4-3「魔人軍侵攻②」
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カルマはバルテミアの街を駆ける。
そして、エルレへ通信する為、意識を魔力へ集中させた。
《こちら、カルマ・ミラ・フィーランです。エルレさん、聞こえる?》
《対策本部エルレです。どうされましたか?》
《連邦議事堂への敵襲はまだないけど、バルテミア東側の森より、強力な狙撃を行う敵を確認。
バルテミア城の一部が、その狙撃によって消失。
これからカミルが敵の注意を引く為、長距離戦闘を開始する。》
《カミル中級戦士が敵と長距離戦闘を?》
《うん。
それで、他に助けが必要な場所はある?
俺は別の持ち場へ向かいます。》
《戦士協会本部は敵襲を受けていますが、ヘリオサマナの皆様が何とか抑えています。
まだアリディア様も控えておられるので、当面は問題ありません。
西側の魔術士会本部も、現時点では問題なし。
問題は――》
《バルテミア城?》
《はい。襲撃直後から連絡が途絶えています。
そちらから何か確認できますか?》
《大きな爆発と黒煙、それに城の一部崩壊を確認した。
激しい襲撃を受けているはずだよ。
俺はこのままバルテミア城へ向かいます。》
《了解しました。
ではカルマさんはバルテミア城へ向かってください。何かあれば報告をお願いします。》
《了解。》
エルレとの通信を終えると、カルマは進路を変える。
そして、眼前にそびえる巨大なバルテミア城へ向かって駆け出した。
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その頃、戦士協会本部では――
ゴンザレス、エルレ、アリディア、そしてバルテミア軍総括ジュールの四名が対策本部として、各地に現れた敵対勢力の規模や対応状況を整理していた。
「カルマ上級戦士から通信がありました。
東の連邦議事堂には魔人軍の襲撃は確認されていないそうですが、東の森に強力な狙撃手と思われる敵を発見。
長距離射撃によって、バルテミア城の一部が消失したとの報告です。」
「なに!? 国外からの長距離射撃だと?」
「はい。カミル中級戦士が長距離射撃にて応戦するとのことです。
また、カルマ上級戦士は連絡の途絶えているバルテミア城へ向かいました。」
「東の森はバルテミアから二キロ以上離れている。
その距離から狙撃する敵……もしかすると、緋衣の十魔の一人、“弓魔”かもしれんな。」
「うむ。連邦議事堂からでも城の崩壊が確認できる程じゃ。
威力も相当なもの。十分あり得るのう。」
「カミルという戦士で大丈夫なのか? 中級だというが……」
ジュールは腕を組み、眉間に皺を寄せながらエルレの報告に頭を悩ませている様子だった。
「カミルは優秀な戦士じゃ。
素質だけで言えば、天級にも届きうる人材といえよう。そう簡単にはやられんじゃろう。
……それより問題は。」
「バルテミア城ですな。」
「ああ。カルマから追加の通信が来ればよいんじゃが……」
「ええ。」
「じゃが、戦士の各配置、会長の采配は本当に見事じゃな。」
「そうですか?」
「襲撃予想地点を割り出し、最も脅威と思われる場所へ天級戦士を配置した。
それに、東部の連邦議事堂は優先度こそ低いものの、戦士協会本部にもバルテミア城にも近い位置にある。
その場所へ、機転の利くカルマリスタを配置したのじゃな?」
「まぁ、彼らの能力や性格は事前に聞いていましたのでね。」
「そして、バルテミア西部はスラム街も抱える国内未整備地区。
地面も他区域のように舗装されておらず、土のままの場所も多い。
だからエクスプロドを配置したのじゃな。」
「さすがはアリディア殿。お見通しのようですね。」
「それで、この協会本部前の戦況はどうなっておる?」




