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cool breeze  作者: 白花
1章 出逢い
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8話 二人きりのデート2 水族園 (前編)

前回の続きです。それでは、どうぞ。


注意:不快に思われる解釈があります。


 私が、凜くんに連れて来られたのは………………。



「え、ここって、ブルー フィールド!?」


 明日菜の目の前には大型レジャー施設が広がっていた。


〈ブルー フィールド〉海洋都市をモチーフにした大型水族園を中心に、大型マリンスポーツ施設、フードコート、商業区がある海のテーマパーク


 明日菜は嬉さと共に彼を見る。


「ああ、ここなら今からでも一日遊び倒せるだろ?」

「遊び倒すって…………」


 この広さを?と、難しい顔をする。

「まぁ、全部は無理だし、今回は水族園をゆっくり見て回ろうか」


 そう言って凜は明日菜に提案する。


「ええ、それでいいわ」


 明日菜は言って後悔する。


  ……あぁぁっ、私のバカ、本当は嬉しいくせにあんな言い方じゃ、どうでもよくて素っ気なく聞こえるじゃない。もっと可愛く言ってたら。


 内心で頭を抱えてしゃがみ込んで落ち込む。


 そんな明日菜を見て凜は苦笑する。


「ほら、少なからず人いるから」


 そう言って、明日菜に右手を差し出す。


 あ……。

 明日菜は照れて、小さく。


「よろしくお願いします」


 と言って、凜の手を取り歩き出す。


 入場券売り場までにイルカやシャチなどのモニュメントが見てとれた。

 明日菜は気付く、凜が自分の歩く歩幅に合わせてくれていることに。


 ……私の歩くスピードに合わせてくれてるんだ。


 明日菜はそれを含めて周りを見て、期待に心が踊る思いだ。澄ましているつもりでいるが、ワクワク感を隠せてない。






 入場券を買い、ゲートを潜り中に入ってみると、すぐ目の前には。


「わぁ、すごい大きい!!」


 縦にも横にも大きな水槽。その中のを色々な種類の魚が泳ぎ、そして、悠々と泳ぐジンベエザメ。

 明日菜は、その雄大さに驚き、あっとうされる。


 学校とは違い、はしゃぐ明日菜に凜は、彼女に一つの提案をした。


「じゃあ、まずは、ジンベエをバックに写真とる?」


 その声に、はっ、として、急に恥ずかしくなり、顔を朱に染めて、それでも明日菜は「あ、うん、お願い」と、言った。


 明日菜が水槽の前に立ち、ジンベエザメが後ろを通過するタイミングで凜はシャッターを切る。


「どうかな?」


 明日菜に撮れた画面を見せる。


「うん、いい感じ」


 親友《すきなひと》と遊びに行き、写真を撮ってもらい、思い出や記憶を共有する。そんな小さな事が本当に嬉しい。


 緩やかなスロープを歩き巨大水槽を見ていく。

 そのなかでも何故かサメに目が行くのは、サメの持つイメージからだろうかと明日菜は思った。

 凜の隣を歩きながら、明日菜は昔の事を思った。






 両親は共に働き滅多に家には居ない、帰って来ることもない。

 姉は居るがあの家が嫌で、大学卒業を待たずに一人暮らしをして社会人になってから家にも寄り付かない。


 小学生に上がる前に数える位にしか、こう言ったテーマパークに来たことがない。それからは一度もない。


 その頃には一人で遊ぶか、勉強をしていた。

 凛としてるだとか、クールだと言われていたりするが、他人を頼ることや、ただ遊ぶと言うことに慣れていないだけだ。




 明日菜は思考の海から浮上する。

 ……諦めた事を考えて今日の時間を減らすのは勿体ない。


「本当に色々いるのね」

「ああ、ほら、熱帯エリアだってさ」


 カラフルな魚、可愛い姿をした魚、そして深海エリアでは、二人して「うわっ」と、ドン引きしたりもした姿をした魚がいた。

 

 ペンギンエリアで、ペンギンの骨格や歩き方の事について話したり、どの種類のペンギンが、可愛いか、カッコいいかの話をしたりした。


 そんな中で凜が言った。


「空を飛べない鳥、その代わり水中の中を飛ぶように泳ぐ、海鳥は、海面に突入するときに、失明していく」


 落ち着いた声で凛が語り、明日菜は、それを静かに聴いていた。


「空を自由に飛び、水中に突入していく海鳥と、空を飛べないけれど水中で自由に動けるペンギンと、どっちが羨ましく思うんだろうな、アイツらは…………」


 なんて、まるで人間《ヒト》が、すぐ口にする〈才能〉や、〈神〉と言う“差別”の事を言っているようで、そんな凜は、明日菜の知らない顔をしていた。


 それが一転…………子供の様にラッコを見てたりしている。


「ラッコ……すきなの?」

「あの、のんびり水にただようのがね、けど、可愛い顔して漁師の敵だからなぁ、あの食いしん坊」

「そうなんだ、可愛さ余って憎さってやつなのね」

「そうなんですよっと」


 他人にぶつかられそうになった明日菜を凜が引き寄せる。


「あ、ありかと」


 ん、と返す凜は少し睨んでいた。


「どうしたの?」

「はぁ、海外じゃ旅行者を狙う犯罪者いるけど、日本も大概だとおもってさ」


 その言葉で明日菜は察した。


「ありがとう、でも君が守ってくれたから。今日と言う時間は有限、だから、ね?」

「んー、明日菜がそう言うなら次行こうか」

 

 そして、私達はゆっくりと時間が許す限り、園内を見て回る事に決めた。

どうでしたか?楽しんで頂けたでしょうか?


才能がある、神だと言うのは、差別だと思うのです。

才能だけでは、そこそこ上手くはいくでしょう、けれどその先は

掲げた理想の高さ、目指べき目標があるか、そのために、何が必要か知り、勉強や、努力では、ないでしょうか?


才能や、神と言う言葉は、“自分達とは、違う生き物”と、言う線引きでは、ないかと作者はおもうのです。

尊敬から来るものでしょうが、軽々しく聞こえてしまうのです。



それでは、次回後編で、お会いできますように。


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