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空の空  作者: lycoris
空の空
60/115

other voice

「!!」

少女が駆け寄って来た。

「落ち着いて、綺音ちゃん。」

硬直した私の手に触れる。

「う、ぅぐ、」

「大丈夫、大丈夫だから。」

そっと剥がされる。

「ごめんね、綺音ちゃん。」

「はぁ…はぁ…」

「朝子ちゃんも、ごめんね。」

息を整えながら、首を絞めた痕をさすっている。

「う、ううん。今回は私が悪いから。」

「…ご、めん…なさい…」

今更自分の状況が整理出来た。


「夏七子ちゃん、どうしてここに?」

「…ふふ、逃げて来ちゃった。私も。」

「え?」

「どうやったの!?」

「朝子ちゃんが逃げて、みんなが大慌てしてる隙に私もね。案外なんとかなったよ。」

夏七子ちゃんは少し無理をして笑った。

「大丈夫だった?」

「うん。

朝子ちゃんも大丈夫だった?」

「うん。私は、この人に助けてもらった。」

これで2度目なのに。

「さすが綺音ちゃん!」

(あたし)は、あんまりよく覚えてないけどね。」

忘れてるわけが無い。

「そうなんだ。

なにはともあれ、また二人に会えてよかった。

お帰り、綺音ちゃん。」

あか…綺音さんは涙流した。

「え…?」

無抵抗な綺音さんを夏七子ちゃんは抱きしめた。

「お帰りなさい。」

綺音さんの体が震える。

涙が溢れて、顔がグチャグチャになってる。

「ただ、いま、ぅぐ、、ただいま!…」


私にはもう言う資格のない言葉。


行くあてのない、3人で彷徨った。

今家に帰ると先回りされてるかもしれない、と夏七子ちゃんは言う。

もう一人、朝子ちゃんは、私と同じで親が生きるために差し出された実験台。

しばらくは追手が来るだろうから隠れ家が欲しかった。

森の中の少し開けた日陰で休憩していた。

「大丈夫?」

「ちょっと眠いかも。」

「みんなずっと起きてるもんね。」

日は既に高く登っている。

今はまだ遭遇してないが、追手がいるのは確か。

さすがに私も眠っていたら出遅れる。

私には効かなかったが、麻酔銃がある。

早く安全な場所に行かないと。

「あ」

少し立ちくらみがしただけだと思った。

まるで引っ張られる様に後ろに倒れた。



「!!」

目が覚めると日は少し傾いていた。

「おはよう、綺音ちゃん。」

夏七子ちゃんは少し安堵していた。

「大丈夫ですか?」

「なんとも、ないけど?」

少し頭が痛いのと、それでもまだ残る眠気。

その程度だが。

「…」

何か自分じゃない自分が喋っていた様な。

「本当に大丈夫?」

「うん…」

そういえばここも、どこだろうか。

「ここは?」

「えっと…」

「昔、誰かが使ってたみたいな小屋。

夏七子が見つけてここに運んだんです。」

二人で見合った。

「うん、もう誰もいないみたいだから、大丈夫だよ。

「そう。ありがとうね。」


「お腹空いたね。」

夏七子ちゃんの独り言に朝子ちゃんが頷く。

そういえば、私はそんなに減ってないな。

「何か探しに行く?」

何かをしなければどうにもならない。

少なくとも運んでくれた恩を返したかった。

「うん。」

朝子ちゃんも頷いた。

合流地点をここにして、それぞれ探しに出かけた。






















ちょっと多忙が続いて手がつけられなかったんで、少しずつペースを戻せるようにしていきたいです。

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