↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

535/565

第436話 お・さ・な・な・じ・み らしい

 むきゃきゃーっ!

 って、違う、思い出しはぁはぁとかいらないから。

「野球部用なんて単なる営業トークよ。ダイエット用に少し手を加えるだけね。ダイエット用なら作ってみたいと思わない?」

「は、はいっ!思います!」

 ダイエット用のお菓子だったら、いつもの倍は食べても大丈夫かな?

「まぁ、璃々亜ちゃんにはダイエットは必要なさそうだけどね」

 章子先輩の手が、私のウエストをさらりと撫でた。

 ひゃーっ!

「そそそ、そんな、章子先輩こそ」

「ありがとう。でも、これはいい機会だから、本格的にダイエット用お菓子レシピの研究もしてみようと思っているの。お菓子を食べたいけれど我慢している人に、我慢せず食べてもらえたらやっぱりうれしいものね」

 ぱちんと音が鳴るくらい綺麗なウインクを残して章子先輩が去っていった。

 ふわー。

 残り香もいい匂いなのです。

 くんか、くんか。

 って、変態か!

 いや、でも、いい匂いは正義!

 ……。はい。そんな言葉はありませんですにゃ。

「璃々亜さんおはよう」

 あ、芽維たんだ。

 おはよう?もうごきげんようはやめたのかな?

「ごきげんよう、芽維さん」

 私はやめないっていうか、やめたいけど、一度やめると誰にでもおはよう言ってしまいそうなのでやめるにやめられない。

「あ、ごきげんよう」

 って、やめたわけじゃないのか!素が出ちゃっただけか!

 むふっ。

 素が出たって、私の前で芽維たんが素が出たって、これって……。

「ふふ、おはようで構いませんわ」

 嬉しくて顔が緩む。

 私に気を許してくれてる証拠だよね。気が抜けたから素が出たってことだよね?

 るんるーん。

「えへ、気を付けてはいるんだけど、なかなか身につかないの。……まぁむしろ身についちゃうと高校卒業してから戻すのも大変かもしれないけど」

 高校を卒業してから?

 あれ?

 そういえば、付属大学とかなかったんだっけ?あったとしても芽維たんのように成績優秀特待生は国立の超難関校に進学?

 確かに、ごきげんようとか挨拶をうっかりしたら「お嬢様か!」って突っ込み入れられそうだよねぇ。

「今、東部長が来てたよね?」

「ええ。どうやら、移動販売車の購入費の部費が増額してもらえるようになったそうですわ」

「へー、そうなんだ!じゃぁ、K3のお菓子部の計画が一歩進むね!移動販売車で営業許可とって、作り立てのお菓子をプレゼントするんだよね!」

「ふふ、そうでしたわね」

 って、会話を合わせてみたけど、へー、そうだったんだ。

 ごめん、もうずいぶん昔の話のようで覚えてない。そういやぁ、そうだったっけ?

 プレゼントするんだっけ?販売するんじゃなかったんだっけ?えーっと?まぁいっか。計画その他は私の仕事じゃないし。

 私の仕事は……。

 あ!

 マカロン作りの腕を上げることだったっけ……。やばい。

 練習とか全然してないよ……。あ、でも……。

「ダイエット用のお菓子を作ると、章子先輩がおっしゃっていましたわ」

 野球部への差し入れのためにカロリーをなんとかかんとか。

 マカロンはどう考えても、ダイエットむきなお菓子じゃないよね?

「え?そうなの?そっかぁ。ダイエット用のお菓子!嬉しいなぁ。正直、マカロンの作り方覚えても家では絶対作らないかなぁと思ってたんだ」

 芽維たんが声を潜めてぺろっと舌を出した。てへぺろってやつだ!生てへぺろっ!

 ぐおうっ。

 芽維たんかわゆすー!

 生てへぺろがこんなに似合う子が他にいるだろうか!いや、いない(反語)。

「ダイエット用のお菓子だったら役にたちそう!」

「芽維さんはダイエットの必要はないんじゃありません?」

「そんなことないよぉ。っていうか、東部長こそダイエットなんて必要なさそうなのに、どうしたのかな?」

「あ、野球部への差し入れ用にとおっしゃっていましたわ。なんでも、カロリー制限があるとか、なんとか……」

「そっか」

 芽維たんが納得したようにポンと手を叩いた。

「田中くんもずいぶん食事に気を使ってるもんねぇ。筋肉つけるためにはなんだったっけな……そうそう、ささみが良いとかなんとか。かといって育ちざかりにあまり食事制限をするのも良くないから、なんだか難しいとか」

 え?

 食事制限?

 田中くんが?

 私と出かけたとき、特にあれは駄目だとか食事に関して言っていたのは聞いたことがなかったけれど……。もんじゃ焼きとか大丈夫だったのかな?

 ……大丈夫、だよね?野菜たっぷりだし……。

 前に一緒に食べたのはラーメン……それから……。アイスクリームに……。

 あれ、本当に大丈夫なのかな?心配になってきた。

 今度一緒に何かを食べることがあったら、聞いてみよう。無理して突き合わせてたなら悪いし……。

 芽維たんは、私よりもずいぶん田中くんのこと詳しいんだね……。

 そりゃそうか。

 幼馴染だし。

 家も近くて一緒に通学することもあるだろうし……。

 もしかしたら、一緒にご飯食べてるのかもしれない……。

 私と嘉久のように……。

 いや、それはない。流石に、うちが特殊なだけだよね?


お読みくださりありがとうございます。

そして芽維たんかわゆすターンからのぉ、なんだかもやっとした気持ち。

しかし、移動販売車で何するんだったのか、お忘れの方もたくさんいるのでは?

私もうすぼんやりとしか覚えていないし……( ˘ω˘ ;;;;

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。