仲良し
それにしても、本当に月華と蝶華って仲良しだよね。二人ともお互いの前では遠慮がない気がする。
それに信頼も。
「蝶華、扉閉まってた」
「戻ったの?」
「ああ」
「他に扉がありそうな場所分かる?」
「多分」
月華の魔法だよね。私も何か役に立てるような魔法使えれば良いのに。
「こっちに何かありそう。なにがまでは分からないが」
「それで良いよ。それだけでも十分助かるから」
「……ありがと」
「お礼を言うのは僕の方だよ。月華の魔法がなかったら扉の場所分からないから」
「それはそうだが、その魔法を使えるのは蝶華のおかげだからな」
うーん。ここに来てから気になる事がいっぱい。減らずにどんどん増えていってる。
昔の記憶の事も気になるけど、どうやったらこんなに信頼関係を気づけるのかも気になる。
「僕は自分の魔法の練習台にしていただけだけど?君の魔法と相性が良かったから」
「その事実は知りたくなかった。そんな事だろうとは思ってたけど。けど、役に立たない魔法の使い方を教えてくれたのは蝶華だからな」
役に立たない。そんな事ないのに。自分で思っているだけなのかな。それとも、誰かにそう言われていた?
「星音、顔に全部出てる」
「なにが?」
「……星音、扉がありそうな場所まで遠いから少し昔の話でもしてやろうか?」
「うん。聞きたい」
月華の昔の事知りたい。もっと、月華と蝶華の事知りたい。
「月華の魔法って運が良いだけとしか思われなくて、役に立たない魔法って言われてたんだ。僕には都合の良い魔法だったけど」
「だから、知りたくない事実を言うなよ。月零が今までにないくらい良い魔法だったからかなり比べられていたな」
月華も月零くんも比べる必要なんてないと思う。でも、周りの人達ってみんな比べたがるから。
私もそんな経験が何度もあった。身内ではなく普通の同年代の子とだけど。
「蝶華は違ったんだ。探し物する時とか俺の魔法が便利だからって何度も頼ってきて」
「便利だったから。それに、こういう魔法って使って慣らすのが一番だから」
「蝶華も似たようなものだって言ってたけど、いまだに教えてくれるないよな」
「全く役に立たない魔法だから教える必要ないかなって」
「いつもそう言ってはぐらかすけど、少しくらい教えてくれても良いだろ。というかせめて星音にだけは教えてやれよ。将来的には夫婦になるんだし」
夫婦になるから知りたいとは思うけど、でも蝶華が言いたくない事なら聞かなくても良いかな。教えても良いって思った時に教えてくれれば良いって思うよ。




