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似通った姿

 空から拍手の音が鳴る。


「いやぁ〜素晴らしいですねぇ〜、アリス様。やはり私が見込んだお方です〜」


 マッドハート。宙に浮いた奴が戯けた口調でオレたちを見下ろす。


 オレは背中に火竜の炎翼を出現させ、キャロを抱いたまま飛び立つ。


「約束を守ってくれてありがとうよ。だがその態度が気に入らねえ、お前は本当に味方なのか?」


 奴を睨み付けながら問う。そして同時に魔力を滾らせ、臨戦体勢に入る。

 今のオレならば奴だって倒せるだろう。


『犬の子よ、此奴に敵対する意思は無いぞ。今のところはな』


 メテオ、わかるのか? たしかにコイツが何かやったって証拠は無い。だが胡散臭すぎる。


『我を信じよ、我は他者の心を見通す事ができる』


 メテオの言葉を信じ、滾らせた魔力を霧散させる。

 だが警戒を緩めた訳じゃない。オレはマッドハートから視線を逸らさない。


「そんなに怖い顔をなさらなくてもよろしいのに〜。それと約束、覚えておいでですかねぇ? えぇと、貴方のことは何とお呼びすれば?」


 アリスメテオだ。この姿はそう呼んでもらおう。

 約束だと? ここで待つ以上の何かがあっただろうか。


「アリスメテオ様! 素晴らしいお名前、そしてお美しい〜! 貴方の様な見目麗しい魔物と話せて私光栄でございます〜」


 美しいだと? オレは愛犬の姿の時点で既に完璧だった筈だ。

 ふと視線を下に向けるとキャロの寝顔。そしてその手前になだらかな双丘が見える。


 あぁ……。そりゃそうだな。


 オレは納得してしまう。メテオの人型の時点で既に美女だった。そこに愛犬の姿が加わる。


 今はオレ自身が愛犬の姿だから忘れてしまいそうだが、愛犬は女の子だ。


 当然そこに現れるのは美しい女の物となるだろう。


『なんだか私に似ていますわね』


 ハピアか。飛べないから見上げる形になるが、そこから見えるのか?


『えぇ、私とても目が良いんですの』


 そうか。まあお婆ちゃんも飼い主に似るって言ってたしな。

 オレの人型のイメージがハピアだったのかも知れない。


 それでマッドハート。約束とは何だ。


「おやおや、やはりお忘れだった様ですねぇ〜。言ったではありませんかぁ〜。

 貴方の力を引き出すと。詳しい話はココへ来てからだと、ねぇ」


 マッドハートの口元が三日月状に歪み、周囲に魔力が満ちていく。

 不気味な気配が奴から漂い視界が歪む。


 何だ、何をするつもりだ? 


 オレとハピアがマッドハートの放つ魔力に包まれていく。


「さぁさぁ! 魔女の館へご招待〜!」


 魔女の館だと? 何を言っている。そう問おうとする前にオレたちの意識は奴の魔力に飲み込まれた。

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