立花視点
踏み込めなかったので、やっぱり田中くん視点でまた書きます
「おにいちゃん、これ連れてって」
学校からもらったプラネタリウムの紙。
プラネタリウムって、星がいっぱい見えるところなんだって。
だけど、私が見たいのは紙に書いてある大好きなアニメ。
妖怪のアニメ。
「ん?プラネタリウム?ああ、ここか」
「あのね、これが見たい」
「へー。立花はこれ好きだもんなぁ。えーっと、ああ駄目だ。ごめん立花。連れて行けない」
おにいちゃんが頭を下げた。
「えーなんで?」
ぷーっと口を膨らまして抗議する。
「これ、時間が書いてあるだろ?」
時間?
紙には電車の時刻表みたいなのが載ってた。
「立花のみたいやつは、休みの日のこの時間にやってるんだって」
えーっと、休みの日の朝と昼?
ってことは……。
顔を上げておにいちゃんの顔を見る。
「ごめんな」
もう一度おにいちゃんが謝る。
仕方がない。
私は知ってる。
休みのその時間は部活だ。
部活を休んで連れて行ってくれなんて言えるわけない。
だって、おにいちゃんは野球をすごくがんばってる。
中学のころもがんばってたけど、高校になってもっと頑張ってる。
なんでかなぁって思ったんだけど、高校は甲子園っていう有名な全国大会があるんだって。
春休みにテレビを見てるおにいちゃんが教えてくれた。
「高校野球だよ、これ。プロ野球は大人がやってるけど、高校野球は高校生がやってる」
「高校生って、春からお兄ちゃんがなるやつだ。お兄ちゃんがテレビに出るの?」
「出たい。出られるように頑張らないと。いっぱい勝って、地区大会で優勝しないとテレビには出れないんだ」
おにいちゃんがテレビに出る!それってすごい!
「立花、おにいちゃんをテレビで見たい!」
「うん。ほら、でも立花見て」
テレビでは客席っていうの?野球を見に行っている人たちが写されていた。楽器を持って演奏する人や、お揃いの可愛い服を着てダンス?を踊っているお姉さんたちもいる。
「立花は、テレビじゃなくて甲子園に来て応援してくれるとうれしいな」
「そっか、じゃぁ、立花もこの人たちみたいにテレビに映るんだ!」
すごい、すごい!
テレビに映るなんてすごい!
「おにいちゃん、ぜったい甲子園行ってね!立花も可愛い服着て応援するから!」
「あはは。そうか、チアガールになって応援してくれるか」
チアガール?
そういえば、幼稚園のお友達でチアダンスを習っているといっていた子がいた。
それなの?
立花も、チアダンス習わなくちゃ!
おにいちゃんを甲子園で応援するんだもんっ!
ご覧いただきありがとうございます。




