来た道
「食べ、た?…」
呆気にとられてしまった。
隠した訳でも燃やした訳でもない。
食べた。
「は?」
整理が追いつかない。
食べた?
「なんで?」
「今は言えない。
ごめん…」
は?謝るなら最初っからするなって言うじゃん。
「なんで言えない?」
「それも言えない、かな。」
なんだよそれ。
なら最初から言わなければいいじゃん。
最初から何も。
最初から。
「帰ろ、真斗。
夏七子ちゃんが帰って来てるかもしれない。」
「何処に帰るんだよ…
俺の帰るところなんてもうどこにもないんだよ…」
真斗…
「帰ったってそこにもう誰も居ない。
帰る場所には誰も居ない、なら、
帰れないじゃないか?
どこにも帰れない。
お前だってそうだろ!!?」
真斗
「俺たちにはもう帰る場所なんて無い!
お前が全部奪った!!
帰る場所も!来た道すらも!
何もかも!何もかもを!!」
…
「お前さえ、居なければ!!」
泣きたいのは真斗だろう。
だろうに私は、その場から逃げ出した。
泣きながら、どこかへ、どこへともなく。
ただこの場から逃げたかった。
激しい感情に激しく揺さぶられ、引っかかっていたトリガーが放たれる。
「あ_あ ̄」
ああ
あ、あア
アぁアあァあ、あアっあァ、ッあ、ア、あ
前にも一度真斗の前から逃げ出した。
これで6度目くらいだろう。
前にも真斗を好きになった。
それも6度目くらい。
真斗のあの目を見たのは、
初めてだ。
こんな事1度もなかった。
激しい憎悪の眼差し。
どうしてこうなった、どうすればいい、
どうすれば、よかった?、
『私』は。
夕日が眩しい。
私はいつまでこうしてるんだろう。
でも、どこへ帰ればいいのだろう。
自分の帰る場所を全て自分で壊した。
帰り道を失くしたんだ、自分で。
なら、真斗はどこに帰るの。
私が壊してしまった彼の帰る場所。
私の帰りたい場所。
そこにもう、帰れない。
もっと上手くやれると思っていた。
これで3度目だから。
だが、結果は3度目。
変わらなかった。
それでも、
それでも、
私は私を信じる。
きっとここから帰る道を見つける。
私達の帰る場所への道。
だから私はもう少しだけこの子の中にいる。
もはや、私の存在意義がなくとも。
そんなわけであらすじき繋がるお話でした。
もう少し先の予定でしたが、やっと って感じもします。
あと、綺音ちゃんがやっと覚醒しました。
特別眠れない夜だけ創作意欲が湧くのは何故でしょう。
おやすみなさい。
インフルエンザに気をつけて。
ps.
帰り道を忘れた者;綺音
斗真;者たれ忘を道た来




