太陽無双
天照の背に跨り、俺はフェルが居るであろう部屋を目指す。トラバサミを気にせずに踏み砕き、ワイヤートラップを恐れずに引き千切り、ワイヤーによって生じたレーザーや毒ガスを息だけで吹き飛ばす。人用の罠で止まる事なんて無い。今、俺と共に進んでいるのはヤパンを守護している神様なんだから当然だ。
でも……正直に言えば罠は壊さずに回収したいんだけど……武器が少ないし、素手で戦うの身体強化でも痛いから嫌いだし。
(次はこっちだな)
天照が何かを確認して右に曲がる。天照は中々のスピードで走っているため、フェルが残した髪の毛の矢印を確認が出来ない。
天照は行き先が分かってるんだろうか?何かを確認はしているようだけど……?
「天照、行き先は分かるのか?」
(うむ、フェルが貴様に何か残しているのであろう? 残留した闘気か何かが残っておる。それに従い動いていたのだが……)
天照が辿り着いたのは、俺がレイレイに裏切られた部屋に似た、白くて広い部屋に出た。さっきの部屋とは違うのは壁の1か所がガラス張りになっている。ガラスの奥には拘束されたフェルに不気味に微笑むレイレイ、そして若くて不気味な男がこちらを見ていた。
「数分ブリー、今度ハ白イワンコヲ連レテ来タンダネ?」
(フン、侮っておくのだな。貴様らの余興に付き合ってやる。終わればその透ける壁を突き破り、その喉を喰い千切ってくれる)
天照から飛び降り、右腕と左腕の感触を確かめる。右腕の感触は懐かしく、左腕の感触は新しい。
両腕が太陽の腕になっている事によって、闘気の生産量は2倍。さっきまで空になりかけていた闘気がほぼ満タンまで回復している。今なら紅炎集束砲を間髪入れずに連射出来そうだ。
「レイジ、私ノ左腕ハドウシタンダイ? ソノ腕デハ効率ガ悪イダロウ?」
「普通に考えて使うわけが無いだろ……さっさとフェルを開放しろ。今の俺は、さっきの俺なんかとは比べ物にはならないからさ」
「ヘー、結構ナ自身ジャナイカ。ソウイウ事ナラ、マズハ小手調ベダヨ」
レイレイがそう告げると、男がキーボードらしき物を操作する。俺達の向かい側の壁が真横に開き、戦闘人形(戦闘人形)が2体。電気を纏って、こちらを見つめている。
レイレイやナンバー01のような、独特な雰囲気は感じない。たったの2体か、この程度なら……
(レイジよ。1人で行けるな?)
「さあな、困ったら助けてくれよ?」
戦闘人形が動き出す。しかし、動きはナンバー01よりも遅い。だったら太陽光弾すら必要ない。俺も駆け出し、戦闘人形に近付く。
確か、太陽光線とその応用である太陽光線小刃。太陽閃光はレイレイを通して共有してるんだろう。
「ウッソ!? ナンバー01ヨリハ弱イトハイエ、戦闘用ノ機械人形ダヨ!?」
(おお、やるではないか)
太陽の右腕を闘気で射出し、片方の戦闘人形を殴り飛ばす。義手は体から離れている為、電気を纏っていても関係ない。闘気で疑似的な右腕を伸ばし、射出した義手を回収する。そのまま、左足を同じように射出して、蹴り飛ばす。
放物線を描き、ほぼ同時に吹き飛んでいく戦闘人形2体。この程度なら、太陽光弾ですら、使うまでも無いな
レ:太陽飛拳と名付けよう……!
ちょっとシリアスで、入れられなかったので、こっちに!




