閑話 弟……あ、
短めです
どうしよう。
余りに嬉しくて、昨日は一睡もできなかった。
朝、鏡を見ると、目の下にはひどいくまができていた。
姉には会いたい。だけど、こんなみっともない顔は見られたくない。
……ふっ。僕は何の心配をしているんだろう。
姉に合うときは、マスクとメガネで顔を隠しているというのに……。
もし、姉が僕の顔を見たら好きになってくれるだろうか?僕の周りにいるどうしようもないお女ども農地の、何人かは僕の顔が好きだと言う。
世間一般に、僕の顔がそうまずくない方だという自覚はある。だけど、それが好きになってもらえる可能性をあげるかというと、わからない。
姉の好みの顔はもしかすると、僕とは正反対な顔かもしれない。
金髪碧眼で彫りが深い、絵本の王子様見たいな顔が好きだと言われたてはどうしようもない。一瞬、整形手術という単語が頭をよぎったが、さすがにそれは……。マッチョがいいというならいくらでも肉体改造するつもりはあるが……。
姉はどんな顔をしているのだろう。
僕は、姉がどんな顔をしていようと好きでいる自信はある。
顔で女性を選ぶような愚かな真似はしない。例え、姉の顔が、あのにくい白川璃々亜に似ていたとしても……僕は、姉を好きでい続ける自信はある。
そんなことを考えていたためだろうか。
白川璃々亜を見つけてしまった。
なぜ?
早朝の新宿駅近くで、車の窓から何かを探すようにキョロキョロしている白川璃々亜。
まさか!
昨日は夕食を料亭で偶然顔を合わせた。
いや、偶然を装っていただけだと疑っている。
……その疑いは、確信に変わった。
僕は、ストーキングされている。今日はハイヤーを頼んで新宿駅へと運んでもらった。そこから、情報が漏れたのか?
僕が新宿駅へ来たということが……。
まずい。
見つからないうちに、ここを立ち去らないと。
ストーキングされたんじゃ、同人誌即売会に足を運べない。
もし、僕が親に禁止されている同人誌即売会ヘ足を運んでいるのが白川璃々亜にばれたら……。
弱みを握られでもしたら……。
姉にそっくりな声で……
「ばらされたく無かったら、私の言うことを聞きなさい」
って脅されてしまうだろう。
「ふふっ、いい子ね。じゃぁ、次は何をしてもらおうかしら?」
と、要求がエスカレートして、僕は……。
ああ、だめだ、だめだ!
そういうのもちょっといいかもしれないとか、僕は何を考えているんだっ!
本物の姉に会えるというのに、姉に声の似た偽物などには用はないっ!
大きく頭をふり、白川璃々亜の追跡を逃れる手だてを考える。
いつもありがとうございますっ!
おおーええあううー
弟よ……。車の中にいるのを通りすがりに発見できる、それはもう、愛だと思う……(´・ω・`)




