続く襲撃
俺の放った細長い光線は的確に機械人形のこめかみを撃ち抜いた。腕から波紋が現れ、太陽の剣の柄が出てくる。傍に控えていたフェルの分身が太陽の剣を引き抜き、手足の力が抜ける。フェルの分身は消え、機械人形を相手にしていた3人が戻ってくる。
「レイジ様、お見事です」
「いやいや、太陽の腕を疑似的に再現するなんて思いつきもしなかった。フェルのおかげだよ」
「やはり、天照様のお近くのヤパンの中でしかできませんがね」
「それでも、戦えるだけマシだ」
筋肉痛なのが辛いからそこまで動けないけど、俺自身が無茶すればお荷物になる事は避けれる。
カグヤが当然の様に俺の車椅子のハンドルを握る。フェルが恨めしそうにカグヤを睨んでいる。頼むから今は変な理由で機嫌を損ねないでくれ! 後で好きなだけ車椅子押して良いから!
「いきなり歓迎だったな」
「あの機械人形は……?」
「今回の目的地だ。こいつらの製作者に用事ある」
この機械人形の製作者……? 魔力を使わずに電力で動かす機械人形を作るやつが俺の新しい義手や義足に関係あるのか?いや、電気か何かでなんとかするのかな?
「え……アイツ? アイツには……レイ君……見せたくない」
「俺だってそうさ。ろくでもない未来ばっか視えてくる」
「そのような者の前にレイジ様を連れて行けと……?」
「フェル、俺が行くって言ったんだから気にしなくていい。ショウ、ソイツ……は!?」
ショウとフェルの背後に、さっき俺が撃ち抜いた少女が2人現れる。全く同じ顔、同じ体格、同じ無表情、同じ腕の振りかぶり……!
フェルに心配は要らない。俺の心を読んで対応してるはずだ。ショウは大丈夫か!?
「レイジ様!」
フェルが俺を抱えて、その場から跳躍する。ショウとカグヤは首筋に機械人形の手を当てられ電気を放出させられ、崩れ落ちる。
クソッ……やはり駄目だったか。いや、そんな事よりも魔力、神力、闘気はともかく気配を感じなかった!生きてないなら気配なんか感じ取り辛いよな……というか、カグヤの背後にも……フェルがいなければ俺も気絶させられていた。
「レイジ様、キスを」
「ああ、許す!」
フェルが緊急事態にキスをしてくる。勿論、諦めたわけではない。美しき黒髪にルビーの瞳、屋敷の攻略の時の姿を解放した。機械人形は2体がショウとカグヤを背負い、1体がこちらを見ている。
ショウとカグヤを攫うつもりか!? フェル、逃がすなよ!
「勿論です、逃がしません!」




