達を守ること。それが、僕に、僕ら漢に課せられた使命。
「ふむ。見事なり。カイザ、合格だ!」
三人目は、ヒューマンの女のコだった。
「鈴空様、こんにちわ。ウチは西華。ウチにはケモ耳があれへん。ケモ耳を愛するっちゅう鈴空様の気持ちには答えられへん。やけど、しっかり働く。傍に置いてくれへん?」
ヒューマンだけど………。関西弁って、グっとくるものがあるよなぁ。ヒューマンは仲間にできない。そうゆうルートだったが、村人としてなら、ギリギリOKだろ。可愛いし、採用しない理由はないな。
「よし!合格!採用だ!!!」
こうして僕は、次々と面接をこなしていった。
「鈴空さん。今のコで最後になります。お疲れさまでした」
「え?もう終わり?」
結構時間がかかると覚悟していたんだが、割と早く終わったな。面接が終わると、外はすっかり、火灯し頃となっていた。
「なぁ。リア、今日の合格者って何人だった?」
「デミヒューマン28人とヒューマンが2人。合計30人です」
僕は気が付くと、全員を合格にしていた。それどころか、あの制約書全員サインしたのか。僕が言うのも変だが、揃いも揃って、偏った考えの持ち主ばかりということか?
「デミヒューマンにも色々いたな。ヒューマンは女のコだけだったが、関西弁のコだったり、天然系のコだったり、皆、それぞれ個性があったな」
僕は、今日の面接を思い起こしていた。人間嫌いの僕が、ヒューマンを村に受け入れることになるとは、予想外だった。だが、しかし!実は、僕の頭の中には、既にもくろみがあった。きっと良い商売になるな。
「ちなみにリア。今日来ていた、デミヒューマンの種族はわかるか?」
「はい。リザードマン、人狼、人虎、エルフ、鬼です」
ケモ耳じゃないコもいるが、ま、良しとするか。
「さて、リア使ってばかりで申し訳けないのだが、合格者を全員広場に集めてもらえるか?」
「はい。それは、良いですけど、何かするんですか?」
「うん!新しい、村人となったあいつらの歓迎会をやるぞ!すでに、龍じいとルリアには準備を始めてもらっている」
新入社員歓迎会は、当然やるだろー!可愛いコと無礼講で、仲良くできるパーティーの始まりだ!こうして、僕の村は、いっきに大所帯となった。
それにしても、これだけの人数、一体いくら経費がかかるのだろう………。シューレからもらったお金でどれくらい持つか………。これは、早めに資金調達の手段も考慮しないといけないな………。
読んでいただきありがとうございました。
これからも連載を続けていこうと思っておりますので、ご意見、ご感想等、寄せていただけると勉強にもなりますし、執筆意欲も出ますので、ぜひよろしくお願いします。




