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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第64話 白川家にはコンピュータールームがあるらしい

 夕食を終え、夕食後の予定を兄に確認したところ、今日はアプリの開発をするそうだ。

 てなわけで、私は宿題を終えたら……。

 念願のシアタールームへGOなのです!


 ふっふっふ~。

 

 宿題、宿題。

 出された量は、プリント4枚分。これなら1枚30分としても2時間で終わります。


 なんて、考えていた時もありました。

 今、私は、兄の部屋をノックしています。

 数学のプリントが、中学の復習になっていたのですが……。苦手な部分たんまりで、さっぱり分かりません。ルートって何だっけ。平方根とかよく分かりませんです。

 兄の部屋をノックしても、一向に返事がない。

 あれ?風呂?トイレ?

 下に下りていき、メイドさんに声を掛ける。今日は早間さんじゃない方なので名前が未だに不明。

「敦也様はパソコンルームではございませんか?」

 パ、パ、パ、パソコンルーム?

 驚いて、口から脳内言語が飛び出しそうになったのをぐっとこらえる。

「ありがとう」

 何とかお礼を述べて自室に戻る。

 なんと、パソコンルームなんてものがあったとは!

 金持ちの家なのに、パソコンの一つもないなぁと思ったのは、そういうわけでしたか……。

 居間にスマホを並べて置くような、あっぴろげな家風だから、パソコンも当然、皆で共有で、子供に個人用のを持たせないんじゃないかと思っていたけど……。共有を通り越して、パソコン専用の部屋が準備されているとわ!

 シアタールームのように、スピーカーやモニターの画質はもちろんのこと、最新のOS、最高のCUP、豊富なメモリにHDいや、SDDとかいうやつか?とにかく、快適環境でPCゲームが出来るってわけですね!

 ゲーム!

 やばい、パソコンルームにしようか、シアタールームにしようか迷う日が来ようとは……。


 ふふふ。まずは、どんなパソコン設備があるのか見せてもらおうか!

 パソコンルームはどこだろう?2階には無かったから、1階?地下?とりあえず、地下へ向かう。シアタールームの奥にも何かあったはず。

 あ、ビンゴ。ちゃんとドアにプレートがかかってる。

「コンピュータールーム」

 よし。

 ノックノックノック。おっと、ノックの回数間違ってないよね?

 2回はトイレだったよね?


「璃々亜です。お兄様、いらっしゃいますか?」

 声を掛けると、すぐに返事がある。

「璃々亜?どうしたんだい?ここにくるなんて珍しい」

 そして、ドアが開いた。

 私の目には、兄越しに部屋の中が見える。

 え?あれ?

 図書館の書棚みたいなものが10ほど並んでいるのが見える。あれ?書斎と間違えた?

 書斎と兼用?それとも、パソコン関係の本でも並んでいるのかな?

「どうぞ」

 パソコンルームならぬ、コンピュータールームに通され、書棚の近くに……。

 ち、違う!書棚じゃない!

 こ、これはまさか……

「スーパーコンピューター……」

 思わず顔色を変える。


 一般家庭のパソコンの粋をはるかに超えたスーパーコンピューターが並んでる。

 あああ、だからなのか!「パソコンルーム」じゃなくて「コンピュータールーム」って書いてあったのわ!

 っていうか、いったい何なの、何なのこれ!

「また一つ増えてるだろう?段々部屋が狭くなって、父にも困ったもんだよね」

 兄が、書棚と見まごうばかりのでっかいコンピューターの一部をぽんぽんと叩いた。

 父、父の趣味か!

「でも、まだまだスーパーコンピューターKには程遠いって言ってたから、これからも増やす気かもしれない」

 兄はあきれたようにため息をつく。

 ああ、そうだ、思い出した。

 日本の最速スーパーコンピューターは、Kって名前だった。

 数字の数え方、「億」「兆」の次の「京」からとったんだよね。「京」きょう様の京の字を「けい」って読むから、スーパーコンピューターKって名前をつけたらしい。

「ついに、父は、このコンピューターに名前をつけていったしな」

 そう言って、兄はスーパーコンピューターの一番端を指差した。そこには、青い文字ででかでかと「京」と書いてある。

 うえええっ!

「な、何て読むんです?」

 兄の口が、都キャプテンの声ではっきりと言った。


「きょう」


 ぐおおおーーーっ、ついに、ついに、都キャプテンが京様の名前を呼び捨てに!

 はぁ、はぁ、はぁ。な、なんて、なんてすばらしいの!「バスケの王子様」では苗字でしか呼ばない。同人誌では下の名前で呼ぶのは定番だけど……。だから、都キャプテンが京様の下の名前を口にするなんて……。


「も、もう一度お願いできますか?」


「きょう」


 や、やばい!やばいやばい、これはやばすぎる!

 心に刻み込むんだ!いや、もう、脳内録音しました。はぁ、はぁ、はぁ。ちょ、ちょ、神様ありがとう!


 悶絶して床を転がりまわりたいのをどうにかこらえ、

「そう読むのですね。では、今度から、コンピューターではなく「きょう」と呼んだ方がよろしいのでしょうか?」

「父は喜ぶだろうね」

 私も喜ぶよ!

 兄、いや、お兄様、ぜひ「京」と呼びましょう!いっそのこと、「コンピュータールーム」はやめて「京の部屋」とかに変えよう?

 そうしたら、都キャプテンの声で

「京の部屋に行って来る」とか。

 やだ、都キャプテンったら、京様のお部屋に行って、いったい何をなさるおつもりで?ぐふっ、ぐふ、ぐふっ、ぐ腐っ。


 うむ。父が帰ってきたら要相談ですね。

 あ、ちょうどプレゼントもこの間買ったことですし、プレゼント渡しながら要求してみましょう。


お読みいただきありがとうございます。

パソコンのお部屋、兄がオーバークロックとか液体窒素ボンベとか抱えてる謎の世界にしようかとも思ったのですが、やめました。

むき出しのパソコンがごろごろ転がる世界……。

やっぱり、スーパーコンピューター「京」の名前の前には完敗です。

世界最速に何度かなった、日本が誇るコンピューターですからね!

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