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空の空  作者: lycoris
空の空

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55/116

紅葉と委員長

ある日を境に、私の精神は肉体と合致した。

普通はそれが当たり前だが、私にとってはとても懐かしい感覚だった。

思い通りに体が動く。

思った通りに言葉を発声する。

まるで自分の体が自分の物のように。

そうだ、それが当たり前なんだ。

だから私は混乱していた。

何故、今、私は私なのか。

鏡を見ても私は私だ。

『私』が私を見てる。

それが正常かどうか判断出来ないほど混乱していた。

家の中を見回しても、今まで見て来た通りだ。

ついさっき殺した死体が転がっているのを除いて。


いつまで私が私でいられるか分からない。

今も私が私であるか分からない。

だから、今はしたい事をしようとした。

したかった事をしようと。


夢中で駆け出した。


分からない

分からない


どこまで行っても分からない

どこに行きたいかは分かってる。

でもどうやって行けばいいか分からない

いつまでもいつまでも知らない道。

思い出せば、     、 、、 

いや、思い出せない。

私がまだ私だった頃の記憶なんて。

私が『楓』になるまでの記憶。

もう何も思い出せない。

自分の本当の家も、

自分の本当の両親の顔も、

自分の、名前も。

私は楓じゃない。

でも、今の私は楓。



「「私は誰?」」



「そんな、事も、あっ、つ、たなぁ…」

「あああああああああああああああああ」

「大、じょうぶ、綺音ちゃん。

あなた、は、綺音ちゃん。」

「あああ ̄あああああああ゛」

「あなたは、たかさきあやねは、

私達のし「あああ゛ああああああああああああ ̄」」


最後に、殺した肉体の魂に殺される。

そんな終わり方も悪くないかもしれない。

私は、『私』で死ねる。


 私は楓じゃない。

それでも私は楓として生きてきた。

 私は楓だったんだ。

きっと、『私』として生きていても、私は楓になったんだ。

ごめんね、今になってやっと分かったんだ、私。

ごめんね、『楓ちゃん』。





















リアルが上手くいってない時に限って、捗りますね。

まあそういう事です。

メンタルやられそうですね。


そんな訳、朱音の妹で、学校の委員長で、綺音の親友の 楓ちゃんの活躍はここまでですね。

出番はありますが。


最初は畜生キャラで行こうと思ってたんですが、いつの間にか屈指の優しい娘になってしまいました。

おかげで話の一連の流れと裏付けを深く出来たと思います。

ありがとう、楓!

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