サンドイッチとアップルパイ
私は特製サンドとアップルパイ持参で、伯爵邸にお供の2人と馬車で今日も出かけた。
アップルパイは午前中、兄貴が素敵だと言った伯爵令嬢の手作りで、おおきなパイを3枚持って来てくれた。 これには兄は、さすが嬉しそうだったが、話はあまり弾まなかった。
今度パイのお礼にデートにでも誘ってみれば、と私が言うと「兄をからかうものじゃない」と言っていたが、案外その気になっていた。 彼女は美人だし、お菓子作りが上手なら、私とも趣味があって、仲良くなれそう。 頑張ってね。兄様。
私はおやつにフルーツタルトでも作ろうと思ったが、今回は伯爵令嬢の作ったパイを一つおやつにもらった。
モジャモジャ頭は嬉しそうに私たちを出迎えた。
私はさっそく、子供達の後見人になったことを彼に話した。
彼は後見人には、「僕達2人でなりましょう」と言ってきたが、あなたと2人で後見人になるつもりはない。
まあ、子供達は伯爵領に店や家があるので、彼が後見人になってくれれば、楽なんだけどね。
今売りに出ている店は私が買い取ることにしたが、アレクは「公爵令嬢ってお金もってるんだな」と感心していた。 まあ、私はおおきな宝石もたくさんもっているし、恵まれているかもしれないね。
アレクはさっそく店の売買の手続きをしてくれた。
店は私が、定期的に商品をいれて、誰か販売する人を頼むことにした。
実家も食堂やってたし、彼の両親の食堂も手伝っていたので、料理を作るのは好きなので、ハンバーグとかのファストフードの店にしたかったんだけど、そんなに伯略領の店に行けそうにないので、やはり服とかアクセサリーとか女性向けの店がよいかもしれない。
伯爵邸に着いてすぐ、お茶を入れ、皆でアップルパイを食べた。
食べながらロイドの通える学園のことをアレクに聞いた。
この国には貴族学校と平民学校があるらしい。
貴族学校は公爵領に多く、特例として平民を受け入れる制度があるので、研究所などの仕事がしたい場合は、貴族学校のほうが良いらしい。
平民学校は主に商家の子供達が行くので、そのまま実家を継ぐことが多い。
貴族学校に行くなら、悪役令嬢で名高い私より、後見人はアレクサンダーのほうが良いのかもしれない。
今日帰ったら、なにかやりたいことがあるのか、ロイドに聞いてみよう。
それから私たちはロイドの家に行った。 今度少し落ち着いたらロイド達をつれてこよう。
ここは彼等の家だ。 部屋は散らばっているので、メイドを雇うことも考えたが、彼の留守中、信頼の出来る人を雇わないと物がなくなると困るので、私が片づけるしかないのか? と言ったら、アレクは「君は何でもできて、素敵だぁ」と言ってくれた。 まあね、素敵でしょ、私、、、
護衛の2人と少し部屋を片付けて、昼食にした。
アレクは屋敷にあった書類を見ながら、叔父夫婦が使い込んだ、財産のことを調べていた。
だいたいお茶を持参してきたので、そこでオムレツ入りのサンドイッチを出した。 ロメオとマリオもサンドイッチを美味しいと食べてくれる。
ロメオとマリオは基本昼食だけは我が公爵家で出すが、朝と夜は何か屋敷に留まる時だけ、食事を出す。
帰りがけにパンはいくらでも持ち帰り自由だ。
マリオには結婚まじかな婚約者がいて、その婚約者は、彼等が国境の傭兵をやっていた時、兵士の寮の食堂に勤めていて、可愛い感じの働き者の料理上手らしい。
今は公爵領の食堂に勤めているので、マリオとロメオの夕食は彼女が作ってくれているようだ。
最近彼女の食堂の友人がロメオと婚約したらしい。 こちらも美人で働き者だとマリオが言っていた。
そんなわけで、私のお守りは大変なので、もうすぐ結婚まじかな2人にもう少し給料をあげてくれるよう、兄様に頼んだ。
兄様も莫大なお金が入りそうなので、財布が緩い。 給料を上げる約束をしてくれた。
2人とも良くやってくれた居るので、大切にしたい。
アレクはもともと、貴族学園で薬草の研究を専攻していて、アカデミーに就職するつもりだったらしい。
それがいきなり伯爵領の当主になったので、大変だと思う。
庭には薬草がたくさん植えてあった。
できれば、この伯爵領を薬草や薬で立て直したいらしい。
ロイドが貴族学校希望なら、今度アレクは学園につれていってくれると約束してくれた。
私たちは伯爵邸に戻り、屋敷を少し片づけ、公爵領に戻ってきた。
ロメオ達にはパンをたくさん持ち帰ってもらい、そのまま家に帰ってもらった。
お疲れ様、明日もよろしく、私は彼等にそう言った。
夕食後、私はロイドに学校のことを話した。
彼はいろいろな勉強をして、自分で道を決めたいと言った。
今度、貴族学校に見学に行くことを約束した。
明日は仲良くなった商家の令嬢達3人が私とローズのドレスを持って来てくれる。
明日、彼女達に私の新しい店のことを相談してみようと思っている。




