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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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閑話 お手伝いの早間さん視点

 私、早間と申します。

 白川家の家政婦として働いております。

 家政婦といえば、どのようなものを想像されるでしょうか。

 殺人事件の現場を目撃するようなおばちゃんお手伝い?

 ロボットのように命令されたことはなんでも従う訳ありお手伝い?

 それとも、いわゆるメイド。ワンピースに白いエプロンをつけたメイドでしょうか。

 私はといえば、メイドとお手伝いの間みたいな感じです。

 制服はあります。

 エロゲーに出てくるような、無駄なフリルたっぷりのエプロンはありません。

 どちらかと言えば、ホテルの従業員のような制服に近いといえばわかるでしょうか?

 ああ、最近のホテルは女性でもズボンスタイルが多いので、よりわかりにくいかもしれません。

 とにかく、私は家政婦です。

 私の仕事はといえば、主にお嬢様お坊ちゃまの身の回りのお世話になります。

 白川家には、私ともう一人の家政婦が勤務しております。

 他にも運転手やコックや庭師や清掃員などいろいろな人間が働いております。

 それゆえ、掃除洗濯料理などは別の人間の仕事となります。

 来客のおもてなしをしたり、予定の時刻に声をおかけしたり、身支度を整えるのをお手伝いしたり、料理の給仕をしたりするのが主な仕事になります。

 ご主人様と奥様は、ほとんど海外に出張されています。家に帰られるのは月に1度、多くても3日ほどです。

 つまり、家政婦としての仕事が忙しいのは月に多くて3日となります。

 お坊ちゃまとお嬢様二人のときは、来客もほとんどありませんし、身支度といっても、パーティーに出席されるわけでもなく学校へ行かれるだけです。

 つまり、暇です。

 楽です。

 で、仕事の合間に何をしているかといえば……。

 おぼっちゃまお嬢様の情報交換を他の従業員としたり、内職したり……。

 ええ、内職可です。公認です。

 勤務時間が朝の6時~夜の8時と長いのですが、得に用がない時間帯は、与えられた部屋で待機しつつ自由に過ごしていいことになっています。

 ですから、お嬢様とおぼっちゃまがお出かけの間は、部屋でテレビを見たり、音楽を聞いたり、何をしていてもいいのです。

 禁止されていることといえば、呼び鈴が聞こえないようなヘッドホンをしての音楽鑑賞や、昼寝です。

 あと、すぐに部屋から出られないことはダメです。化粧を落としてメイクをし直すとか。制服からトレーニングウェアに着替えてトレーニングとか。

 そして、これ大事なんだけど……。人に見られて困るものもダメ。

 エロ本読んでるとかね。

 ……てなわけで、普通の漫画でも読みましょう。

 そうそう、漫画といえば、お坊ちゃまもお嬢様も漫画1冊も持っていらっしゃらない。

 お嬢様は、何だかすごい少女小説を好んで読んでいたみたいなんだけどね……。そういう内容の漫画、いっぱいあるよって教えてあげたくなった。

 だってさぁ、少女小説の何倍も少女漫画の方が読みやすいんだもの。あ、これ、もちろん個人的感想ね。

 ……少女小説の文章の破壊力はすごかった。

 なんだっけなぁ。


 彼。

 私。

 見つめ合う。

 ドキドキ。

 彼の目。

 私の目。

 視線が混じり合う。

 反らせない、反らして欲しくない。

 ドキドキが……。私の全身をめぐるの。


 だったかな?

 これが漫画だったら、見つめ合う二人の絵で、ほわほわトーンとか背景に張ってあったりして、ドキドキって手書き文字がしてあったりとかで終わりなのにね。

 ああ、そういえば先日、大量の漫画が居間に持ち込まれていた。なんでもお坊ちゃまの調べものだったそうだけど。

 付箋がたくさん漫画に貼ってあったのには度肝を抜かれた。

 まるで、大好きなシーンをチェックしまくっている友達の部屋かと錯覚しそうになって……。

 さてと。

 漫画の続きでも読みますか。

 今日は週刊誌2冊の発売日だから、出勤前に買ってきたんだよね!

 ああ、楽しみ!


ごらんいただきありがとうございます。

璃々亜、こんなところに仲間が……

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