08話 連れて行かれたホテルにて 3
更新が遅くてすみません。
仕事が立て込んだのと、学校が始まったのとで……
忙しくなりますが、週1~2回は更新できるよう頑張りたいです。
また、前回と同じ糖度を期待している方、ゴメンナサイ!!
今回は「執事さんのターン!」でございます。
「い、い、いったい何なんですか!ひっ、人を強引に、連れて来て、あんな、あんなことしたり」
せいいっぱい睨むが、公子サマにはやっぱり効いてないようで、首を傾げて一歩踏み出してきたので「こっちに来ないでください!!」と慌てて叫ぶ。
またあ、あ、あんなことされたら今度こそ息の根が止まってしまいます!!
パニック寸前の私に、更に追い打ちのようにかかる声。
『――――,――,――――――――――――――――――!!』
「お嬢様、どうか、どうか殿下の恋人になってください」
お嬢様って誰ですか!?
あ、つっこむところそこじゃなかった。‘こいびと’?
……って‘恋人’ですか!?
言葉の意味が飲み込めてからようやく、声が思ったより近くでしたことに気づいて横を見ると、涙を目にいっぱい溜めたまま白いハンカチを両手に持った執事さん。公子サマに気を取られた間に、ソファを回り込んで来ていたよう。
ぎょっとする間もなく執事さんはソファに置いていた私の両手をガシッと握り、一気に何事かまくし立てる。
『―――,――――――――!』
「どうか、どうかお願いいたします」
『――――――――,―――,―――――――――――――!』
「殿下にお仕えして25年、ようやく、ようやく見つけたのです」
『――――――――――――――――――』
「ワタクシの目の黒いうちはもう駄目かと思っておりました」
『―――――――――――――――――!』
「それが、こんな東の島国でみつかろうとは」
『―――――――,――――――――――――――――――――――――!!』
「お願いいたします、貴女様が最後の頼みの綱なのです」
『――――――――――――――――,―――――――――,――――――――――――――――――――!!』
「もしお受けいただけるのであれば、このセパシウス、何でもいたします」
『―――――――――――――――――――――――――――――?』
「住むところはやはり都内の高級マンションがよろしいでしょうか?」
『――――――――――――――――――――――――――』
「宝石や服など、必要なものは何でもお申し付けくださいませ」
『――,―――――――――――――……』
「ああ、月々のお手当も……」
次から次にまくし立てられて、頭が追いつかない。
見れば見るほど執事さんですね~……とか。
セパシウスさんて仰るんですか、セバスチャンじゃないんですか…あ、でも‘セ’で始まるのはご一緒ですね~……とか。
目の黒いうちはなんて大げさですよ、まだまだお若いじゃないですか~……とか。
‘自分でもちょっと口からなにか白いモノが出てる気がしますわ~’なんて、虚ろになりかけた頭で時間差の脳内回答をしていると、ふと引っかかったものが。
ん?ちょ、ちょっ、ちょっと待ってください。
今何か……最後のほう……
住むところ?
服とか宝石??
月々のお手当???……って……
それって、まるで……まるで……
本当に、いいかげん、私の頭はいっぱいいっぱいだったのだろう。
気づいた途端、そこでプチッと自分のどこかが切れた音……が聞こえたような気がする。
「それって、私に‘愛人’になれって言ってるんですか?」
自分でも聞いたことがないような、低い、低い、‘地を這うような’声が出た。
執事さんの名前は完全に語感でつけてます。
執事さんの興奮具合に反して通訳少年は冷めてます。
なので、日本語は「!」マークが抜けています。……とお考え下さい。
でもって次回は「主人公のターン!」です。
更に糖度が減るかと……orz