表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
三章 戦士団ヘリオサマナ編
91/131

90.険しい豪雪の山

「うむ。雪林檎は一定の気候でないと枯れてしまう樹木でな。昔はこの村にもたくさん生えていたそうじゃが……」


「昔っていつ頃の話なんだ?」

「わしが子供の頃にはほとんど枯れてしまっていて、村には一本だけ残っていたのぉ、綺麗な果実でな。

それが70年くらい前の話じゃ。」

「70年!?」


「じゃあカルマの兄の言う村ではないのかもしれんな。ここは。」


「んー……そうだね。聞いた話とは良く似た村なんだけど……」

カルマは少し腑に落ちなかったが、70年も前に枯れてしまったのであればこの村であるはずがないと思った。


 カルマ達はマールの家の離れを案内されたあと、

一度村に出て装備品の買い出しに出た。


「これ全部防寒用の革布か。すごいな。」

 村にある店に行くと、そこには壁一面に獣の皮でできた衣服や布が置かれていた。

 3人はそれぞれ防寒着を購入する。


「そういえば、ベルベストタイガーっていうのはどういう魔獣なんだ?」

「すべての成獣個体が上級以上の魔獣だよ。」

「長く生きるほど体が大きくなる魔獣で、四つん這いの状態でも大きいものは3mの個体がいるらしいよ。」


「え!?四つん這いで3mって……もう象だ。」

「ゾウ……?」

「いや、なんでもない。」

「でかいな。」


「基本的には3〜5体の群れで行動するらしいです。」

「上級の魔獣が3〜5体…いけるか?」


「しかも、3m越えの最大級の個体は天級とも言われていますが……」

「まじかよ……」


「まあ、ベルベスト山にしか生息しない魔獣ですし、その詳細は未確認みたいですけどね。」

「なるほどな。」


 そんな話をしながらその日は宿泊先へと戻り、次の日の準備をし、その日は就寝した。




 そして次の日、彼らはベルベスト山へ挑む。

「本当に行くのか?気をつけるんじゃぞ。」

「うん。ありがとう。マール婆さん!」


 3人は獣の皮でできた防寒着を頭から被り、村の裏からベルベスト山に入山する。


その山には道という道はない。ただただ雪の積もった真っ白な斜面を登っていく。


1年中豪雪が続くので、木などの植物もほとんど生えていない。あるのは大量の雪と岩などの凹凸の地形のみだ。

 カルマ達はなるべく起伏のある地形を避け、一定の斜面を吹雪の中歩いていく。


「これを登っていくのか…」

「いや、山頂はもっとひどくなりますよ。」

「これは大変だな。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ