食卓に並んだものは…
ライトさん…キャラ崩壊寸前です…
「いきます!!」
マカは、近くにあった紙で包まれたものを取り出す。
「な、なんだ?あれは。」
ライムとアゲハは牢屋の隙間から食い入るようにマカの手にある物を見るが、遠くにいるためよく見えない。
「何か…秘策でもあるのでしょうか?」
ライトはその紙に包まれた物を遠目で見ると悩むように頭を傾げる。
「な、何!?秘策って!!マカいつのまにそんなに強くなったんだ!?」
「お!?取り出すぞ!?」
アゲハの言葉で一斉に二人はその紙の中を確かめるべく、牢屋のなかで綺麗に三人並んでそのようすを伺っていた。
「いくわ!あたしの最強の!!!」
とか言いながら紙をごそごそする。
「さ、最強の…。」
やはり紙をごそごそする。
「さい、きょ、う、あれーー?テープが取れない!!」
なんとマカは、ご丁寧にテープで辺りをぐるぐる巻きにして持ってきていたのだ。
「ど、どーしたんだ…マカのやつ…何てこずってんだ?」
「んー、遠くだからよく見えないな…。」
アゲハとライムが移動しながらなんとか見えやすい所を探しているときだ。
「今、テープを剥がしてるのに手こずってるみたいです。」
ライトのその言葉を聞き、二人は唖然とする。
「え!?ら、ライトさん、何でわかるの?」
「しかも、マカさんご丁寧にテープで辺りをぐるぐる巻きにしてます!それを綺麗に剥がそうとしてます!」
(イヤイヤイヤイヤ!!どんだけ目が良いんだよ!!)
ライムが内申そう突っ込みを入れると、アゲハがライトの隣に行き、目を凝らす。
「おぉ、ほんとだ!!ぐるぐるまきだ。」
「見えてねーだろ!」
「いやぁ、見えてるって…多分。」
牢屋の中でボケと突っ込みが行き交うなかライトは遠目でマカを見ていた。
(マカさんの気持ち…とてもわかります。)
そう、貰ったプレゼントとかの包装は綺麗に取りたい。
…だって、せっかく包んでくれたんだから…。
ライトは頷きながら涙をホロリと流す。
二人に気づかれないように…。
対するマカは
「あー!もう!何であたしこんなにぐるぐるまきにしたのよ!?千切れないしやぷれないいいいいいい!!!!!」
…綺麗にあける気など微塵もなかった。
その時赤い光が近づき振り向くと、炎がマカに近づいていた。
「キャ!」
間一髪で避けきり、紙を見ると炎が移り、燃えている。
「イヤーーーだめだめ!!!」
必死に空飛ぶ絨毯ではたくと、炎は消え、代わりに中にあるものがちらりと顔を出す。
(…ラッキー!!)
マカはそれを持ち、紙から引っこ抜くと立ち上がる。
「か、紙から取り出しました!」
「「えぇ!?」」
牢屋の中ではライトの言葉で再び三人ならんんで観戦し始める。
「よし!これであたしの勝ちよ!」
マカが手にしているのは新しい魔法の杖だった。
そして、いよいよ魔法が唱えられる時…牢屋にいる三人は今かと待ち望んでいた。
「召喚魔法!!いでよ!チキン!!!」
((何!?そのネーミングセンス!!!))
マカが杖を天に向かって大きく振り上げると、マカの目の前には本当にチキン…いや、鶏が現れた。
「よーし!チキン!まずは挨拶にエッグ爆弾よ!!」
そう言うとチキンはコケッ!っと頷くと翼を広げる。
すると、回りにポンポン!と音をたてながら次々と卵が現れる。
「いっちゃえー!」
コケェー!
その声と同時に卵が一斉に女王へと打たれる。
だが女王は逃げようとはせず、顔色ひとつかえずその場に立ち尽くしていた。
ぱり!ぱり!ばり!
変な音をたてながら卵が割れる。
そして、女王は卵でぐしゃぐしゃに!?
「いや!待て!爆弾じゃねぇだろ!生卵じゃんか!」
「女王ダメージ食らってないし…寧ろ食べてる!生卵食べてる!!!」
ライムとアゲハが突っ込みをするなかライトは真面目なコメントを繰り出す。
「あの人のお腹は鋼鉄ですね…。」
「「そこかよ!」」
二人同時にライトに突っ込みをいれ、またもや観戦に戻る。
「そ、そんな!エッグ爆弾を受けて平気で立ってられるなんて!…チキン!!!もう一回エッグ爆弾よ!!」
コ?コケッ!コケェー!
「もう一回?よし!やってやるぜー!…って言ってます。」
「何でわかるんだよ!」
「なんなとなく。」
ライトがチキンの言葉を綺麗に翻訳したが、なかなか合っているようだ。
すると、また卵が女王に向かって飛んでいく。
すると、女王は杖を一ふりすると瞬く間に炎が飛び出し卵は一気に歩のうに包まれる。
ぼぉぁぁう!!
ピヨ!
「!?」
炎の中から出てきたのは目玉焼きと雛だった
「孵化してるぅーーー!!!」
「なるほど…有精卵と無精卵の差ですね。」
フムフムと、真剣に頷くライトさんにひとまず「え、そこ!?」っと言いつつも最後まで見届ける。
「てゆーか、普通孵化どころか焼けるだろ!目玉焼きも焦げるだろ!食ってるし!」
そう、女王はまたもや目玉焼きに塩コショウを振りかけ食べている。
マカはそれを見て呆然としていたが、我に戻り指示を煽る。
「ま、まだまだよ!本番はこれから!!来なさい!私の切り札…え、えっとぉ、その…ミラクルミネラルスパイラルスーパーウルトラハイパーゴージャスジンギス・カン!!」
「「なが!って言うか今名前決めた!?」」
名前をいったあと、マカの横にいかにも柄の悪いサングラスをかけた奴が現れた。
「ンメェェァァア!!!?」
「「柄悪!」」
「フムフム…なるほど…まずは相手を睨み付けて怯えさせる…というところでしょうか…。」
ライトはまたもや真剣に作戦を先回りして考える。
「ラ、ライトさん…どうしたんだ!?」
「たまにねぇちゃんこうなんだよ。」
「えぇ!?…そ、そうなんだ。」
二人がライトに気づかれないようにこそこそ話をしているとまたもや戦闘が始まる。
「行け!…えーっと、なんだっけ?ミネラルスーバーゴージャスマッチョジンギス・カン!」
「ンメァ!?ンメァ!!メェ…ンメェェァァア!!!!!!」
「え!?名前違う!!まぁいいか…いくぜーーーー!!!…って、言ってます。」
「もう、翻訳良いから!」
「そ、そうですか?わかりました。」
地味に悲しそうな顔でライムを見つめると今度は聞こえないはずのマカに話しかける。
「マカさーん!因みに名前はミラクルミネラルスパイラルスーパーウルトラハイパーゴージャスジンギス・カンですよぉ!」
((何故覚えている!?))
だが、その声も虚しくマカには届かず。
ンメェェァァア!!
ジンギス・カンは女王に突進する。
と、同時に焼かれて本当のジンギス・カンになり、女王の食卓へと並んだ。
コケッ!コケェ!!
「…。」
ライトさんが翻訳したそうに二人を見つめるが…断固拒否した。
「あーーー!!ジンギス・カンが!本当にジンギス・カンになっちゃったぁ!」
「「ややこしぃわ!」」
さてはて、マカと女王の戦いはどうなるのやら…




