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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第225話 チケットを置き忘れちゃったらしい

「わー、璃々亜さんお兄さん思いなんだねぇ。生徒会長のお兄さんが準備したチケットだもん。大切だよねぇ。もしかしてあっちのゴミ箱にもチケットがあるかもしれないから見てくるね」

 芽維たんありがとうです。

 芽維たんが、そう言って教室の前に設置されているゴミ箱へと向かう。

「あー、ないないと思っていたら、誰か間違って私のチケットゴミ箱にいれたのねぇー」

 それよりも早く一人の女子生徒がゴミ箱へと駆け寄り、ゴミ箱の中からチケットを拾い上げた。

「もしかして、僕のチケットも誤ってゴミ箱にあるかもしれないなぁー」

 と、私がのぞき込んでいたゴミ箱を、男子生徒が奪う。

「ああ、いけないんだぞぉ、5つもチケットがある。いったい、誰のだい?」

 と、若干抑揚のない声で男子生徒がゴミ箱に入っていたチケットを集める。

「わ、私、確かチケットを、食堂、そう、食堂に忘れてきましたわ!」

「そういえば、私も!」

 慌てて何人かが教室を飛び出して行った。

 何、このクラス。忘れんぼさんが多いのね?


 私なんて無くさないように大切に……。

 ん?大切に……、どこに置いたっけ?

 鞄の中に入れた?

 机の中だっけ?

 うえー、ちょっと探さなくちゃ!大切なチケット!


「これは、本当にいただいても構いませんのね?」

 早く教室に戻って探さなくちゃ。

 さっさとこの件にケリをつけよう。

 ゴリ、コクコクと頷く。

「先ほど、捨てたとおっしゃってた方のチケットもいただいてもよろしいのかしら?」

 見れば、さぁーっと青ざめたダチョウ男子生徒が「はいっ、男に、二言はありましぇん」と裏返った声を出した。

 皐月たんが、早速その生徒の番号を聞き出し、ゴミ箱から救出されたチケットの中から該当のチケットを受け取った。

 おっと、最後にもう一度謝っとくか。

「ゴリさんと呼ばれていらっしゃいましたわよね?申し訳ありませんでしたわ。まさか、チケットを受け取っても渡す相手も一緒に行く相手もいない孤独な方がいらっしゃるとは、兄も思わなかったと思いますの。私がもう少し早く気が付いて兄に助言できていれば……」

「はい。ボクは孤独で一緒に行く相手もいなくて、寂しくて思わずチケットを捨てようとしてしまいました。決して生徒会長に逆らう意図などありません」

 ゴリ……ついにボッチを認めた。

 いや、私が認めさせちゃったのかな。ごめん、心の傷をえぐって……。本当にごめんよ。

 ちらっと、ゴミ箱にチケットを捨てたといったダチョウを見る。

「ぼ、僕も、ボッチです。行く相手が見つからずに思わずゴミ箱に入れてしまいました」

 いや、ほんと、ごめん。ボッチ宣言させちゃうとか、私は鬼か!

「あら、ではお二人で一緒に行けばよろしくてよ?」

 私は、ゴリのチケットを二つに分けてゴリとダチョウにそれぞれ1枚ずつ手渡した。

 にこっ。

「楽しんでいらしてね。いつか、二人が仲良くネズニーで遊んでいるお写真が見られたらよいのですが……」

 私が取り持った新たな友情。

 うん。素敵!

 二人が仲良くネズニー耳つけてる写真とか見たら、感動しちゃうかも!

「では、ごきげんよう」


 急いで教室に帰って、自分のチケット探さなくちゃ。

 あら?

 先ほど2年4組の教室を出て行った方が、他のクラスの子と焦った様子で何か話をしています。

 チケットどこに忘れたか覚えてないのかな?

 

「ところで、璃々亜様、このチケットはどうなさるつもりですか?」

 ん?

 チケットを手にした皐月たん。

 あ、そうだ、えっと、ダチョウ先輩のチケットを、なんだかんだでもらってきちゃったんだ。

 えーっと、もし自分のチケットが見つからなかったら使わせてもらおうかな?

 とか思ってポッケに手を突っ込んだら、あった。

 自分のチケットあった。

 んじゃぁ、ダチョウ先輩のチケットどうしよう……。

 2枚だよね。

 で、私のもう1枚。

 合わせて、3枚。

 今ここにいるのは、私と芽維たんと皐月たんの3人。

 ぐふっ。

 これは、あれですなぁ。

「あ、チケット見つけた」

 え?

 芽維たんが、廊下に落ちていたチケットを拾い上げた。

 これで、5枚。

「あら、こちらにも……」

 皐月たんもチケットを見つけたようだ。

 あれ?7枚?

 いやいや、落ちてたものは、落とし物係として、ちゃんと届けないと……。それにしても、皆落としすぎ!チケットを大切にしなさすぎ!

 ……あ、もしかして、ゴリ2号とかダチョウ3号とか……悲しきボッチ組合会員が……。

「しまった、誰かを誘って行こうと思ったんだけど、チケットを無くしちゃった……誘う相手がいないからじゃないんだからね!チケットを無くしちゃっただけなんだからっ」

 ……っていう……。そのため、あえて無くしやすい動きをするとか……。

 ポッケに半分はみ出して持ち歩くとか……。

 ぐっ。

 そう考えると、直接本人に手渡しに行くのは危険ですね。

 落とし物として、事務室に届けた方がよさそうです……。


いつもありがとうございますです。

チケット、どこにやったっけ!って焦ったことはありませんか?

うちは、チケット類は車のダッシュボードに入れてあります。

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