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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第341話 図書委員会合がスタートらしい

 やってきました!

 図書委員会合!

 料亭の個室をお借りしての話し合いでございます。

 料亭へバラバラと訪ねるのもあれなんで、料亭娘さん以外の男子2人女子1人と4人で待ち合わせて一緒に行くことにしてあります。

 待ち合わせの場所までは、蜂川さんに乗せていってもらいましす。

「お土産ですわ」

 皆さんでと早間さんに渡したものとは別に、蜂川さんにだけば別にお土産を買ってきたのです。

「ありがとうございます」

 手渡したのは、交通安全のお守り。

 蜂川さんは嬉しそうに受け取ったお守りを胸ポケットに入れてくれた。

 喜んでもらえてよかった。えへへ。

 待ち合わせの場所に到着。すでに3人とも来ていた。

 手土産で渡す金平糖の籠を車から降ろすと「持つよ」と男子の一人が持ってくれた。

「うわぁ、始めてみました。これが、有名な金平糖なんですね。かわいい」

「本当に。きっとこれなら貰った方も頬が緩むんじゃないか」

 と、なかなか好評だ。

「試食いたしましたが、今まで食べたことのないおいしさでしたわ」

「そうなんだぁ、どんな味なんだろう?」

「ふふふっ。少しですが、皆様にもお土産で買ってきましたの。後でいただきましょう」

「やったぁ。ありがとう!」

 4人そろって料亭へ、きっちり約束の時間の5分前に着くように向かった。

 早すぎても、相手の準備などもあるからダメ。

 遅れるのもダメ。

「来てくれてありがとう」

 料亭娘が、満面の笑みで入り口で待っていてくれた。

 その隣には上品な着物姿の女性。

 丁寧なお辞儀をしてくれた。

「いつも娘がお世話になっております」

 挨拶を済ませ、手土産を渡し、一番奥の個室に通された。

 なんていうの?老舗の料亭ってすごい!

 坪庭とかめっちゃ綺麗だし。いや、坪庭っていわないか。坪庭は小さな庭のことだっけ?

 中庭っていうの?中央に庭があって、囲むように周りに建物がぐるりと建ってる。よく日の当たるところには、日の光を受けて白く輝く石や、明るい色の木々が植えられている。日陰になるところには、池があり錦鯉がすいすいと泳いでいる。


 部屋は和室。

 後で合流する図書委員も全員座れるようにと広い部屋に通された。

 早速、修復班の話し合い。

 まずは、師匠のチラシを皆に配る。

「私達で本の修復ができるように技術を身に着けますでしょう?こちらの講座の先生はとても技術の有る方で……」

 師匠の修復した本の話や、鳳凰学園に対して初めは良い印象を持っていなかったことなど、皆に話した。

「なんだか、怖そうな方なのですわね……」

「怒らせるようなことをしてしまったらどうしよう」

 おっと。

 ちょっと引いちゃったぞ。

「大丈夫ですわ。本への愛情が確かであれば、師匠は怒ったりは致しませんわ」

「本への愛情?」

 藤野君が首を傾げた。

「好きな本は繰り返し読んだりするが、愛情というと……」

 ふええっ。

「その好きな本が破れたら悲しくないですか?」

「新しい本を買えば済むし……」

 がぁーーーん。

 おっと。嘉久のがーんブームがうつった。危ない危ない。

「あの、ございませんか、新しい本を買うのではなく、その……」

 藤吉さんが口を開いた。

「私、一冊もっていますわ。お母様が作ってくださった世界で1冊だけの本がありますの」

「そ、そうですわ。それです!」

「藤吉さんのは世界に1冊だから大切なんだよね。他に何冊もある本は……修復するよりも新しい本を買った方が早いんじゃないか?」

「じゃぁ、もう絶版になって手に入らない本だけ修復するようにしたらいいんじゃないか?」

 なんだ。

 買えばいいって……。その考え方じゃぁ、師匠はきっと激怒する。

「修復しても手元に置きたい本は、新しい本を買えばいいというものではございませんわ!」

 私は、後でみんなが揃った時に渡そうと思っていたお守りを机の上に取り出した。

「これは、皆様にと思って買ったお守りです。無くしたり汚れたら新しい物を買えばいいと思いますか?」

「藤野君には、このお守りを。藤吉さんにはこちらを……」

 他の二つも、お守り袋にメモした名前を見ながら手渡す。

「これは……」

 中を見て、女子は可愛いと声を上げた。

「皆様の顔を思い浮かべながら、どれが似合うだろうかと一つづつ選びました」

「みんな、柄が違うのですね」

「ええ、一つとして同じものはございません。本も同じです」

 私の言葉に、藤野君は首を傾げた。そりゃそうか。一点ものと量産の本は違うわな。

 だが、例え同じ本だとしても、たどった歴史は違うんだぞっ!

 どのイベントで、どうやって買ったかは大事だぞ!

 大好きな同人作家さんの手が触れ、直接買ったか、同人誌ショップで買ったかは違うんだぞ。

 詰まってる思い出が違う。

 同人誌にだって、初版や増版はある。当然中身も微妙に違うこともある。誤字が修正されたり。

 そうそう、印刷屋によって、するごとに表紙のカラーの色合いが違うんだ!だから、汚れたり破れたりしなくても、お気に入りの物は、初版だけじゃなくて増版分も買うけどな!

 っていうか、そもそも汚したり破れたりしたら困る本は、手袋して大切に読むけどっ!

 新しい本を買うなんて、同人誌じゃぁ、そんなに簡単なことじゃないんだよっ!同人誌ショップに置いてもらってるサークルならいざ知らず、小さなサークルさんは、同人誌即売会でしか買えないとかザラだからね!いつどの即売会に参加してるかとか分からないサークルさんも多いんだからね!地方から年に1度か2度しか東京に来ないサークルさんも多いんだからね!

 っていうか、そもそも辞めちゃうサークルさんだっていっぱいいるんだよ……ぐずっ。

 受験なのでーとか……うわわーーんっ。戻ってきてー!ぐすんっ。


メリークリスマス!の一日後。


通常運転中です。

いつもありがとうございます!今年も残り少なくなってまいりました!

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