↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

162/565

第148話 卵白の泡立ては合格点か分からないらしい

 諦めた。液体窒素は諦めました。

 素直に卵白を泡立てている璃々亜です。

 グラニュー糖を入れるタイミングを間違えると、泡立ちにくくなるらしいので、今、そのタイミングと戦っています。

 そろそろ入れてもいいかな?

 ちらっと同じように泡立てている1年生を見る。

 あ、目が合った。えへへ。そうだよね、他の子もそろそろいいかな?って他の子の様子をうかがってるよね。

 先輩たちも、今日はなぜか同じように卵白を泡立てている。ボウルを持つ角度がプロっぽい。泡だて器を動かす手つきがプロっぽい。

 チャッチャッチャッという、ボウルと泡だて器がぶつかる音もプロっぽい。

 先輩たちはすでに、1度目のグラニュー糖は投入済みだ。よし、入れよう!

 えーっと、三分の一だよね。

 ザザザッ。あ、入れすぎ?だ、大丈夫だよね?

 横目で隣を見ると、他の子もグラニュー糖を投入しはじめてる。あ、一番端の子、全部入れちゃってるよ……。

 さて、続き続き。

 先輩たちは、泡立てた卵白に、粉を入れ始めた。なんだろう、あの粉。小麦粉かな?

 カチャカチャカチャカチャ。なんだか、先輩たちの音と全然違う音をさせながらも、何とか泡立て終了。

「お疲れさま。ここからあとは、私たちがやりますから、片付けをお願いできますでしょうか?」

 先輩にボウルを持っていくと、何のアドバイスもなかった。もう少し泡立てた方がいいとか、泡立てすぎだとか、前回は言ってもらえたのに。

 はっ!

 もしかして、私の泡立ては、もう完璧なのかしら?

 やだー、そうなら、先輩も「完璧ですわね」って言ってくれたらいいのにぃ。もうぅ。(体ねじねじ)ツン属性かしら。

 あ、グラニュー糖を一度に入れちゃった子も持って行った。ん?何も言われてない?

 あ、あれ?みんな何も言われてないよ?それって、完璧だから言わないのじゃなくって「言っても無駄ね。前回から成長が見られないわ」的なやつなの?

 ガーンッ。

 た、確かに、家で練習した記憶はないけど……。あ、あ、あ、ごめんなさい、先輩。頑張るから、何か言って~~~!!!

 先輩たちは、私たちの泡立てた卵白にも、同じように粉を入れて混ぜている。違うのは、食紅が使われているということだ。

 ピンク、オレンジ、黄色、水色、緑、黄緑、紫、黒、……うわー、なんてカラフルなの!

 そして、紙に何かメモしてる。

 使った台や泡立て機をきれいにし終わるころには、先輩は混ぜたものを搾り袋に入れて鉄板に絞りだし、オーブンに入れていた。

 あ、鉄板にしてあるやつ、クッキングペーパーだ!本の修理につかうやつ!

 どこで買えるか、先輩に後で聞いてみよう。

 知ってる、知ってるよ、本当は。スーパーに売ってるよ。ラップ売り場に並んでる。100円均一にも売ってるの知ってる。

 だけど、璃々亜はスーパーや100円均一に行くの一苦労なんだから!先輩に聞けば、お嬢様が出入りしても不自然じゃないお店を教えてもらえるよね?

 ……クッキングペーパーにも「おフランス製ですのよ!」みたいなのがあるかどうかは知らないけどさ……。

 先輩たちが、片付けを始めたので、1年もそれを手伝う。

 ……え?

 おしまい?

 まだ、部活が始まってから30分くらいしかたってないよね?

 あとは焼きあがるのを待つばかりで、私たちはテーブルに着いた。

 もう、皆エプロンや帽子も外している。お菓子作りは本当に終わりらしい。


「では、K3について話し合いを始めます」

 東章子部長がノートを広げた。

 ……そうか、それがあった。

 お菓子部も社会貢献でいること考えないとダメなのね。

 あー、あれだ。私はまたがんばらないもーんモードなので座ってるだけね。

「お菓子部なら、色々できそうだよね」

 隣に座っている芽維たんが楽しそうに耳打ちしてきた。

 いや、色々やったら目立っちゃうから……。

「どなたか、案がある方はいらっしゃいませんか?」

 東部長の声に、3年生の一人がすっと手を挙げた。

 マシュマロみたいにふんわりした、ふっくらした色白の先輩だ。

「ふふふ、作ったお菓子を、皆様に食べていただいてはいかがかしら?」

 出た。

 っていうか、案というほどじゃなくて、たぶん誰でも考え付くから!

「それは、配布するのですか?販売するのですか?」

 2年の先輩が尋ねる。

 うん、そこ大切な分岐点ね。無料で配る場合と、有料で販売するんじゃぁ全然違うから。なんていうか、販売には大きな責任がついて回るからね?

 まぁ、無料で配るにしても、衛生面とかいろいろクリアしないといけないことがあるだろうけども。

「販売っていうことは、ケーキ屋さんをするっていうことですか?私、ケーキ屋さんをするのが夢でしたの!」

「まぁ、私もですわ!」

 まて、その幼稚園だか小学生だかの夢のノリでやるつもりか?

「お店の内装は、かわいらしくしたいですわねぇ」

「不思議のアリスのお茶会のようなイメージはいかがでしょう?」

「まぁ、素敵ですわね!内装も、椅子やテーブルもすべて不思議の国のアリスをテーマに統一するなんて、夢がありますわ!」

 ま、ま、ま、待て待て内装ってなんだ?椅子やテーブルって何だ?

 本気で店でも出すような話になってないか?

 いくら金持ち学校だからって、限度があるだろう。

 リアルお店屋さんごっことか……。ありえない、ありえない……。

 こ、これが……。

「金持ちの道楽」

 というやつなのか!

 道楽というなら、とことんやったらいい!

 ウエイトレスの衣装もアリス風にして、コスプレしちゃおう!あ、ウサギも捨てがたいな。

 だけど、着ぐるみは流石にないよなぁ。そ、そうだ。ウサギ耳で白いワンピに、黒のベストとか……かわいいんじゃない?

 芽維たんがふんわり白ワンピに白うさぎ耳つけてる姿を想像して、可愛すぎてもだえる。

 そうだ、東先輩の男装パティシエウサギ耳も、ぐあー、イケメンすぎてもだえるっ!

 って、いかんいかん。妄想がエスカレートしそうになった。


 ん?あれ?

 しーんとしてます。

 さっきまで、ケーキ屋さんの話で盛り上がってましたよね?

 きょろきょろとして、東部長と目が合った。

 東部長はニッコリと笑うと、ゆっくり頷いた。

 え?何、そのアイコンタクト。まさか、「分かってますよ、男装姿を想像してましたね。仕方のない璃々亜さん」とか思われた?

 いや、それとも「会長の妹だけど、ぼんやりさんだね璃々亜さん」とか思ってた?

 んぎゃっ。どちらにしても、やっちまった感が……あう、あう、あう。

 涙目になるのを我慢して、芽維たんを見る。

 芽維たんの目が「仕方のない璃々亜さん」って言ってるようだ。あ、いや、笑いかけてくれてるだけなんだけど。なんだか、心の声吹き出しが見えるのよっ。あの、雲みたいにほわんほわんとした、あの吹き出しが。

 漫画欠乏症かしら?


いつもありがとうございます。

えー、時々投稿予約であとがきを書き忘れて編集しなおすのですが、

そもそも、あとがきを書く義務はないわけで……。

もしかしたら「あとがき邪魔なんだよな」とか思われてる可能性もあるわけで、もし、「あとがき不要!」と感じている方がございましたら、ご一報ください。(今さらで申し訳ないです)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。