幼女、味音痴②
翌朝、私とお姉ちゃんは一件の宿屋の前にいた。
今回の依頼者の宿屋で、宿の名前は『サンライズ』だそうだ。
では早速中に入ってみる事にする。
今の時間は宿屋が忙しくなるチェックアウトの前の2時間前の8時で、中に入ってみた所、お客さんはちらほらといる様で、お客さんがあっちに行ったりこっちに行ったりしていた。
「おはよう、それに初めまして、娘から聞いていたけれど、本当にちっちゃい冒険者だなぁ、お嬢ちゃん達、年はいくつだい?」
「おはようございます、私はプリフィって言います、年は8才です」
「おはようございます、私はアリエッタと言いますわ、年は5才ですわ」
「そんなに幼いのかい、俺はゴーダって言うもんだ、年は50だ」
私とお姉ちゃんは、ゴーダさんに軽く自己紹介をして、それからゴーダさんから話しを聞く事になった。
「ゴーダさん、それで・・・、味音痴になってしまったって言うのはひょっとしてゴーダさんですか?」
「ああ、そうだ俺だよ、何を食べても味がしなくなっちまってなぁ、俺が料理を作るんだが、その際味の決め手となる味見をしていたんだが、今ではさっぱり味がわからないから、料理の腕が落ちちまった」
ゴーダさんは宿屋『サンライズ』の料理担当の様だった。
確かに、料理を作る時に味がわからなくては、料理を作る時にかなり不利だ。
宿屋を営む料理人にとっては、由々しき事態である事が伺えた。
「そこでだ、味音痴に効くらしいと言う素材があるらしいと言う話しを聞いた事があってな、最初はその素材をとって来てもらいたいんだ」
「最初ですの?」
「その素材で味音痴が治らなかったら、他の手も試してみたいんだ」
「そう言う事ですのね、わかりましたわ」
「それなら何日か継続して依頼を受ける事になりそうですね」
私とお姉ちゃんは、この時点でどんな事をすれば良いのかわかって来た。
素材採取に、その素材の使用期間で味音痴が治るかどうか、おそらく数日かかってしまうだろうと言う事が伺えた。
「最初に依頼したいのは素材採取で、アーモンドと呼ばれるものなんだ」
「アーモンドですわね?わかりましたわ、それと味音痴になるのは、亜鉛が不足しているからですわ、牡蠣、チーズ、レバー等を食べる事をおすすめしますわ、今回はアーモンドをとって来ますが、今度は私が作る料理を食べてみてくださいまし」
「アリエッタちゃん、詳しいんだね、それに料理も出来るのかい?」
「料理は少しは出来ますわ」
という事で、アーモンドを探す事になった。
味覚障害の事は、前世でのネットで得た知識だったし、料理の事は、前世では結構料理を作っていたのだ。
今世ではネットが無いから不便だけれど、無くてもなんとかなっている。
さて、アーモンドだけど何処にあるのだろう、ギルドに戻って情報収集でもしてみよう。
ネットが無いから足で情報収集するしかない?




