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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第409話 発信機じゃないらしい

 席に腰かける。

 メニューに目を通す。

 ぐ、たっかい。

 たっかいです。

 おすすめコース料理は8千円。通常コース料理は3千円。

 お子様ランチ……1500円でいいです。十分おいしそうです。

 って、そりゃぁ、たまには贅沢しようよ。せっかくネズニーに来たんだし!

 ってのは分かるけど、思い出して!

 私たち、高校生だよ。

 高校生の昼ご飯としては破格すぎる……。

 え?高校生は、まだ子供だけど、お子様ランチはだめ?そ、そうですよね……。

 ちっ。都合のいい時だけ大人扱いしやがって。子供なのか大人なのか、すんげーややこしい年齢だよね。高校生ってさ。

 ……おっと。

「りりあちゃんも、おすすめコースでいい?」

 ……はっ。

 章子先輩に声をかけられて意識を戻す。

 上品な所作の章子先輩見て思い出した。

 高校生だけど、りりあはお嬢様だった。……むしろ、ここでお金がとかそんなこと考えてるのがバレたら、怪しまれる。

 お金のことを気にしてるそぶりを見せちゃだめだ。

「ええ」

 にっこり笑って答えると、店員さんが来た。

「お連れ様がお見えになりました」

 は?

 連れ?

 ……そこには、兄と剣崎徹の姿が……。

 連れではなりません。赤の他人です……と、言いたい。

 何故、分かった!

 隠し部屋まで追いかけてくるなんて、一体どういうことだ!

 はっ!

 まさか、発信機とか取り付けられてたり……?

 それとも、スマホのGPS機能とか?!

 章子先輩が連絡していた形跡もないし……。

「予約、人数変更してもらえたんだね」

 剣崎徹が、章子先輩の隣に腰かけた。

 よ、予約?

 え?え?

 あれ?

 そういえば、ネズニーランドのときも、予約オンリー的な店とかあったけど……。

 ここもそうだったんだ。

 なんだ、あらかじめ予約を取ってあったから、隠し部屋まで兄と剣崎徹は来ることができたんだね……。

 ううう。

 発信機がつけられていたわけじゃないのはホッとしたけど……。

 ……。

 逃げられなかったよ……。

 ガクッと落ち込んでいる私の目の前に、コース料理が次々と運ばれてきます。

 おいしい!

 やだ、なにこれ!

 まさか、ネズニーシーでこんなにおいしいもの食べられるの?

 アミューズメントパークでの食事なんて、ポテトやピザやラーメンやカレーってイメージだったけれど……。

 もぐもぐ。

 もぐもぐ。

 もぐもぐもぐ。

「りりあちゃん、おいしそうに食べるね」

 むぐむぐ。ごっくん。

「ええ、こちらのレストランの料理はどれも美味しいですわ」

 剣崎徹は美味しいって思わないのかな?

「ふ。確かにね。でもさ意外と少ないんだよ」

 何が?

 量か?

 私には少々多いくらいだけど。

 剣崎徹には少ないって感じるのか?

「美味しいものを、おいしそうに食べる女子ってさ」

 え?そうかな?

 芽維たんも皐月たんもおいしそうに食べてるけど。

「美味しいですわと言いながら、一口二口食べて、もう食べられませんわってやつだろう?」

 兄がふっと笑う。

「そう、それ。美味しいなら残さず食べそうなものなのに、女子は小食だなぁと中学2年までは信じていたんだよね」

「へー、徹も純粋な時期があったんだな」

「ある日さ、見ちゃったんだよ。小食だなと思っていた女子たちが、ビュッフェレストランですごい量を食べるところを……。ケーキなんて、10個近く食べてたよ」

 あー。

 ビュッフェ。食べますわ。

 10個。いけるでしょう。

 しかも、中学女子って、運動部に所属してたらめっちゃ食うよ。

 成長期ってのもあるけど……。

 女子の成長期の食欲もかなりなものだよ。

 ただ、男子と違って、食べ過ぎたら太るかもって気にしてセーブする子はいるけどね。

 友達が部活終わりにパンを2,3個食べてからじゃないと家にたどり着く前に餓死するとか言ってたのを思い出す……。

 運動部の友達もいたんだよ。中学の時は、普通にね。

「僕の目を気にして食べなかったのかって初めて気が付いたんだけど……。どうせ気にするなら、作ってくれた人の気持ちを気にすればいいのに」

 ん?

 剣崎徹がちょっとだけまじめな表情をみせておりますよ。そして、章子先輩がこくんと頷いた。

「そうだね。私も、作ったケーキを残されると悲しくなるなぁ」

 うん。

 やっぱり作ったものはおいしそうに食べて欲しいもんね。


ご覧いただきありがとうございます。

おおう、500話目かよっ!なのに、高校生活やっと1か月とか、どうなってんの?

……だ、大丈夫。きっと、「あれから1年」とかいう魔法の言葉があるもん。もしくは、「ちょっと、待って、それっていったい、たーすーけーてー! 完」みたいな魔法もあるって聞いたし。

(´◉◞౪◟◉)

ともあれ、まだまだ続くので、今後ともよろしくお願いします。

なかなか感想返しができなくて申し訳ありません。

感想、ブクマ、評価、励まされております!

というか、感想欄見るとぶはっとふき出すことが多くて、みんな突っ込みがうますぎる!って思ってます!

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