9話
少し遅くなりました
すいません
「相変わらず、通常状態でも強いな」
帰り際、一番初めに言われた源八からの言葉がこれだ。
ちなみに、通常状態って言うのは何も使ってないときに言う、ものだ。
別に俺が変身できたり、メカになったり、髪が金色になったりするわけではない。
まあ、通常状態じゃない状態は髪が金色にはならないが強くなってオーラが出るって点では少し似ているかもしれない。
「まあ、兄ちゃんは『普通じゃない』の塊だからね」
そう笑いながら言いやがったのは、辜月だ。
いつものことなので、気にしない。
「痛い。痛いよ兄ちゃん!頭グリグリは痛いからー」
「……気にしてる」
「妹よ、いつも言うがお前は俺の心が読めるのか?」
九宇がこれまたいつも通り、俺がわざわざ声に出さないことを口にする。
「数多……そろそろ止めてやれ。辜月が放心してる」
「あ、忘れてた」
源八にそう言われて、すっかり辜月の頭をグリグリしているのを忘れていたことを思い出した。
それでも、習慣として頭に残っている行動は止まらず、ずっと続けていたらしい。
「いや、声を上げない辜月が悪いな。うん」
そう納得した。
というか、することにした。
辜月は、いまだ放心状態から直らないので、源八が担いで歩いている。
「……兄様」
「ん?なんだ九宇」
九宇が何か言いたそうにこちらを見ていたので、俺はそう聞き返す。
この、感覚も長年一緒に住んでいるからわかるものであって、ただの知り合いとかだと何で名前を呼ばれたのかわからないっと言ったことになる。
偶に、クラスでその勘違いが原因で撃沈しているやつがいた。
ということがあったのを、辜月や源八から聞いた。
「……兄様?」
「あ、ごめん。ちょっと考え事。それで、何?」
九宇は本当に俺の心が読めるんでないだろうか?
まあ、読めないにしてもそれなりに俺の考えていることを予想できるのではないかと俺は予想する。
「……武姫、どうする?」
「どゆこと?」
うん。たまにはこういうこともある。
大体は俺が無知なだけだが。
特に、武姫や武気術の専門用語とかは詳しくないので、何回かこれまでもあった。
「……モブオいっぱい持ってた。兄様、それどうする?」
「ああ、そういうことね。理解、理解」
やっと、言っている意味がわかった。
それにしても、九宇……よく頑張ったな。
そんなに、喋るの久しぶりに聞いたよ。
まあ、九宇はモブオが持っていた、武姫をどうするか聞きたいのだろう。
俺じゃ、顕現は出来ないしな……。
「どうしようか……。まあ、少しの間、持ってみるよ今までこいつしかなかったしな。最近、こっちも増えたけど」
左に佩いてる刀はナナ☆剣といった痛い名前の刀。
右に佩いている刀は、学園長から渡され、親からの贈り物で匣刀という名前の刀だ。
ナナ☆剣は俺が産まれたときに親から与えられたものだ。
今は、産まれた子に武器を親が与えるというのが常識となっている。
「でも、お前が武姫化できるようになったらどうなるんだろうな?今でも十分強いのに、これ以上となるとちょっと想像できんな」
源八は、眉をひそめて必死に考えている。
でも、源八は基本、本能、勘、反射で動いている生き物なので、頭を使うことにめっぽう弱い。
現に、もう脳に負荷をかけすぎたみたいで、湯気が出ている。
「うん。俺が考えても無理だ。でも、出来るようになったらいいな」
そう笑顔で、俺に言ってくる源八。
本当にいいやつだと思うし、源八が兄弟でよかったと思う。
まあ、源八は思い切りの良さと、戦闘の強さ、何より父親譲りの見た目怖いが良く見ると意外とイケメンな顔でモテテいると聞く。
さらに性格がいいことまで広まったら、もう女子は放って置かないこと間違いなしだろう。
女子じゃないので、はっきりとはいえないが……。
「……兄様。大丈夫だよ?」
「妹よ……。フォローしてくれる気持ちは素直にうれしいし、ありがたいよ。でも、最後まで自信を持って言って欲しかった。せめて、疑問系にしないで欲しかった」
俺は、膝を付き若干目を汗で光らせながらそう言う。
「……ふっ」
え?ええーーー!
ねえ?今笑ったよね?
こっち見て、笑ったよね?
何?俺からかわれたの?
「………もしかしてなんだけどさ、……わざと?俺の反応を楽しむためにわざと言ったの?」
違うといってくれーーーー!
「……ナイスリアクション」
やめてーーー!
これ以上、俺の心をえぐるのはやめてくれーーー!
その、親指立てた手をこっちに向けなくていいから!
今回は桃前4人での会話ですね
この3人は桃前家の中でも主人公と特に仲が良いという設定でこれからもやっていきたいと思ってます
誤字・脱字ありましたら言ってください




