21.約束
ep.1の章タイトルを「0.神話編」へ変更しました。
「カヨ、最後に王都を歩かない?」
「うん、歩く!」
3ヶ月の特訓の期間を経て、2人は今後のことを話し合った。
セイカが旅をしていたことを知ったカヨは、自分も旅をしたいと言った。
明日の早朝が旅立ちの日だ。
「ねえ、セイカはどうして旅をしているの?」
「そうね……。強いて言うなら、自分探しのため、かしら?」
「自分探し?」
「私は、何になりたいのか、何がしたいのか分からなかったの。だから、旅をしてそれを見つけたいと思ったのよ。それに」
1つ、やわらかにいじわるに笑った。
「それに、冒険者ならお金も稼げるでしょう?」
その、あまりにも純粋で、あまりにも不純な動機にカヨも釣られて笑う。
夕陽に照らされて、セイカの紅い瞳が美しく輝いた。
「私には誰にも、貴女にも言えない秘密があるわ。それでも約束するわ。私は絶対に貴女を裏切らないし、守ると。だからこれからも、私とパーティを組んでほしい」
真摯な願いに、カヨは強く目を閉じて、開いた。
「セイカ。わたしも聞いてほしいことがあるの」
大きく深呼吸する。
「わたしは記憶がないから、自分が過去に何をしたのかわからない。もしかしたら、とんでもなく悪いことをしていたかもしれない。。途中で思い出したら、どうなるのかもわからない。それでも、わたしとパーティを組んでくれますか」
紅と碧の瞳がぶつかる。
そして、どちらともなく手を差し出し、きつく握手をした。
「約束よ。私たちは2人で旅を続けるの。最後の瞬間まで」
「うん! 約束」
これから、何があるかわからない。楽しいこと、悲しいこと、辛いこと、嬉しいこと。
それでも、2人は旅を続ける。
ほんの小さな約束を胸に。
これは、2人の少女の世界を巡る約束の物語である。
ルミーノ王国編完結です。ここまでお読みいただきありがとうございます!
明日の20時半に登場人物紹介を投稿します
その次の更新予定日は未定です。しばらくお待ちいただけると嬉しいです
旅先のリクエスト受け付けています!都合上、リクエスト通りにできないこともあります。ご承知願います。どのエピソードにでもどうぞ!




