紅葉と委員長
ある日を境に、私の精神は肉体と合致した。
普通はそれが当たり前だが、私にとってはとても懐かしい感覚だった。
思い通りに体が動く。
思った通りに言葉を発声する。
まるで自分の体が自分の物のように。
そうだ、それが当たり前なんだ。
だから私は混乱していた。
何故、今、私は私なのか。
鏡を見ても私は私だ。
『私』が私を見てる。
それが正常かどうか判断出来ないほど混乱していた。
家の中を見回しても、今まで見て来た通りだ。
ついさっき殺した死体が転がっているのを除いて。
いつまで私が私でいられるか分からない。
今も私が私であるか分からない。
だから、今はしたい事をしようとした。
したかった事をしようと。
夢中で駆け出した。
分からない
分からない
どこまで行っても分からない
どこに行きたいかは分かってる。
でもどうやって行けばいいか分からない
いつまでもいつまでも知らない道。
思い出せば、 、 、、
いや、思い出せない。
私がまだ私だった頃の記憶なんて。
私が『楓』になるまでの記憶。
もう何も思い出せない。
自分の本当の家も、
自分の本当の両親の顔も、
自分の、名前も。
私は楓じゃない。
でも、今の私は楓。
「「私は誰?」」
「そんな、事も、あっ、つ、たなぁ…」
「あああああああああああああああああ」
「大、じょうぶ、綺音ちゃん。
あなた、は、綺音ちゃん。」
「あああ ̄あああああああ゛」
「あなたは、たかさきあやねは、
私達のし「あああ゛ああああああああああああ ̄」」
最後に、殺した肉体の魂に殺される。
そんな終わり方も悪くないかもしれない。
私は、『私』で死ねる。
私は楓じゃない。
それでも私は楓として生きてきた。
私は楓だったんだ。
きっと、『私』として生きていても、私は楓になったんだ。
ごめんね、今になってやっと分かったんだ、私。
ごめんね、『楓ちゃん』。
リアルが上手くいってない時に限って、捗りますね。
まあそういう事です。
メンタルやられそうですね。
そんな訳、朱音の妹で、学校の委員長で、綺音の親友の 楓ちゃんの活躍はここまでですね。
出番はありますが。
最初は畜生キャラで行こうと思ってたんですが、いつの間にか屈指の優しい娘になってしまいました。
おかげで話の一連の流れと裏付けを深く出来たと思います。
ありがとう、楓!




