屋敷への侵入経路
大きなアンテナの付いた明らかに研究所だよって感じの白い建物が見えた。周りには数体の戦闘人形が警備をしている。ビルの屋上から見下ろしながら、侵入経路を探す。
ショウとカグヤの戦闘音は聞こえない。上手く引き付けてくれてるみたいだけど……大分苦戦してるらしい。ショウはともかくカグヤなら、勝てそうに思ったのに……
「近接攻撃がメインの彼女では厳しいものがあるかもしれません。私の分身は逆に闘気が減っていません。無理矢理、近接戦闘に持ち込まれています…………援軍として私の分身を送りますか?」
「いや……追加の戦闘人形がここの警備以外から派遣されるだけだ……そうだろ、レイレイ?」
「ソノ通リダネー。モウ分身出来ル事ハ知ラレテイルケド、精々2体マデト思ワレテイルト思ウヨ」
だったら、そう思わせておくのがベストだ。全力は最初から見せるべきではない。今はとにかく、最低限の戦闘で行くべきだ。戦闘人形に学習をさせない事が大事だと思う。
警備の戦闘人形は……正面に4体、左右にそれぞれ2体、裏口らしきドアに1体……あの裏口は明らかに罠だろうな……確認を取ってみるか。
「裏口に罠はあるのか?」
「アルネ。私的オススメハ……」
「オススメは……?」
「横の壁ヲブチ抜イテ侵入カナ。勿論、静カニダケドネ!」
横からか……確かに正規の入り口から入る必要なんてないし、横は警備が少ない……太陽紫外線で狙ってみるか。
右手を銃の形にして、建物の右側の戦闘人形を狙う……けど、レイレイが俺を手で制する。
「待ッテ待ッテ。ココモ私ガ、オ役立チダヨー?」
「どうするんだ?」
「エットネー? フェルサン、ココカラ、バトルロイドノ位置マデ跳ベル?」
「ええ、跳躍でしたら魔力なしで可能です」
「私ガココカラ、右ノ見張リノ1人ヲココニ呼ビ寄セル。ソシタラ、残ッタ方ヲレイジガ、撃チ抜ク。撃ッタラ、フェルサンニ抱エテモラッテ飛ビ下リル。ドーヨ、完璧ジャナイ!?」
なるほど、レイレイの通信機能を使えば闘気の消費を減らせるのか。なら、急いでそれを実行しよう。
「なるほど、それで行こう」
「ヨーシ……コチラ、00。36ニ告グ。研究所付近ノビルニ怪シイ人影ヲ確認シタ。調査ノ交代ヲ
求ム」
「コチラ36。00ノ要求ヲ拒否。他ノナンバーヲ当タル事ヲ勧メル」
断られてる!? 普通に考えれば、ここの警備は離れないよな……クソッ、フェルの分身はこれ以上使いたくないし……戦闘人形の警戒網をどうにかしないと……!
…………待てよ? 俺達が居るのは屋上だよな? なら、あの建物にも、もう1つ侵入経路があるじゃないか!




