洒落にならなそうな武器(モノ)失って……?
無事、マズい事になってる股間を守り切れた……カグヤはショウに抑えられ、レオはネルガに猫掴みされ、カガミの膝に寄りかかってる状態だ。そのまま、フェルが目覚めるのを待っていると、襖を開けて現れたのは天照だった。
(おお、レイジよ。目覚めておったか)
「天照、見舞いにでもきてくれたのか?」
(それもあるが、之を返しに来た。受け取るが良い。ペッ!)
天照がいつも通りに口から吐き出したのは、フェルが作った俺の右腕の義手だった。もう、太陽の剣のような薄い炎の紋様は入っておらず、闘気も無く、周囲が少し明るくなることも無い。
もう、俺1人で戦う事は無いんだろうか。嬉しいし……なんか、寂しいな。フェルが戻って来る為の代償と考えれば…些細な事なんだけど。
「何というか、こっちの方が落ち着くかな」
吐き出された義手をカガミが俺の右腕に着けてくれる。そのまま、カガミが魔力を通してくれて、体が動くようになった。
やっぱり、これがしっくり来る。握ったり、開いたりして感触も太陽の腕となる前の義手の感触と変わらない。これで良い。これで……!
「お、レイジ。そろそろメイドさんが目覚めるっぽいぜ?」
「本当か? ……そうだな、天照、連れってくれ」
(良いだろう。カガミ、我の背に乗せよ)
カガミが俺の体に魔力を流し、義手と義足を動かせるようにしてもらう。そのまま寄り添ってもらい、天照の背に乗せてもらう。カガミが手を離すと、手足の力は抜ける。
なんというか……左腕が無いからバランスが取りづらいし、足が重力に引っ張られて凄く痛い……
(そこまで遠いわけではない。我慢しろ)
◆
天照が俺を運んで数分経った頃、なんか、体がそわそわしてきた。この感じってまさか!!
(うむ、開けるぞ! フェルよ!)
「ま、待ってください! まだ、心の準備が出来ていません!」
(そう言っていては、いつまで経っても準備できんものだろう! 既にレイジも連れてきたのだぞ!)
「そ、そんな! レイジ様、どうかあと数分だけお待ちください!」
(いーや、待たんぞ! レイジ、待つ必要は無い! と言うか、我の屋敷だ!我以外の許可など要らぬ!)
…………知らない間に仲良くなりすぎだろ、この2人。明らかにオカンと娘みたいな会話してるし。フェルらしくないフェルに呆れていると、天照がドアをこじ開け、逆立ちの要領で俺を投げ飛ばす。手足も動かず、顔面から着地している間に、襖がピシャンと閉められる。
あの野郎、面倒だから俺だけ放り込んで、丸投げしやがったな!けど、そんな事はどうでもいい。俺の手足が俺の意思で動かせる……と言う事は……
「レイジ……様……!」
「久しぶり……ってわけじゃないんだろうけどな?」
目の前には1人のか弱い少女が俺の前に座っていた。
涙目に女の子座りとか……反則だろ……
フェルゥゥゥゥゥゥゥゥ! お帰りぃぃぃぃぃぃぃ!
ポンコツ可愛いぃぃぃぃぃぃぃぃ!




