2-1
SW記念とーこー
ここから第2部の始まりです。
私は夢にまで見て、神様にお願いしてまで叶えたかった妖精へと転生しました。
・・・途中イモムシを経由しましたが。
前世で高校生だった私は不運が重なってながらスマホドライバーに轢かれてアース世界から旅立ち、この剣と魔法の世界ファンタジアへと生まれ変わったのです。
何かの間違い、いえ、私が神様にちゃんとお伺いを立てなかったのが悪かったのでしょう、妖精さんがイモムシから変身する生物だと知らなかったのです。
ファンタジア世界に転生してイモムシ生活を二週間程過ごして、今、妖精生活が始まったのです。
やっふー!
一頻小躍り、妖精のダンスを披露した私は自分の姿がどうなっているのか気になり、魔法で全体像を確認してみました。
―――――まるで妖精のようだ
と、当たり前の事でした、私は妖精ですから。
などと浮かれてしまうほど、そして自分自身で自我自賛するほどの美しさ、いや、可愛さがありました。
妖精好きな私ですから十割増しな感想でしょうけどね。
ごほん、ではその容姿を発表したいと思います。
興味が無くとも聞きやがれー!
です。
「まず一番の特徴は背に生えた蝶を思わせる羽であり、薄いピンク色に白の模様が入った美しい花弁の如きもの。
肌は極め細やかにして血色が良いのか薄っすらとピンク色をしており、触るとすべすべしていた。
肢体のバランスは良く、まるで最高級ドール、フィギアのように手足が長くて細い。
人で言えば十歳前後と思われる身体は、愛らしさの象徴だった。
瞳の色は赤と桃のグラデーションで、よく見ると花弁を連想させる配列。
髪は腰まで届くほど長く、絹のような光沢を帯びた薄いピンク、桜を思わせる色合いだ。
桜の妖精。
正にそう呼ぶに相応しい裸体の幼女だった・・・って、服着てない!?
み、見るなぁあああああ!」
ボッチだからの独り言、イモムシから妖精になって会話可能になったからの独り言、兎に角独り言を声高々にしていたのですが、私が裸体幼女だと気が付きました。
何で服着てないのですか!
と誰に訴えていいのか分らないですが、またもや叫び、でも口からでたのはきゅぃー。
どうも無意識といいますか、混乱しているとイモムシ時代の鳴き声でしゃべってしまうようです、きゅぃー。
と、取りあえず裸は恥ずかしいので、何か着るものを用意しないといけません。
早速ですが、服を作る事にしました。
なのですが、糸をどうやって出せばいいのか、もしや口から?
などと悩んでおりましたら指先や手のひらから出せる事が判明、早速糸を出して布を作成し始めました。
それなりに時間を掛けて布作製していたのですが、折角なので妖精糸から作った布、というか服を作る事にしました、次いでの魔法とかも混ぜましょう。
そうやって出来上がったのが下着です。
ええ、まずは下着ですよ、下着。
下着を着けずに服を着るとか、ちょっとはしたない気がしますし、私の常識というか羞恥心が耐えれません。
そして昔から下着は白で統一、お父さんの趣味なのでしょうか、記憶にある限り白い下着で、自分で買うようになってからも白で統一してました。
なので白い糸からショーツとベビードール、いえ、薄くないのでキャミソールですね、はい、ちょっと生意気言いました。
下着が白ですからその上から着る服は他の色にし、膝丈のワンピースはベージュ、その上から纏うエプロンドレスはサクラ色にしました。
他は靴下が白で踝の上あたりでくるんとしたタイプの物、髪飾りのリボンはベージュ地にサクラ色のラインを入れた物、靴はとってもベージュの固い布製です。
これら全ては魔力が込められた妖精シリーズなので丈夫ですし、風と光の魔法を込めましたから軽やかで通気性が良く、撥水性に優れ殺菌効果も付いてます。
後、鑑定して分ったのですが、ランクは全てフォークロア、装備していると敏捷性が増して風と光の魔法、精神への耐性があり、さらに自然治癒力まで高める効果がありました。
じ、自分の作品ながら恐ろしい物を作ってしまいました。
あ、デザインも可愛く仕上がっていると自画自賛しておきます、えっへん!
出来上がった服を全て身に着け、リモートビューイングで360度全ての角度から見回し、くるくる回って堪能した後、やっとステータスチェックの時間にしました。
色々と問題点といいますか、変わった所があり、ちょっと分りにくいので更にカスタマイズを。
・・・そう言えば、何故カスタマイズできるのでしょうか?
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名前:サクラ=シンドウ(女/0歳)
種族:チェリーフェアリー(LV1)
状態:混乱
所属:幻惑の森
職業:魔術師(LV1) メイド(LV15)/ニート(Master) *高校生(LV11)
HP:50/50 MP:300/300 SP:20/20
筋力:G- 器用:E 敏捷:D- 知力:A 魔力:C+ 感知:B 精神:C 幸運:G+
種族スキル:糸生成/フェロモン生成/針生成/魔力譲渡(精霊)/妖精魔法(羽・樹)
クラススキル:集中力増加/省エネルギー/テリトリー/魔法適性(極小)
スキル:HP回復率上昇(LV2)/MP回復率上昇(LV3)/SP回復率上昇(LV1)/魔力吸収効率上昇/料理(LV4)/裁縫(LV4)/家事(LV5)/算術(LV4)
自己能力確認/鑑定(LV2)/魔力操作(LV4)/魔力付与/身体強化(LV4)/並列同期/探索(LV2)
妖精魔法(羽):飛行
妖精魔法(樹):開花
光魔法(LV4):ライト/コンセントレーション/リモートビューイング/ヒーリング/トリートメント/リラックス
風魔法(LV4):ウィンド/コントロール/サウンド/シューティングアシスト/ウィンドシールド/ゲイルムーブ
風魔法(創作):アクセラレータロアー/ブロウ/ノイズ
融合魔法(風光):リモートセンス
ギフト:異世界神の加護(小)/全言語解読/風属性適正/光属性適正
装備:風光妖精のリボン/風光妖精のエプロンドレス/風光妖精のワンピース/風光妖精の下着一式/風光妖精の布靴
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カスタマイズの謎はさておき、新たに種族スキルで妖精魔法なるモノを覚えていましたので、その内容が分かるようにしました。
羽の生えた妖精が空を飛んでいるのは鳥や虫たちのような羽ばたき、そして風に乗って、という事ではなく妖精種固有の能力だったようです、それが妖精魔法(羽)の飛行です。
この魔法で飛行する場合、飛んでいる間はMPを消費し続けるようで、消費量が大した事ないのは安心ポイントです。
折角妖精さんに生まれ変わったのに、ほとんど飛べない、とか悲しすぎますからね。
そして妖精魔法(樹)ですが、これ植物に関する妖精が使う固有能力のようで、開花はいきなりどこでも花を咲かせるのではなく、蕾を開花させるのを早める魔法のようです。
まあ、蕾が無ければ無いでMPを大量消費すれば蕾を付けさせて開花まで持って行けるようですね。
うん、妖精さんのお仕事ぽくて良い魔法です。
これらがカスタマイズに関わる項目で、これ以降はそれ以外の事を説明していきますね。
妖精種成体になった私ですが、妖精種は成体になるとその適性から固有の名称が付くようです。
そして私の種族名はチェリーフェアリー、桜の妖精です、あれ?
私が神様にお願いしたのはただのフェリーであって、チェリーなんて望んでおりません。
どういう事か分らないので鑑定スキルで自分を見てみました。
すると思わずきゅぃーと叫んでしまう事案が発生しました。
私、この世界でもレア中のレア、ファンタジア世界で唯一の存在、ユニーク認定を受けた者のようです。
そもそも妖精というのは精霊や植物、と言ったこの世界の自然を運行する存在を補助し助ける為に生まれた種族です。
羽妖精であるピクシーだと風精霊を助ける、樹妖精であるドライアドだと樹木を助ける、とかです。
なので、精霊と植物両方助ける妖精種は今までいなかったようです、私以外。
私の担う役割は、風と光精霊や植物でも桜限定で補助する、です。
精霊が複数なのは分ります、だって神様とのお話に出てきましたし、フェアリーは風と光の精霊を補助するって。
ただし植物は聞いてません、それに桜限定って何ですか?
後、解説によればファンタジア世界には桜が存在しないそうですよ、どう言う事なのですか、きゅぃー!
私が桜を新たに生みだし、育てないとダメという、新たな種の創造を担う、とか書いてますよ、きゅぃー!
はぁはぁ、きゅぃーきゅぃー叫んでいたら喉が渇き・・・
ちょっと待ってください。
この喉の渇き具合はちょっと叫んだからといっての事ではないですね、しばらくしゃべり続けないとならないほどの渇きです。
も、もしかして、私、ずっと独り言を、きゅぃー!」
聞く相手もいないのに独り言で解説していた事実に恥ずかしくなり、頭を抱えてごろんごろんと転がり、果汁塗れになりました、あー冷たくて美味しいです。
どうやら私、解説とか説明とかを考え出すと、イモムシ時代がそうさせるのか、長いボッチ生活がそうさせるのか、独り言となって口から出てしまうようです。
こ、こんな娘さんは友達出来なくて当たり前ですね、時間が合わないだけじゃなく、ぐすん。
き、気を取り直して、私がどう変わったのかを説明、独り言に気を付けていきましょう。
種族がチェリーフェアリーになって新たに覚えた種族スキルは妖精魔法だけじゃなく、魔力譲渡(精霊)も覚えたようです。
このスキルは精霊を活性化させる為に魔力を譲渡するスキルで、種族に適した精霊、私だと風と光の精霊に渡す事が出来るようです。
活性化した精霊は、この世界の運行に大きく関わりますから妖精の仕事でも一番大事なもののようです。
仕事と言えば職業がニートから魔術師に転職しておりました。
ニートを極めると魔法が使える、という都市伝説は本当だったようですよ、皆さま。
そんな馬鹿な話はアース世界にはないですが、ファンタジア世界ではどうなのでしょう?
まあ、妖精という種族の成体が最初に就く職業は魔術師のようですね、どうやら。
そして魔術師のクラススキルですが、魔法適性(極小)というもので、このスキルを持っていると若干魔法が覚えやすくなる、というものでした。
私の場合、神様からの恩恵でギフトで風と光属性への適性がありましたからイモムシでも簡単に覚えれた、という裏付けになりましたね。
神様、本当にありがとうございます。
ところで、魔法を使うのに何故職業は魔法使いではなく、魔術師なのでしょう?
そもそも魔法と魔術の違いがよく分らないのですが、誰か解説してくれないでしょうか。
もちろん、独り言でも受け付けますよ?
理解出来ない事はさておき、ニートがレベル20になった、極めたという事でMastar表記されてますが、極めるとどういう恩恵があるのか気になったので検証してみました。
検証といってもすぐに判明したのですが、どうやらクラススキルは転職すると前職のクラススキルは封印されるようで、レベル20になって極めると封印されないようです。
後、高校生が封印されたままでメイドが解禁された理由ですが、高校生という職業はアース世界限定であり、ファンタジア世界では存在しない職業のようです。
うん、高校なんて制度なさそうです。
そしてメイドが解禁されたのは、妖精になってメイドとして就職可能になったから、のようです。
ですが現職は魔術師ですから極めていないメイドのクラススキルは封印されている、という事のようですね。
封印中はどんなスキルなのか確認出来ない、というよりも、アース世界で就いていた職業なのでファンタジア世界での落とし込みがメイドに転職しないと確認しようがない、ようです。
しかしニートを極めた、ってあまり良い気がしませんね、褒められる気もしませんが。
では、またまた気を取り直して続いては新魔法です。
風と光それぞれレベル4になりましたのでリラックスとゲイルムーブという魔法を覚えました。
リラックスは光魔法で、気分を落ち着かせ、精神系の状態異常への耐性を高め、HPやMP、SPの自然回復効果を高めるという効果のようです。
これ、レベル3までの魔法よりも地味って気がしたのですが、妖精服シリーズに付与された殺菌や精神への耐性に関わってくる魔法だったようです。
この魔法を使うか、妖精服シリーズを装備してなければ精神に効果がある魔法や毒を使われると自身の能力値でしか防ぎ様がないので、実は凄い魔法のようです。
物語によく出てくる魅了とかに対抗出来るようになるって素晴らしい事だと思います。
奴隷とかの強制力も防げそうですしね。
次は風魔法のゲイルムーブですが、これは風のように軽やかに素早く動けるようになる身体補助魔法でした。
ここは狭いのでどれほどの効果があるか検証出来ませんが、おそらく込めた魔力の量によって動きの補正に差が出るのではないでしょうか。
なので明朝から早速外に出て試したいと思います。
さて、確認も終わったので眠る事にしようと思ったのですが、それよりもまずやる事がありました。
今まではそのまま寝るだけでしたが、妖精となった私はそのまま寝たくありません。
まずシャワーを、そして寝床を確保したいです!
今、果汁塗れです、全身と服が!
そしてこのまま寝たらまた果汁塗れです!
ですから今からやる事は二つ。
寝床の作成と水に関する魔法を覚える事。
寝床に付いては妖精糸でハンモックでも作ればすぐですね、ちょいちょいです。
ですが新たなる属性の魔法は大変そうです。
結局、水魔法を習得したのは翌朝になる頃で、水洗い後に睡眠を取りました。
ね、眠たいです、お父さん。
きゅぃーと独り言を呟いたのは言うまでもないですよね。
お読みくださってありがとうございました。
あ、何時もと違って本日は1話のみです、お気を付けください。




