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俺は最強の力を手に入れた  作者: 鬼頭 雅紀
俺は最強の力を手に入れた 第六章「炎氷・決戦編」
43/81

俺は最強の力を手に入れた 第43話「水色の天使までの経路」

 土曜日の朝7時30分、津川はジョギングをしていた

「はぁはぁ…」

 津川は膝をつき大量の汗を流す。その汗を首にかけたタオルでふき取る。そして体の周りの空気を少し冷やす

「これができるから氷系の異能はいいんだよね♪」

 少し体を冷やした後再び走り出す。津川は自分のスタイルの維持のためにジョギングをしている

「はぁはぁ…」

 そしてとある公園に入る。その瞬間上から人が下りてくる

「!!」

 その人は右手を赤き炎で燃やし津川を攻撃してくる。津川は氷を形成して防ぐ

「何?」

 その人が氷に触れているうちに、その氷を右手から伝ってその人を凍らす

「残念だけど、私は異能者としても活動できるんだ。不審な行動したら体を壊死させるから」

 そう脅すがその人物は一切答えない

「さて、あなたを警察に引き渡す。だから無駄な抵抗はやめて」

 そういい氷の一部を消す。そして襲った人物の顔が見える。その瞬間津川の顔が歪む

「え…?」

 その人物の右目の瞳孔は赤く染まり文字が刻まれていた。そこには『火』と書かれていた。そして津川はそいつの顔に見覚えがあった

「なんで生きているの…波ちゃん…」

 津川が波ちゃんという人物、崎見 日波(さきみ ひなみ)は今から6年前、津川が6歳の時に交通事故で亡くなった。しかし今目の前にいるのは間違いなく崎見なのである

「ねえ。どうしたの?波ちゃん」

「………」

「もしかして受け答えができないの?」

 津川は質問するが崎見は答えない。そこで津川は確信する

(波ちゃんは洗脳されて操られてる)

 津川は氷をなくそうとするが、それよりも早く炎で氷を融かす。氷が水に変わり周りが水だらけになる

「ねえ!波ちゃん!」

「………」

 崎見は右手を胸の前に置く。そして左手を津川に向け呪文を唱える

「悪しき罪人に裁きの炎を」

 その呪文が唱えられた瞬間周りが炎で包まれる

「これって…創闘(そうとう)結界術(けっかいじゅつ)!?」


創闘結界術

特定の異能者にしか扱えない結界術

自身の異能で作り出した結界で自身と相手を包みこみ相手の逃げ場をなくす、自身の異能の強化、そして自身の異能のデメリットの解消という効果がある

しかしデメリットが存在し、意識を乱される。結界術は開いた後はそれを常に維持しないといけない。その結果結界の維持に意識を向けながら戦わないといけなくなるため戦いに集中できない


 崎見の創闘結界術は周りが炎に包まれ気温も高い。そのため津川の氷が形成してもすぐに溶けてしまう

「くっ」

「………」

 崎見は炎を結界からも放出する。その炎を津川はすぐ溶ける氷で防ぐ。氷が融けることで水ができるがその水はあまり役に立たない

「なんで…」

「………?」

「なんで波ちゃんは敵側に堕ちたの?」

 津川は炎を防ぎながら崎見に問いかける

「あなたは交通事故で死んだ。でももしあれで生きていたのならどうして敵に操られているの?」

「………」

「私の知ってる波ちゃんは洗脳されても自分の意識を奪われないくらい自信家だった!」

 津川が炎の渦に飲み込まれる

「熱っ…」

 津川の体が少しずつ焼ける

「ねえ!波ちゃんはこんなことしたいの?親友である私を燃やし尽くしたいの?」

「………しは」

「!」

「わ…たし…は…」

 崎見の意識が少しずつ戻ってくる。だが頭を抱え苦しんでいる。そして結界を維持できず、創闘結界術が解除され、結界が壊れる。そして津川の周りの炎が消える

「戻ってきて!波ちゃん!」

「あ…ああ…あああ…」

「ダメじゃないか」

「「!?」」

 崎見の後ろにある男性が現れる。その男性は崎見の頭を叩く。すると崎見は意識を失った

「誰?」

「まったく、君のせいだよ。この子が苦しんだのは」

 その人物は頭には黒いシルクハット服は黒いタキシードを着て白い手袋をつけている。まさにマジシャンのような服装だった

「波ちゃんを苦しませているのはそっち。早く返して」

「いーや。君がこの子の記憶を戻そうとしなければこの子がもがき苦しむことはなかった」

 男はにっこり笑い津川を見下す

「さーて君はこの子のなんなのか、教えてくれるかな?」

「ッ…」

「教えてくれたらこの子を返してあげる。でも教えてくれないならこの子と一緒にあの方の体の一部となってもらおう」

 その人物は腕時計を見る

「時間もあまりない。聞かせてもらおうか」

「………分かった」

               第43話END

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