大人の恋心 23
23.
" Good よかった "
そして2日間に亘り、私と一緒に過ごしてくれた小野寺さんにもね。
彼はやさしくて、良い人。
別れ際にちゃんと今度は電話番号を聞いてきた。
本当に掛かってくるかどうかはともかく、私に対して失礼の無い
優しいマナーで接してくれた。
まぁ堤防まで来てくれたのには驚かされたけれど。
でもうれしかったかな。
だけど、おそらく結婚を前提の交際にはならないだろうと思う。
後、数回デートするようなことはあるかもしれないけど。
でも私は思った。
亀卦川くんのことを本当の意味で吹っ切れたことは、大きな
収穫だなって。
ずっと考えてた・・このままの気持ちじゃいけないって。
でないと、また先で流されて亀卦川くんと関係持ってしまいそうで
怖かったから。
・・・・・
午前中は忙しくてバタバタしていたせいもあり
ようやく、昼休みに私は知世さんと少し話せる時間が
持てた。
いつもお弁当を食べる部屋の横に少しだけスペースのある
場所があるのだけれど、ちょうど部屋に向かっていたら
その辺りで上手い具合に知世さんに会った。
「ガキさん、ふふ、小野寺さんやさしそうな人だったわね」
そう言って知世さんのほうから話掛けてくれた。
「うん、それに話やすいし一緒に居て寛げるっていうか・・」
「へぇ~、そうなんだ。・・ということは、まぁ、あの日は
いい感じに話ができたってことよね? 良かったわぁ~。