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空の空  作者: lycoris
空の空の下

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91/116

それが終わる前の

「打たないの?

使わないなら私にソレちょうだい。」


「あなたのせいで居場所が無くなったから。」


「元々なかったから今さらどうでもいいけどね。

私は本当に一人ぼっちになちゃった。」


「兄が殺されて、

兄の友人にも見捨てられた。」


「知らなかった?

…そういえば名乗って無かったね。

山蔭 葵。」


「そう、兄、山蔭 彰人(あきと)の妹。

浦野...さんとは幼馴染。」


「調子に乗ってた。

だからこんな目に合ったのかな?」


「ううん。

私は(なん)にもしてこなかったの。

ずっと他人に甘えていた。

結局1人で何も出来なかったし、

今もこれからも、これまでも。

きっと何も出来ない。

何も出来てなかった。」


「だから、ね。

そう、死なせて。

人に戻れなくたっていい。

だって私は最初から

人じゃないから。」


ああああああああああああああああ


うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!

うあああああああああ!!!!!



やっぱり私は、

だから、

「お、願、ぃ、、こ、ろし、て、

…ねぇ…死なせて、よ…

」その手で、殺して。

「どうして」


「ごめんなさい」


「…」


「……」


「あ」


「そうだったんだ」


「私のせいで」


「そんな事ないよ」


「最初から」


耳を劈く鳴き声。


そんなに泣かなくてもいいよ。

ちゃんと届いてるから。

死ななくてもいい。

だから殺してなんて言わないで。



音が止むまでそこで蹲っていた。

耳を塞いで。

ただ葵が死にゆくのを眺めていた。

その苦痛に身を委ねる安らぎと絶望を


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