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瞑想世界34
ご、め、ん、な、さ、い、朝鮮人、死ねと成実ちゃんが言った。
成実ちゃんが冷笑してから叫んだ。
)朝鮮人、朝鮮人、朝鮮人、朝鮮人!)
村瀬が間合いを詰めながら激怒する。
「うるさい!」
成実ちゃんが金切り声を上げてから喚いた。
「ごめんなさい。村瀬さん、私が言っているわけではないのです。でもこの空間が私の脳になり、私はそれに逆らえませ。ごめんなさい。ご、め、ん、な、朝鮮人、朝鮮人、朝鮮人、朝鮮人、朝鮮人、死ね!」
村瀬が目を見開き怒鳴った。
「俺は朝鮮人としての瞑想装置なんだ。この世界の覇者なんだ。馬鹿にするな、殺す!」
「ご、め、ん、な、さ、い、村瀬、さ、ん」
泣き出した成実ちゃんが次の瞬間白目を剥いて、涎を垂らし、唸った。
「死ね!」
村瀬がスピーディーな回し蹴りを繰り出したが、成実ちゃんがそれに腕をぶつけてかわし、泣きながら喚いた。
「ご、め、ん、な、さ、い、朝鮮人なんか死ね!」
成実ちゃんが村瀬の顔面にパンチを入れ、村瀬はその痛みを感じないままに、吹き飛び、好戦的に冷笑した。




