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繰り返しのゲーム  作者: 赤ずきん
繰り返された未来
16/74

始まった世界


ドーン!!


激しい爆風と音である民家の分厚い壁が一瞬の如く破壊される。


そこには赤くどす黒い色をした液体も散っていた。

その中から四人が出てくると、それぞれ武器を用意し、戦闘体制を維持しながら距離をとる。


「フフフフフ♪」


片目を真っ赤に光らせ、牙を向けるそれはもはや先程の女性ではなく、もはや人間でも無いようだ。


死人のように色白く、力なくフラフラした足取りで少しずつ攻めてきては血を操り襲ってきていた。


「吸血鬼?!」


ライムが焦りながらもそう言うとそれは上を向き夜空を見上げると、さらに大きな笑い声を挙げる。


「フフフフフフ♪そうよ~私は吸血鬼なのよー~、オドロイタ~?アハハハハハハ♪あんたたちの体の血なんてすぐに飲んじゃうんだから♪」


「だからこの町には誰もいないのですね!」


「あ~オイシカッタワヨ~♪と~ても♪」


吸血鬼は首をぐるりと回すと、血の剣を片手に作り、一番近くにいたマカに向かって勢いよくジャンプをし、剣を振りかぶる。


「え!え!?あたし!?ア、iceshield!!」


間一髪の所で氷の壁がマカの前に白い霧と共に現れ、剣は突き刺さったままびくともしないが、吸血鬼は剣を握ったままのため、空中にブラ下がりもう一方の手で血の銃を作ると、下にいる四人に向かってそれを乱発し始めた。


「チッ!これじゃ近づけれない!!」


ライムは血の弾を交わしつつ銃を発砲するが動きながらのせいかでうまく相手に当たらない。


「うわ!アブね!!!」


寸でで弾をくらいそうになるが、アゲハは相手から目を話さず逃げ続けた。


壁に背中が着いたときだった。


吸血鬼は銃を作り替え紐を作り出す。


するとそのままその紐を隣の建物の壁に引っ掻けると、その建物の中に入り、窓辺にたち深呼吸をすると空に無数の血が漂う。


「な、何をするつもり!!?」


マカもアイスの壁を消すと、空を見上げ動揺する。


アゲハも空を見上げ苦笑いをすると、右手にドアノブが触れ、それを見たときだった。


空には血で作られた100本はいくだろう、無数の槍が空を浮遊していた。


(そうだ!)


アゲハは石元に転がっていた石を足で蹴ると、その音に気付き、ライトがアゲハを見る。


相手にばれないようにジェスチャーで、必死に何かを訴えようとしている。


吸血鬼には死角になっているようで気づいてはいない。


(?)


ライトの行動に気付き、マカとライムもアゲハを見る。


ジェスチャーを解読したライトが二人に目で訴える。


二人の理解をする間も無く、吸血鬼が空を見上げて声を挙げてしまった。


「フフ♪オワッタネ♪」


吸血鬼のその言葉を合図にその無数の槍は容赦なく地面に降り注ぐ。


「皆マカさんの所へ!」


ライトの声が響くと、二人はマカの元へと一斉に走り出す。

そして、槍は容赦なく地面に突き立てられた。


全ての槍が突き立てられ、辺りは鉄の錆びた匂いが充満し、赤い霧と共に静けさが生まれる。


「ハー…勿体無いわ…コロシチャッタ♪コロシチャッタ♪まだ血が飲めるかしら?アハハハ♪」


夜の静けさの中に吸血鬼の声が響き渡っていた。


すると、吸血鬼はまたもや槍を作り、今度は先程の数とは比べ物にならないくらいの量を作り、再び地面へと突き立てる。


建物の中にも槍は突き立てられ、周辺の建物は吸血鬼のいる所以外は八つ裂きにされて、無惨な格好になっていた。


建物が崩れたときの埃や、砂埃が撒きちられ、たちまち地面は見えなくなった。


「あ~、あ~、あんなにあたしに飲ませないからよ♪アハ!アハハハ!!ッ!!」


吸血鬼の左胸に鋭い剣が背後から突き立てられた。


「な、何?これ。」


吸血鬼も何がなんだか分からないまま後ろを振り向く。


その瞬間勢いよく剣は抜かれ、辺りに血飛沫が飛び散り、壁を赤く染めた。


「ああ!あぁああぁ!!!血が~!」


吸血鬼は左胸を抑え踞ると自分を刺した本人の顔を見る。


そこにはアゲハが血の着いた剣を片手に、吸血鬼を見下していた。


「よぉ、派手に暴れてくれたなー。」


アゲハの言葉を聞き、血の止まらない胸を抑えながらなお笑い続ける吸血鬼は窓の縁をもち、立ち上がる。


「…あなた一人に何が出来るの?皆死んだわよ…。」


「…そうだな、俺一人じゃ何もできないぜ?」


「聞き分けが良い子ねー。」


ポタポタと止まることを知らない血は、やがて水溜まりを作り始める。


「あんたも仲間みたいに切り刻んでやろうか?」


血で出来た水溜まりが一気に吸血鬼の手に吸い寄せられ長い槍をかたどる。


アゲハも剣を構え、いつきても大丈夫なように体制を整える。


「はぁー!!」


勢いよく覆い被さると、一発の銃声音と共に吸血鬼の頭を一瞬で貫通する。


噴水のように溢れ出す血と共に吸血鬼は力なく倒れた。


すると、その場から消え去り、アゲハもそれを見届けると窓に手をかける。


吸血鬼が居なくなったため、血の槍は消え去り、代わりに氷の壁と共に三人が手を振っていた。


「おーい!でかしたなー!!百発百中だったぞ!」


呑気に手を振るアゲハを見て三人もホッと安堵の顔を浮かべていた。


赤い霧も晴れ、空には無数の星達が輝いていた。


アゲハも建物を後にし、三人と合流をすると、何とかそこまで深い怪我はしていないようだ。


「えーん、あたしジェスチャーの意味分からなかったよー、でも何か成功したみたいで良かっち。」


「ごめんごめん!とっさに思い付いたからさ♪いやでも、よく助かったな♪」


「いや、どう見ても大変だった感が丸出しだ、一回目の槍の時はほとんど避けながらマカの所へ行ったからな。」


「まーな、とりあえず、手当てした方がいいんじゃないか?」


「そうね、ライムさんも肩怪我してますよ?」


「あ、ありがとう。」





そのときだ…。



楽しいのもつかの間、凄まじい警報と共に辺りの景色が赤くなる。



「ど!!どうしたの?」


「皆取り敢えず一緒にいた方が良さそうです!!」


「もしかして吸血鬼が生き返ったとかてしまった。…無いよな。」


「え?!死んだんじゃ…。」



『警告、警告、

只今ゲームデータシステム内にウイルス反応あり、プレイ中の方々はプレイをお止めください。

警告、警告、

只今ゲームデータシステム内にウイルス反応あり、プレイ中の方々はプレイをお止めください。』


コンピューターの声が聞こえると、警告音も止まり、いつもの景色に戻る。


「ど、どうしたんでしょうか?」

ライトが不安げにメニューパネルを開くと、取り敢えずゼーブをし、皆の方を見る。


「それじゃー、明日の夜の8時にまたやろうぜー 」


皆もそれで承諾し、ライトがゲームを止めようとする。








「…。」


なかなか終わらない


「 ん?どうしたの?」


マカの問いにライトは不思議そうな顔をし、深く考え込みながらライトが口にしたその言葉にそこにいた全員が驚きを隠せなかった。








「…このゲーム終了するボタンが無いんです。」




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