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瞑想世界122

アガティスの石ころをグラマンが狙う。

悲嘆にくれる防空壕の土くれが、それを見詰めている少年の視線を逆流し、僕はその少年となった。





隣にはやはり少年の田村がいる。





僕は口を開いた。





「何か今日は嫌な予感がするんだ」





田村が怪訝な顔付きをして言った。





「ここは防空壕の中だぞ。直撃でも喰らわない限り、死ぬ事はないじゃないか?」





防災頭巾を被っている僕は転がっている石ころを凝視しながら言った。





「この石ころを狙ってグラマンが直撃弾を落とすと思うんだ」





田村たる少年が嘲笑い言った。




「そんな馬鹿な」





防空壕の上空。





グラマンを操縦する村瀬たる飛行士が、首を傾げた。





不意に下にある石ころを憎悪したのだ。





その石ころを殺さなければならないと感じ、村瀬たる青い眼の飛行士は照準をつけ、レバーを引き、爆弾を落とした。





僕は見詰めている石ころが、アガティスの石ころだと直感した直後、爆裂音と地響きを聞き、目の前が真っ暗になって行った。

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