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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第369話 虫けらを排除するらしい

 じゃーん!

 やってきましたぁ!

 本日は、お友達とみんなでネズニーに行く日です!

 大切なことなので、もう一度言います。お友達とみんなでネズニーに行く日です!

 大切なのは、ネズニーに行くっていうところじゃないからね!

 あ、もちろん、ネズニーの部分を「コミケ」に直すと台無しだから、やっぱりネズニーの部分も大切だけど……。そうじゃなくて、最も大切なのは……

「お友達と」です!

 うふふふっ。

 開園時間はなんと、朝8時!早い!とか一瞬思うけどさ、イベントだって、大きなものなら朝7時くらいから並ぶし。そう早くもないっちゃぁ、早くないのかぬ。

 でも、我々は、特別優先チケットで今回は行くので!必死に朝イチで並んだりしなくていいのです。

 ありがたや、ありがたや。

 待ち合わせが8時です。それから、移動して並ぶのです。

 ……待ち合わせの場所までの移動時間考えたら……今日も朝は早いのです。

 ご飯は、一人でもそもそ食べるのです……と、思ってダイニングへ行ったならば……。

 ばぁーんと、テーブルにはすでに朝食が並んでおりました。

 そして、当然といった様子で、兄と嘉久が席に着いてます。

 ……。

 えーっと、もしかして、誰かが早起きして、早くに朝食する場合は、付き合って起きて一緒に食べないといけない白川家ルールとかあるわけ?

 やだなぁ。

 ぎりぎりまで寝てたい。

 ……と思ったけど、璃々亜さんの体は、勝手に朝5時半から6時には目が覚めるけれどね……。

 ……朝食として並んでいるのは、早朝から料理人さんが作ってくれたものではなく、昨晩冷蔵庫に入れておいてくれたものらしい。

 それを、兄だか嘉久だかが温めて出してくれたようだ。

 あったかい具沢山スープと、トーストと、サラダ。

 十分贅沢。

「璃々亜、今日だったな。友達とネズニーに行くのは」

 兄が改めて、私の今日の予定を確認してくる。

「ええ、そうですわ」

「何人で行くんだい?」

 ん?

 えーっと、私、芽維たん、皐月たん、相原さん、相良さん、相模くん、轟君、田中くん……えーっと、合計で……。

 頭でメンバーを思い浮かべながら、指を折り曲げる。

「ずいぶん大人数で行くんだな」

 嘉久が、私の手元を見て驚いた顔をしている。

 ふっふーん。

 もう、私はボッチじゃないのですよぉー!指折り数えないと分からないくらい友達がいるんですよー!

 おっと、ボッチの皇帝には目の毒ですかな。

 失敬、失敬。

「璃々亜、それは、本当の友達か?」

 はぁ?

 自分がボッチだからって、私がたくさん友達いることを疑ったなっ!

「お前を利用しようとしているだけの人間じゃないよな?」

 ん?

 もしかして、私の身を心配してくれてる?

「私を利用しようとするような方を、私は友達とは呼びませんわよ?」

 っていうか、私を利用しようとする人間なんていたかな?

 こっちの世界に来てから知り合った人たちの顔を思い浮かべてみる。

 んー……。

 んーーー、

 んんんーーーーーー、

 いない……。いや、いた!

 居たな、そういえば!

 担任の先生が、私にクラス委員を押し付けて利用しようとした気がするっ!

 そういえば、常識テストの解説もさせようとしたんじゃなかったか?

 ぬぅーっ!

 っていうか、もともと担任なんだし、友達になるわけないから、まぁ関係ないな。

「嘉久様は、嘉久様を利用しようとする人がいるのですか?」

 どれだけ考えても、私を利用しようとしてるクラスメートが思い浮かばなかったので、逆に尋ねてみた。

「俺を利用しようなどと考える馬鹿な奴はいないな」

 ああ、そうですか。馬鹿な奴がいなくて良かったですね……。っていうか、嘉久を何に利用するというのだ……。

 あ!

 嘉久を利用してる人、知ってる……。

 ……。

 目の前に……。

 兄、まんまと生徒会の仕事押し付けて利用してるし……。そうか、嘉久を利用するのは馬鹿か。

 いいのか、嘉久、兄を馬鹿呼ばわりして……。

 ちらりと兄の顔をみれば、気にしている感じはない。

「嘉久、心配しなくてもいいさ。クラス委員の皐月さんたちだろう?友達というのは」

 そっか。兄は生徒会として何度も皐月たんは見てるよね。

「食堂の件や、お茶会部の改革の件や……璃々亜とともに、KHTへ貢献してくれる素晴らしい生徒だ」

 あー、皐月たんは立派だよ。

 一生懸命色々考えてると思う。

 私は、貢献しようなんて思ったりしてないから……うん、そう。立派なのは皐月たん一人ですよ。

 って、違った。

「彼女にも頼んである」

 え?

 皐月たんに頼みごとを?

「お兄様、皐月様に、何をおっしゃったのですか?」

 二人で個人的に話をするような仲に、発展してんの?

 ちょっと、ちょっと、ちょっと攻略対象(仮)とヒロイン(仮)、私の知らないところで、何やってんのっ!

 困るから!

 知らないうちに、私、破滅ルートに乗っかってるの、まずいから!

 歩く歩道……いや、ベルトコンベアに知らないうちにのってるとか……気が付いたら別の景色とか困るのよぅっ!切実に困る!

「璃々亜を利用しようとする虫けらを排除せよ」

 は?


ご覧いただきありがとうございます。

予告していた通り、更新ペースを落とします。土日祝休みとなります。

次回更新は20日です。

土曜日更新を楽しみにしてくださっていた方には申し訳ありません。

今後ともよろしくお願いいたします。

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