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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第48話 スポーツマンと遭遇したらしい

 8階。

 エレベーターを降りたところで、声を掛けられた。

「あれ?白川?」

 げっ。相手は私のこと知ってても私が知らない人とか困るよ?

 顔を見て、ほっとする。

「田中くん」

 よかった。知ってる人だった。

「偶然だな」

「田中くんは、どうしてここに?」

 おっと、いきなりあほな質問しちゃった。何か買いに来たに決まってるのに。

「ああ、まだ正式入部前で練習が無いから、必要な物を買いに」

 田中くんが顔を向けた場所は、スポーツ用品売り場だった。

 なるほど。野球のグッズ買いに来たのか。

 そうだ!

「案内ありがとうございます。後は友人と見て周りますわ」

 と、ちょこっと田中を利用させてもらう。すまん。

 そういうと、案内係は深いお辞儀をして去って行った。

「ん?いいのか?」

 田中くんが案内係の背を見て言う。

「ちょうど私もスポーツ用品を見たかったので、いいのですわ。もしかして、田中くんはご迷惑だったかしら?」

 首を傾げると

「め、迷惑じゃ、ないけどっ」

 って、大きな声で否定した。

 さすが体育会系は声がでかいな。


「田中くんはいつもここに買いにいらっしゃるの?」

 目的の品を見つけては次々と手に取る田中くん。

「んー、そうだなぁ。色々かな?今日は、これが欲しかったからな。他の店ではなかなか売ってなくて」

 田中君が手に乗せて見せてくれたのは、円柱状の容器。

「グローブを磨くクリームなんだけど、ここのメーカーのが好きなんだ」

 へー。グローブにクリームなんてあるんだ。

「で、白川さんは、何を買いに?」

「変……」

 うおっと、危ない。

 変装って言っちゃうところだった。

「へん?」

「変かしら?あの、私がスポーツ用品を見に来るのは?」

 こてんと首をかしげてごまかす。へへへのへ。

「い、いや、そんなことはないよ!」

 体育会系、声大きいな。そんな大声出さなくても聞こえます。

 さっと視線を動かし、変装用に使えそうなものを探すと、目に入ってきたものを、適当に口にする。

「スポーツウェアを見に来たのですわ、ジョギングでも始めようかと思って」

 嘘だけど。

「そっか。春だし、ジョギングするにはいい季節だもんね」

 ごめん、嘘なんだよ。

 二人でトレーニングウェアのコーナーに。

 うっ。

 なめてた。ジャージじゃん。くらいの認識しかなかったのに、すごく種類がある。

 ランニングウェアなんてのが目に入る。え?ジョギングって、こんなの着なくちゃいけないの?

 体にビチッとしたタンクトップ型のウェアを手に固まる。む、無理だわ。二の腕出す勇気もないし、そもそも、体系があらわになる格好はしたくない。

 あ、第一、こんな格好じゃぁ、逆に目立って変装になりゃしないよ。

 そっと、ランニングウェアを棚に戻し、ハンガーに掛けてあったトレーニングウェアの一つを手に取る。

「初心者なので、このあたりのもので……?」

 アディニャスの黒の上下のトレーニングウェア。黒は無難だよね。うん。

「それは、サウナ効果があるから、ジョギングしながら効率よくダイエットができるよ」

 ほうっ!なんですと?ダイエット?

 ちょっとジョギングを始めてみようかな?

「では、これにいたしますわ!」

 ちょっとした服の上からも前ファスナーだからちょっと寒い時に羽織りやすそう。それに璃々亜は一つもズボンを持ってないから、部屋でくつろぎたいときにズボンは活躍思想。

 あれ?部屋着決定?

 おかしいな。変装は?ジョギングは?ダイエットは?

「靴はどうする?」

「靴?」

「僕のお勧めは、これかな。中のクッションが抜群で、アスファルトを走っても膝への負担をほとんど感じないんだ」

 さすが運動部。

「試してみますわ」

「サイズは?」

 え?私って、靴のサイズいくつだっけ?

 やばいっ。そんなことも知らないのっておかしいよね?二十三くらいって言っておけば大丈夫かな?

 あわあわっ。

「ああ、自分では買わないと分からないか。靴を見せてもらっていい?」

 ほっ。

 田中くんの脳内自己解決で、怪しまれずにすみました。

 田中くんの言うままに、シューズコーナーの一角にある椅子に座り、ストラップをはずして靴を脱ぐ。


 んー、お嬢様って、自分で靴を買わない生き物なのかなぁ?

 まぁ、確かに百貨店の人が把握してたし、買い物に行くといったら兄が一人で行くなんて心配だとか言ってたし。

 ちょー、困るわ、困る!

 一人で買い物できない生き物認定は非常に困る!こっそり漫画とか買いにいけないじゃん。あ、買っても家に置いて置けないかな?

 ぐぬぬっ。いいんだ。こんな私のために、生み出された素敵スポットが世の中にはあるのだ。

 それは、漫画喫茶。ふふふふ。

 漫画だけじゃないですよ、オンラインゲームもし放題!ついでに場所によってはDVDも見放題!

 残念ながら、BLの品揃えはどこもよろしくないんだけどね。腐。

「23だね」

 おっと、そうこうしてる間に、田中君が私の脱いだ靴を手にサイズを確かめ、そのサイズのランニングシューズを持ってきてくれました。

 

 し、しまった!

 私の脱ぎたてほやほやの靴を手にとらせてしまったよ!

 恥かしい!ちょう、匂いしてないよね?大丈夫だよね?

 汗とかかいてないし、靴は新品みたいに綺麗だったし……。汗、汗、汗。


ご覧いただきありがとうございます。

田中くんが登場です!

冬のブーツじゃなくてよかったね。足・・・・。

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[気になる点] 誤変換:体型 そもそも、体系があらわになる格好はしたくない。
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