俺は最強の力を手に入れた 第46話「思い出は…」
「本当の戦いはここからだ。グラス!」
鬼頭が発した名前、それは敵対組織のナンバー2の名前だった
「なんで知っている?」
グラスは少し顔をしかめて鬼頭を見る
「危機感知でお前が津川と接触しているのを感じてな。急いで飛んできた」
鬼頭は崎見を見る。崎見は気を失っており鬼頭は無害と判断し拘束を解く
「波ちゃん!」
津川が崎見に近づく。そして気を失い倒れている崎見を自分の胸に寄せる
「知り合いか?」
「うん。昔の親友だよ」
「洗脳が少し薄い。今なら救えるかもしれない」
「やめておけ。そいつの体はもう死んでいる」
グラスはこっちに迫ってくる。鬼頭は戦闘態勢を取りグラスのほうを睨む
「急いで洗脳を解け」
「分かった。あと波ちゃんは創闘結界術を使ってた。もしかしたらあいつも使えるかも」
その言葉を聞いて鬼頭は少し冷や汗を流す
「マジかよ…創闘結界術使えるのかよ…」
鬼頭は近づいてくるグラスを見て異能威圧を使う。だが自分よりも強い場合、威圧は効果を発揮しない。だからグラスは威圧の効果を受けなかった
「どうした?何かしてこないのか?」
グラスは右目で鬼頭を睨む。その瞬間、鬼頭の右腕が津川のほうを向いてレーザーを使う
「何!?」
鬼頭はバリアを使い津川と崎見を守る
「洗脳…体の一部もできるのか…」
グラス 異能洗脳
睨んだ相手の自由を奪い自分の奴隷にできる
両目の場合、相手を喋ることもできなくする。そして片目の場合、体の一部を操作できる
だが洗脳できる時間は長くても1分である。しかし死んだ者は半永久的に操れる
「めんどくさい…」
鬼頭は少し顔をしかめる
「こっちもさ」
するとグラスは胸に右手を当てる
「悪しき罪人に暗闇の世界を」
そして左腕を鬼頭に向ける
「マズッ」
鬼頭は急いで脱出しようとしたが津川と崎見も巻き込まれることに気づく
「クソッ」
鬼頭は津川と崎見のもとに急いで2人を外に出す
「急げ!」
「あ、鬼頭!」
鬼頭は創闘結界に飲み込まれる
「早く波ちゃんの洗脳を解かないと!」
津川は崎見を見て語り掛ける
「私、津川 氷里!あなたは崎見 日波!私たちの親友は鉄沢 京!」
津川は必死に昔の記憶を思い出させようとする。しかし崎見は気を取り戻さない
「お願い!戻ってきて!日波!!」
すると創闘結界が壊れる
「!!」
そこには、右目に『模』と書かれ、洗脳された鬼頭が立っていた
「鬼頭!」
「………」
「危なかった…」
するとグラスが地面から這いずり出る
「いつやられるか分からなかったが、こうなったら俺の勝ちだ」
津川は鬼頭の違和感に気づく
(なに?鬼頭は波ちゃんと何か違う…)
「………い」
「!?」
すると鬼頭は口を開ける
「ありがとな…これでいい!」
そして鬼頭はグラスを異能鞭で捕まえる
「何!?」
「洗脳したと思っただろ!残念だったな!俺はもうあの頃の俺ではない!」
「くっ」
鬼頭とグラスは何か面識があるように話す
「お前の洗脳は目があれば洗脳できる!なら!」
鬼頭はグラスの目の前にワープする。そして右手を刀体でナイフに変化させグラスの右目を斬る
「ぐっ」
「これで洗脳はなくなったな!」
鬼頭と津川は崎見のほうを見る。すると崎見は目を覚ました
第46話END




