出逢い 8
「女王陛下のお命が最優先と、子爵閣下と王子殿下からのお言葉です」
〈灯石〉の青白い光の中で、リルの顔はさらに青くなっていた。
ララサララ女王が曲がりなりにも治世を保てるなら良し。しかし、それを排除しようという動きがあるならば、ララサララの命を最優先して欲しいと、子爵とカカパラスはルーリーに言った。
「あの、誰が姫様のお命を狙っているのでしょうか?」
リルは、ララサララを姫様と呼んだことに、まったく気が付いていないようだった。
「子爵閣下もそこまでは……」
「そうですか……」
結局、黒幕の魔術師の正体も、存在するのかさえもわからない現状では、ふたりには対策の立てようがなかった。リルは、ララサララ女王の周囲に充分気を配ると請け合った。
「前王陛下と王妃殿下の御身柄は……」
「ご存命です。マーテチス州の平原候の離宮に幽閉されています。場所は特定しましたが、ご様子まではまだ」
「結局、三諸侯がパパマスカ王を幽閉して、偽りの勅令を出したということだったのですか?」
「ええ、そうだと思います。パパマスカ王陛下の退位にあわせて、近衛兵も、側近も、お付きの女官も、すべて姿を消しました。離宮で前王のお側にお仕えしている、というのが平原候ジョシュ・マーテチス閣下の説明ですが、まだ確認は取れていません。……私はあの日、たまたま王宮の外に出ていましたし……」
「何があったのですか?」
リルは下を向き、唇をかみしめた。




