プロローグ Spring has come
問い1.好きな人に振り向いてもらうには、どうしたら良いでしょう?
――お早うございます。問題の答えが見付からないまま春休みが明けて入学式となりました。
今日からいよいよ高校生活スタート、というわけで、先程の問題と鏡の前で格闘中……。
「きまらない……」
わたし、天使 明日菜は鏡に映る自身を見て小さく呟く。
「……とりあえず髪型からって思ったんだけど」
かれこれ一時間、迷いに迷っている。
そして、結局――
「あっ! もうこんな時間!?」
――時間切れを向かえ、家を出なければいけなくなった。
「あーあ……失敗。せっかくイメチェン狙ってたのになぁ……」
前髪を気にしながら、わたしはクラス分け表を見ていく。
「アマツカ……、アマツカ……と」
一組から順に探していく。
「あった!」
『1ーC』
わたしは自分の名前を見つけると――
「えっと…………」
………………。ん?
『1ーC』
咲坂 双葉
:
:
水瀬 琴羽
……んん?
『1ーC』
朝月 凛
:
:
緑川 一樹
:
:
桃生 斗真
「あ、あった! 高校でも凛くんと同じクラスだ!!」
それにみんなも同じ……。
……また一年間、凛くんの側に……。
わたしは小さく―― やった! と、ポーズをしてしまった。
「……明日菜、何やってんの?」
「っ!?」
後ろから大好きな人の声。
お、驚いて変な反応しちゃったじゃない……。
「お、おはよ、凛くん」
「よっす」
今日からまた、このやり取りが出来る。
わたしは嬉しくなる。




