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32話。実力と喜び

「では半分のお金です」

「すまない。ありがとう、これで欲しい武器が買える」

誠とミーシャはギルドでお金に換金していた。

大量のモンスターを換金しても驚かれることがなかったので、所詮Fかと誠は思っていた。

採取依頼の物は、後ほど取りに行くと受付に告げていた。

「このお金でどれぐらいの物買えますか?」

「この街の武器屋は、ボルからやめとけ。私が知っている武器屋は安くて済むが手入れが少しかかるがそれでも良いなら案内するぞ?」

「ふふっ良いですね。」



武器屋。



「マスター武器買いに来たよー」

剣を打つ音と共に置くから、声が聞こえる。

「ダメだ。無駄になった。チッ!」

「マスター‼︎」

「あぁ⁉︎ミーシャか?今日はなんだい?」

奥から出てきた男は、ゴリゴリのマッチョであった。

ヒゲを蓄え、頭は薄(ry

「マスター、今日は友達連れて来たよー」

「珍しいな友達だなんて、ガハハ!」

「紹介するね名無しさん!」

誠は紹介されて、ミーシャの後ろから出て頭を軽く下げて、話し始める。

「ご紹介に預かりました、名無しともうします。職業は鍛冶屋ですので何かと・・・」

「おう?お前鍛冶屋かヒヨッコだろ?」

「貴方よりは、素晴らしい武器を打つ事は出来ますよ」

「ガハハッ!それなら一本奥で打ってみやがれ!」

「ちょっとマスター‼︎」

「私は、打つ出は無く、創るので個室が良いですね?どこかありますか?」

見たところ、奥には仕事場しか無く、個室がなかった。

「それと、フードコートは脱ぎますのでご安心を」

「なら裏にきやがれ。」

「もうマスター・・・」

マスターと呼ばれる男について行くと店の裏側に、小さな小屋のような物がありマスターと呼ばれる者が寝床にしている場所であった。

「ここで良いか?」

「はい」

誠は仮面とフードコートを脱ぎ、マスターに渡す。

「意外に筋肉質なんだな。」

マスターは、ただのガリかと思っていらしく誠の肉体を見て驚く。

誠はバキバキの筋肉質なのだ。

「顔もイケメンじゃねぇか?何故隠す?」

「私は、狐の仮面が好きなんですよ」

「ほう・・・。こんな場所で作れるのか?」

「はい。鉱石もありますので」

そう誠が言うとマスターは部屋から出て行き店に戻っていく。



「まったくもう!マスターは!」

「それより、ミーシャ良い男に目をつけたな‼︎」

「何が?」

「あれは、イケメンだし筋肉もありやがる」

「もう!仮面とフードコートも持って何言ってるの‼︎」

「ガハハッ!友達じゃ無くて彼氏にしとけ。損は絶対しないな」

「ふざけないで!マスター!」

「それで何の用だ?」

「・・・もう!」

「紅玉刀買いに来たの!」

「金溜まったのか?」

「名無しさんと狩り行った報酬を山分けしてくれて・・・」

「何狩ったんだ?」

「私はラットだけ。名無しさんは、スコーピオンとか荒地の生息種をほとんど狩ってたよ」

「素手でか?」

「不思議な聞いたことない魔法で」

「名前は?」

「判決、重力操作、紡ぎ糸だったかな?」

「確かに知らん・・・」

「マスターは、元狩人なのに分からないとなると・・・かなりマイナーの魔法?」

「かもしれんな」

それから、マスターが紅玉刀を夕方まで打つのをミーシャは見つつ誠が店に戻って来るのを待っていた。



夕方になり、紅玉刀が完成する。

その剣は、紅く、半透明でどこか妖刀の雰囲気を醸し出す。

「ほらよ」

「ありがとう!これおかねー」

「おう。それにしてもヒヨッコ遅いな」

マスターがそう呟くと後ろから声が聞こえる。

「一本打つのにこれだけ時間がかかるとは・・・失望しました」

「えっ?」

「なんだと!ってヒヨッコじゃねぇか!」

「出来たのか⁉︎」

「はい。とっくの昔に出来てますよ、暇だったのでマスターさんが終わるまで昼寝してましたよ」

そう言って誠は一振りの刀を差し出す。

その刀は、黒く禍々しい刀

持つ者の心の闇を増幅させるような酷刀

「名ずけて、酷刀闇乱」

「・・・・気持ち悪い刀だなこりゃ・・・」

「禍々しい刀だな」

何故かミーシャは誠の顔をずっと見つめてくる。

「マスター、仮面とフードコートを返してくれ、落ち着かない」

「すまないな」

マスターは、コートと仮面を取ろうとして闇乱を誤って、床に落す。

闇乱は、震えるように床に落ちて、剣先が全て床に刺さる。

「おいおい・・・斬れ味がおかしいだろ・・・」

「マスターなんで?」

「この床は、特注で刀を落としても突き抜けないようにして有る“はず"なんだが・・・」

誠は仮面とフードコートを着ると口を開く。

ミーシャは少し残念な顔をする。

「斬れ味は勿論刃こぼれなどしませんよ、ですが癖が強いので使う時は注意が必要ですね」

ミーシャが落とされた黒い刀に魅了されてしまっていた・・・。

「ミーシャさん、ダメですよ。貴方にはもう一本の白刀白雪が似合います」

そう言うとどこからともなく誠は真っ白な剣を差し出す。

刀ではなく剣を。



「綺麗・・・」

白雪は振れば振るほど、雪のような結晶が剣から零れ落ちる。

「おいおいなんだこの剣と言い刀といい・・・」

「白雪は成功品。闇乱は粗悪品ですので闇乱は、白雪には勝てませんよ?」

「俺には、白雪が粗悪品に見えるがな」

「残念ですがミーシャさんにあげるために創ったのですが創ったら、一本失敗しましたので闇乱は、折ります」

誠は闇乱を床から抜くなり、刃を持ち折る。

刀から黒い液体が垂れ流れ、床を汚す。

だが、その液体は穴を開けた場所に入り込み、穴を塞いで行く・・・。

「これで床の傷も無くなりました」

誠が持つ刀は、いつの間にか、ただの刀に変わっていた。

「「??」」

「ミーシャさんにその剣はあげます。雪の結晶が剣からで無く成ったら、私の所に持って来て下さい。剣を修繕しますので」

「おいおい・・・。あり得ないだろ」

「はい・・・」

2人は、信じられないという顔をする

「私はこれで・・・因みに私は弓使い兼罪使いです。」

そう言うと、誠は店を後にする



「ミーシャ・・・その剣俺にくれないか?」

「ヤダ」

「冗談だ。ガハハッ」

「それにしても、凄い奴だな。名無し」

「紅玉刀をメインでたまに白雪使うよマスター」

「嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか」

ミーシャとマスターは、誠について話をして店を後にする。



誠は転送装置で実験をしていた。

今の誠のランクはF。

Fランク以外で行ける場所を入力して通ろうとすると弾かれて、入れない。

入ろうとすると、ぽよぽよした謎の膜に阻まれる。

「当たり前か・・・」

誠はもう一度入力を再設定し荒地に向かう。

今度は、薬草などの採取に向かう。

荒地につくと既に日が落ちて、周囲は真っ暗になっていた。

獣の目だけが光を放つ空間のなかで誠は、少し恐怖を覚える。



「怖いなー。今は力を“修行”で制御してるからなー」

誠はその恐怖が楽しくてしょうがなかった。

最近は周りが弱すぎてつまらなくてつまらなくて・・・。

なら、ももと戦えば・・・と思うだろうが、もも、も今では弱すぎてつまらない。

誠はワクワク、しつつ荒野を歩き始める。



「アニキー夜はこわいですよー」

「昼間相当なモンスターが狩られたそうだから、少し“安定”のための見回りだ。我慢してくれ」

「でもアニキは夜この荒地の荒野を歩いても、襲われないですよねー?」

「俺は昔ここの長の大熊を助けた事があって、そのせいか襲われない」

「その時から、大熊は長だったんですかー?」

「その時はまだ長になる前だな」

「あれー?コイツ首が焼き千切れてしんでますよー?」

アニキと言って慕っているその子どもが、何かを発見する。

「どうした?クルーティ?」

「アニキーこれモンスターの死骸だよー種族は・・・モスキート‼︎」

巨大な蚊が死骸として転がっている先からは、大量のモンスターが地面に頭と胴が切り離された状態で、横たわっていた・・・。

「大当たりだクルーティ」

「ヤッタ!」

「夜も、平和じゃないね。クルーティ仕事の時間だ行くぞ」

「やった!殺しだ殺しだ‼︎」

そのクルーティと呼ばれる子どもは、ナイフを出すなり振り回し喜び始める。

そして、アニキと呼んでいる男に怒られて(◞.‸.◟)となる。



誠は、薬草を摘み、まじまじと観察し解析する。

「うーん。これは、上手く使えば回復薬(ポーション)になると思うんだけどなー」

この世界には、誠が覗いた雑貨店には、塗り薬の薬しか置いてなく、飲むポーションは置いていなかった。

それに加え、傷を治すのを早くするだけで、治った後の傷跡も酷く残るという。

簡単に言うと魔法の治癒魔法の方が優れた世界と言うことだ。

基本は魔法と併用がデフォらしい。

塗り薬の缶に書いてあった。

「でもなー・・・弓屋を出す予定だからついでに軽くポーションつくって(ry」

誠に何者かの攻撃が降りかかる。

誠は独り言を遮られる。

何かファイヤーボール的なものが飛んできたので誠は右にステップして避けるが反応が遅れて、コートの端が焦げる。

「なんだ?」

誠は手に出現させたエリクサーを投げると、その光で相手がわかる。

【モグラ】だった。

名称は、モグモグ。

全身の毛が黒いのが特徴で、夜にしか出現しなく、テリトリー意識が高いためテリトリーには居るとファイヤーボールを口からお見舞いするといったモンスターである。

「私も力を制御するとこんなもんなのですね・・・もっと学ぶ力を鍛えないと・・・」

判断(ジャッチ)

と言うとモグモグの目の前に黄金の天秤が現れ、無罪と有罪が現れる。

「綺麗だな」

燃え上がる青の炎と赤の炎の字は夜になるととても綺麗だった。

そして有罪に大きく傾く。

人を殺めた事があるものは大きく有罪に傾く。

判決(ジャッチメント)有罪(ギルティ)

判決が下されると、モグモグは炎の鎖で身を焦がす。

そして首に徐々に鎖が巻きつき始める。

そして首に鎖が巻きつくと、締め上げ始める。

昼間は、首や手首足首に“すばやく”巻きついていたのに・・・。

夜は、ゆっくりと首に鎖が巻きつき+α

締め上げ始める・・・。

「ぎゅぎぃぃぃぃぃ!」

モグモグは暴れるが、鎖がそれを許さない。

その光景は、まるで自分の罪の清算により、処刑をされている光景だった。

モグモグは叫び声を上げるが徐々にその声が小さくなり、首から血が垂れ流れ始める・・・。

燃え上がる鎖が首に入り込み、叫び声が止む。

そして・・・。

首が地面に小さな音を立てて、落ちる。

「さてと、採取の続きを始めよう」

誠はまた歩き出して、薬草を探す。

焦げていたコートの端がいつの間にか直っていた。

読んでいただきありがとうございます。

連続更新です。

いい感じにお話が進むので、ワクワクしながら書いています♪

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