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嫌いなあの子  作者: 猫の集会
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1/4

気になる!

 私の名前は、紗世 さよ。

 

 中学二年生。

 

 クラスに嫌いな女子がいる。

 

 名前は、由衣夏ちゃん。

 

 一年生の時から話したことはなかったけど、

 

 嫌いだった。

 

 なんで嫌いかって言ったら、とにかく男女

 

 問わず人気があるから。

 

 しかも、いつも楽しそう。

 

 どうしてよ。

 

 容姿は、私の方がかわいい。

 

 オシャレにも力を入れているっていうのに、

 

 なんであの子の方がモテるのよ。

 

 あの子は、いつもポニーテール。

 

 オシャレに力入れてる感じがしない。

 

 部活に全力を注いでるみたいだし。

 

 彼女は、バスケ部に所属している。

 

 よくあんなに走れるわ。

 

 私には、無理。

 

 私は、吹奏楽部。

 

 放課後、綺麗な音を奏でてる。

 

 汗だく女とは、違うんだから!

 

 たまに、部活中お手洗いにいくんだけど

 

 由衣夏ちゃんを見かける。

 

 首からタオルをかけていたりすると、もう

 

 おっさんにしか見えないじゃん‼︎

 

 なのに男子が由衣夏ちゃんをみて

 

「いいよなぁ」

 

 なんていいながら通り過ぎる。

 

 はぁ⁈どこが⁉︎って思うのは私だけ⁉︎

 

 お菓子をボリボリ食べながら同級生の幼馴 

 

 染の純太 じゅんたに愚痴をこぼす。

 

 基本純太は、あんまり私の話を聞いてない。

 

 あー、またですか。みたいな…

 

 ったく!

 

 なんなら、純太も由衣夏ちゃんの事が好き

 

 なんじゃないのって思う。

 

「ねぇ、純太由衣夏ちゃん好き?」

 

 慌てて本を閉じた純太。

 

 で、またすぐ本を開く。

 

 どんだけ、挙動不審なんだよ‼︎

 

 どいつもこいつも‼︎

 

「もういい!帰る。」

 

 家に帰ってもイライラ…

 

 同じクラスだからってほとんど話した事が

 

 ない。

 

 そもそも話す事ないし。

 

 きっと向こうだって私と話したいなんて思 


 ってないはず。

 

 って思ってたんだけど、なぜか宿泊学習で

 

 同じ部屋になってしまった。

 

 ま、他にも人いるし気にしない。

 

 そう思ってた。

 

 でも、当日着いて早々きちんと荷物をまと 

 

 めて置いてる由衣夏ちゃん。

 

 意外と几帳面なんだ。

 

 嫌いだけどやたら気になって仕方ない…

 

 なぜだろう…

 

 それが自分でもよくわからない。

 

 同じ班になってよく見てたら、視線の先に

 

 いつも純太がいた。

 

 なんで純太ばっかりみてるんだろう。

 

 だってあの純太だよ⁉︎

 

 わけわかんないって思っていたらもういつ 

 

 のまにか夜。

 

 そろそろ就寝の時間。

 

 でも、誰も寝るわけないよね。

 

 一応部屋の電気消さないと先生に怒られち

 

 ゃうから、消すねーって一人の女子が言っ

 

 た。

 

 消す前に、一言今から恋バナしよってその

 

 子が言ったの。

 

 そしたら、由衣夏ちゃんがこっちをみた。

 

 ん?

 

 次の瞬間電気が消えた。

 

 やろーやろーって乗り気な友達。

 

 じゃあ、一人づつ好きな人言って行こうっ

 

 てなった。

 

 部屋には、五人の女子。

 

 初めは、私の友達。

 

 理衣ちゃんから。

 

 理衣ちゃんは、吹奏楽部の先輩が好きなん

 

 だ。

 

 つぎは、史子ちゃん。

 

 アイドルが好きなんだって。

 

 ファンクラブにも入っているそうな。

 

 で、次は由衣夏ちゃんの仲良しのみきちゃ 


 ん。

 

 野球部の男子が好きなんだそうな。

 

 ふーん。

 

 で、私の番。 

 

 私は… なんか由衣夏ちゃんが暗闇から

 

 こっちをガン見しているんですけど…

 

「私は、いない。」

 

 って答えた。

 

 そしたら、由衣夏ちゃんの仲良しのみきち 

 

 ゃんが

 

「えっ」って言った。

 

 ?なぜ…?

 

「本当にいない?」

 

 さっきまであまり話さなかった由衣夏ちゃ 

 

 んが私に聞いてきた。

 

「うん。いないけど…なんで?」

 

「だって純太くんは?」

 

 なんて聞いてきた。

 

「純太は、きょうだいみたいなもんだし」

 

 すると、由衣夏ちゃん。

 

 天上を見上げながら

 

「よかったー」

 

 って言ったの。

 

「もしかして、純太の事好きなの⁈」

 

 思わず声を張り上げてしまった。

 

 身内が褒められるのって嬉しいけど、今

 

 そんな気分。

 

 恥ずかしそうに頷く由衣夏ちゃん。

 

 えーっ。意外。

 

 ふーん。そうなんだ。

 

「紗世ちゃん純太くんの事ずっと好きだと思 

 

 ってたけど違うんだ。よかった〜」

 

 ホッとする由衣夏ちゃん。

 

 いつもは、明るいけどさっきあんまり喋ら 

 

 なかったのは、ずっとライバルだと思って

 

 たからなのかな。

 

 なんか、かわいいなんて思っちゃった。

 

 そうか。

 

 だから、由衣夏ちゃんはあんまり私と喋ら 

 

 なかったのかもしれない。

 

 それに、私も嫌いって言ってたけどなんか

 

 みんなにチヤホヤされてみんなにニコニコ

 

 してるのに、私には愛想あんまりよくなか 

 

 ったから面白くなかっただけかもしれない。


 ライバルだと思っての対応だったのか。

 

 部屋の一人が、みんなの恋がうまくいくと

 

 いいね。じゃ寝よっかって言った。

 

 次の日から、由衣夏ちゃんが私に明るく話 


 しかけてくれるようになった。

 

 私もそれに応える。

 

 本当は、由衣夏ちゃんと仲良くなりたかっ 


 たのかもしれない。

 

 三年生になって、私と由衣夏ちゃんは同じ

 

 クラスになりよりいっそう仲良くなった。

 

 由衣夏ちゃんは、とにかく元気だしよく笑 


 う。

 

 一緒にいてすごく楽しい。

 

 この間、学校帰り純太が前を歩いていた。

 

「純太ー。」

 

「あ、紗世。最近なんかいつも楽しそうじゃ

 

 ん?」

 

「うん!由衣夏ちゃんのおかげかも。」

 

 すると、少し赤くなりながら咳払いする純 


 太…

 

 この人たち両思いだよね⁈

 

 きっと。

 

 でも、由衣夏ちゃんの好きな人かってにバ 

 

 ラすわけにもいかないし…

 

 かと言って、純太に告白を勧めるのも嫌が

 

 りそうだよな…

 

 恋は、なかなか難しいみたい。

 

 私は、好きな人が特にいないけど恋楽しそ

 

 う。

 

 夏、由衣夏ちゃんはよりいっそう元気。

 

 名前にも夏がつく。

 

「夏っていいよね。お祭りにスイカ。海にア 

 

 イス。」

 

 由衣夏ちゃんが楽しそうにはなす。

 

「え?アイスは冬じゃん⁈」

 

 私の答えに由衣夏ちゃんは、びっくりして

 

 いた。

 

「寒いじゃん…」

 

「冬は、こたつにアイスでしょ!」

 

「あはは、そっか。その手があるね」

 

 由衣夏ちゃんが笑った。

 

 そして、そのあと

 

「夏祭り一緒に行こうよ」

 

 って誘ってくれた。

 

 だから、浴衣着ていくんだ〜。

 

 当日。

 

 いつもポニーテールの由衣夏ちゃん。

 

 今日は、髪を下ろして可愛くアレンジして

 

 いた。

 

 かわいい。

 

 由衣夏ちゃんは、私をみて美人でいいなぁ

 

 って言った。

 

 でもさ、私美人ってよく言われるけどモテ

 

 ないんだよね…

 

 今まで、結構無愛想だったし。

 

 でも、最近は由衣夏ちゃんのおかげで笑顔

 

 が増えた気がする。

 

 出店をみて回ってたら、純太が友達と来て

 

 た。

 

 純太。由衣夏ちゃんの浴衣姿みてうっと 


 りしてる。

 

「ねぇ、みんなで写真撮ろうよー」

 

 私の声かけにいいねって純太の友達が言っ

 

 た。

 

「はーい、じゃもっとくっついてー」

 

 パシャ!

 

 いいのが撮れたぁ。

 

 一枚は、みんなで。

 

 こっそりもう一枚、ズームして純太と由衣 


 夏ちゃんをパシャリ。

 

 後で送ってあーげよっと。

 

 続く

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