運営からの新たなるイベント発生……??
もう少し魔界にいても良くて、迷宮神殿オシリスに戻っても大丈夫な状況ではあるかも。
まずは進むべき道を決めないと……。
「うん?」
私の元にメッセージが届く。
送り主は、エルトリディスとなっていた。
――魔界ダンジョンの中心部、赤い海の豹変をご覧あれ。
そのメッセージを閉じると、地面が大きく揺れ始める。
「うえええぇえぇ……!?」
「ティルは平気だけど、飛ぼうか」
ティルティと手を取り合い、私は天使の羽を広げた。
地面から足を離すと、大きな揺れを感じ取らなくなったのでひと安心する。
「新しいイベントかな? ティル、詳しいことは知らないよ?」
ティルティの視線は、赤い海に向いていた。
渦を巻いて何かが浮上してくる。
魔界の海が、どことなく荒れていたのだ。
再びメッセージが届く。送り主は当然、エルトリディスからのものだった。
魔界の中心に――遠慮なくこっちに来てほしい。
私は内容から意味を読み取ろうとする。
もしかすると、魔界の海にエルトリディスがいるのかな?
「パルトラちゃん、あれ見て」
赤い海からから円柱のような島が出てくるところに、ティルティが指をさす。
島というよりかは、巨大な監獄エリアのようにも見えるが……。
「ティル、あそこに行きたい!」
「そ、そうだね……とりあえず行ってみよう」
ティルティと一緒に、私は魔界の空を飛ぶ。
目指すは、新たに出現した円柱の島。
その円柱の島から、東西南北へ黒い鎖が伸びる。
黒い鎖といっても、とても大きいのである。まるで道のような広さがあったので、この時点で誰でもウェルカムしてくれている気がした。
それでも私とティルティは、空を飛んでいくのだけど……。
「パルトラちゃん、着いたね」
「うん……」
他の誰よりも先に、新たな島に到達した。
島と言っても、グレーの足場とグレーの壁だけである。
とりあえず、島の中心部分を気にしながら歩いて行くと……。
いた。エルトリディスだ。
彼女は髪色こそ以前とは変わらない茶色なのだが、商人とは程遠いおしゃれをしていた。
女神を意識していそうな踊り子のような緑のヴェールが、とても煌びやかだった。
そしてへそが大きく出ている。
その衣装、恥ずかしくないのかな……??
「エルトリディスちゃん、こんにちは!」
私から挨拶をすると、エルトリディスはすぐにこちらに気づいた。
「お待ちしておりましたよ、ダンジョンマスターの堕天使さんっ!」
「あの……私、堕天使じゃないですよ?」
「パルトラさんの細かいことは置いておいて、さっそく本題に入りたいと思います」
エルトリディスが、せかせかしている。
私にはそう見えてしまっていた。
「うーんと、パルトラちゃんのお友達さんかな?」
「そっか、エルトリディスちゃんとは直接会ったことないのでしたっけ。エンジェルマーケットで商人のやられている方ですよ」
「商人はもう廃業しましたよ」
画面を出して何かの作業を始めていたエルトリディスの手が、いったん止まる。
「えっと、エルトリディスちゃん……そうなの?」
「はい。先日、パルトラさんはリリークラン様とお会いになられましたか?」
「リリークラン……エンジェルマーケットでの花火、そうだね」
「やっぱりそうでしたか。それならこちらのアレの踏ん切りをつけて正解だったと……」
「エルトリディスちゃん、どうしたの?」
「いえ……単に心の持ちどころの問題でしたので、お気になさらずに。こちらはリリークラン様と同居しているだけですので」
「リリークランと、住まいが一緒……!?」
「あ、えっと……そうですが……。それ以上でもそれ以下でもないというか……」
「ふーん……」
「とにかく、商人は辞めたのです。これからは、屑籠の女神としてシクスオのゲームを盛り上げて参りますので!」
「エルトリディスちゃんが、女神……」
どこかで聞き覚えのあるワードだったが、それが魔界であることをすぐに思い出した。
たしか、東の魔王城へ行く最中だ。
でも、何故エルトリディスが女神を名乗るのかは、私には分からなかった。
なんとなんと、『ダンジョンで遊ぼう』最新話の更新!!
今回もお読みいただき、ありがとうございます!
気分転換なのですが暫くはこちらのストーリーの続きを書いていきますので、またよろしくお願いします。




