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瞑想世界22

無駄だ止せと、田村が叫んだ。

成実ちゃんの息遣いが荒くなって来た。





喘ぎながら呼吸をしている成実ちゃんを、僕は励ます。





「成実ちゃん大丈夫か?!」






僕はうずくまったまま振り返り、田村を見上げて喚いた。





「おい田村、お前の瞑想で成実ちゃんを治す事は出来ないのか?!」





田村が事務的な口調で答えた。





「無理だ。この世界では俺の瞑想は効かない」




僕は顔をしかめ、もう一度成実ちゃんを大声で励ました。





「しっかりしろ、成実ちゃん!」





応える代わりに成実ちゃんが顎を上げ、白目を剥いて、狂ったように金切り声を上げてから立ち上がり、全力疾走で走り出した。





「おい、待て!」





怯んだが、僕も成実ちゃんの後を追い掛けるべく、走り出そうとするのを田村が止めた。





「無駄だ、止せ!」





僕は田村に食ってかかった。






「何故だ。成実ちゃんが死んでしまうぞ!」






田村が冷静な口調で言い放った。





「成実ちゃんに構っていたら、村瀬を探せないぞ」

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