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瞑想世界33
朝鮮人を馬鹿にするなと、村瀬が絶叫した。
薮から成実ちゃんが不意に飛び出し、僕らの前を目にも止まらぬ速さで横切り、崖っぷちからジャンプした。
ジャンプしながら成実ちゃんが耳をつんざく金切り声を上げ、その金切り声に成実ちゃんの肉体が粉々にされ、空中に輪郭だけの肉体残像が映り、その残像が速度を上げて灯台に張り付き、実態化して、再び金切り声を上げて走り出した。
走り出した成実ちゃんを追うべく、灯台の壁から村瀬が忽然と抜け出し、追いかけ始めた。
残忍で無慈悲な顔付きをした瞑想装置同士が、僕らを無視して死闘を繰り広げて行く。
村瀬が強烈なパンチで成実ちゃんを殴り倒し、馬乗りになって止めを刺そうとするのを、成実ちゃんが前蹴りを入れて逆襲する。
殴り合いをしても、二人は痛がらず、酷薄な笑みを頬に浮かべて悦んでいるのが見て取れる。
村瀬が吊り上がった目で成実ちゃんを睨みつけ、声を限りに叫んだ。
「朝鮮人を馬鹿にするな!」




