天の岩戸の攻略【裏】 潰えた筈のIf
有り得た未来…?
今回のレイジとフェルの戦い……無事に乗り越えたようだな。
未来が視える……そんな恩恵貰ったが、あんな気分が悪くなる未来が最後まで残ったのは初めてだ。しかも……まだ視えやがる。気味が悪いし、1度視てみるとするか……
◆
場面はレイジがフェルと話している時の事、分岐点はここのレイジの闘気の残量だった。
「私は魔核を貴方に渡して、死にます」
「え……?」
「私はレイジ様を裏切っていたのです。だから、死を持って償います。それでは」
フェルはまるで当然の様に、剣を空中に創造する。剣は凄いスピードでフェルの方へと向かい始めていく。
けれど、この時のレイジの体に太陽光線を放てるほどの闘気は残っていなかった、故に……
「ゴフッ……」
「フェル!」
剣はフェルの心臓を貫き、フェルの命を終わらせる。レイジはフェルの名を叫ぶが、闘気が尽きているので動く事は出来ない……筈だった。
「フェル……! フェル…………!」
フェルの魔核は、レイジの手元に転移している。しかし、レイジは魔核から溢れ出る魔力を使わずにその義手を動かし、新たな左肩からの義手と義足を創り出し、フェルの元へと這いずる。
「お前がそんなに悩んでるなんて気付けなかった……!」
口元から血を流し、レイジは穏やかに眠るフェルの頬を撫でる。温かさが少しずつ消えていく。その感触にレイジは表情を歪める。髪は白く染まっていき、右目は血の様に紅く、左目は色が抜け灰色に変化していく。ダークピンクのオーラがレイジの体を覆っていた。
「お前は馬鹿だ……俺がたかが手足を奪って魔核抉られた如きで、捨てるわけないだろ……!」
義手と義足は黒く爛々と輝き始める。レイジは魔核をフェルの遺体に置き、静かに呪文を呟いた。魔核が弾け、フェルの遺体が紫の転移門に吸い込まれていく。
「これが俺の求めた非凡なら……これが俺の捨てた平凡ならば……!」
ダークピンクのオーラが燃え上るかのように激しく揺らめいていく。レイジの目から血の涙が溢れ出していく。レイジの笑い声が響き渡る。表情は壊れた笑みを浮かべ、静かに目を閉じた。
「要らない……! 世界を滅ぼし、俺を滅ぼす。八つ当たりだ……! 八つ当たりで滅ぼしてやる……!」
…………こんな、レイジは視るに堪えない。もう、この千里眼は閉じよう。この未来は回避できたんだ。忘れてしまおう、この未来のレイジだって、何か良い未来に辿り着いてるはずだ。そう願おう。
「…………逃がさねえよ?」
何だよ……これ!?
(※正史は午後6時に)




